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『運のいい脳』そしてナディーヌ!

「運のいい人とはどんな人でしょう?」
と裏表紙に書かれたこの本。
実は、出かけた店が行ってみたらお休みで「ツイてない!」なんて思って入った書店で見つけた。

中野信子さんという、美しい脳科学者の本である。
すごくやさしい文章で、わかりやすく面白い。
科学的な数字を挟みながら、運のいい人の行動や考え方を紹介している。


なんといっても驚いたのは、私が若い頃に電車で読んでいた、ナディーヌ・ロスチャイルドの本について触れていたことだ。
ナディーヌ・ロスチャイルドの本は、当時、好んで読んでいた伊藤緋紗子さんの訳書であった。
このシンデレラストーリーが現実のものであることに興味があって読むうちに、なるほどなるほど!と納得したのを覚えている。
自分に役立っていれば、もっと良かったのだけれど!



マナーの基本には、自分を敬うことと、意思の疎通と相互のルールの2つの土台があります。-貧しい家庭に育ち、後に世界有数の大富豪に嫁いだナディーヌ夫人の魅力の秘密を明かすこの本は、あなたにとって素敵な生き方のヒントとなるでしょう。

ナディーヌ・ロスチャイルドは、元々はパリの小劇場の女優であった。
貧しい家庭に生まれ、中学卒業と同時に家を飛び出して、印刷所や町工場などで必死に働く。
やがて、小劇場の女優となるのだが、大スターというわけでもなく、誰もが一目置く美人でもなかった。
そんな彼女が、ロスチャイルド家の中心人物の一人で大富豪のエドモン・ロスチャイルド男爵と出会い、結婚。
美と贅沢の世界を手に入れる。

このストーリーを、なぜ?なぜ?と読んでいた、若い私が蘇った。

運を味方にしたナディーヌが大切にしたことというのは、
自分自身を大切に扱うこと。

自分で自分を好きになれるように、自分自身に心を配る。
自分で自分を構うべきだ、という。


失恋して毎日泣いていた時に、母が私に言ったのは、これだった。
「あなたは、どうして自分にもっと自信を持たないの?」
そして、母は私の部屋に花をたくさん飾ってくれたのだった。
薔薇やガーベラや、華やかな花を、ドーン!と鏡台に飾ってくれていた。

「むしろ少しツン!としているくらいで丁度いいの。」
そんなことを若い私に言ったのだった。
ボーイフレンドのペースに巻き込まれている私が、歯痒かったのだろう。

中野信子さんは、「割れ窓理論」で、解説する。

自分を大切に扱っている人を粗末に扱うのは抵抗があります。しかし自分で自分を粗末に扱っている人には、こちらも同じように粗末に扱っていいような気がしてくる。

ここが『鍵』なのは、歳を重ねるとどこかで気づくことだ。
今の私なら当時の私に、やはり母のような発言と行動をするだろう。



私たちは、何歳になっても脳を育てていけるのだという。
そして、『運のいい脳』にするために効果的なこととして、
「祈り」が挙げられている。

良い「祈り」が脳にプラスの効果を与えるのだという。
ただし、たった一度の祈りでは効果はない。
人間の細胞が入れ替わるには、約3週間かかるのだそうだ。
朝と晩の一日2回、お祈りを習慣化させてみる。
「将来なりたい自分」「成し遂げたい目標」について集中して。

脳に良い変化を起こせたら!
すごく明るい気持ちで読み終えた。


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