Lu

発達障害(ASD/ADHD/APD/DCD)当事者である私の感じ方、考え方、世界の見え…

Lu

発達障害(ASD/ADHD/APD/DCD)当事者である私の感じ方、考え方、世界の見え方を書き綴っていきます。

マガジン

  • 発達障害×英語学習

    ASDとADHD持ちのLuが長年の趣味として取り組んできた英語学習についてこれまで経験したことや感じたことを取り上げます。発達障害ならではの語学学習の壁についても考察する予定です。

最近の記事

生成AIはnote記事を書く助けになるか

 以前、「文章を書くのが苦手だったこと。」という記事の中で「私が小中学生ならまず書きたいことをWord等に思いつくままに書きだして、その後文章の順番をカット&ペーストで入れ替えたりして作文全体の体裁を整えてから手書きで原稿用紙に書き写す」だろう、と書きましたが、最近「ChatGPTみたいな生成系AI(生成AI)を使えば私の書きたいことをもっとスムーズに文章につなげられるだろうか?」ということを考えています。  実は私のnote記事は1つ書き上げるのに平均4~6時間はかかって

    • 自分で自分に「呪い」をかけてはいけない

       前回の投稿からだいぶ間が空きました。その間にも多くの方にnoteをフォローいただいたり記事にスキしてもらってとてもうれしく思う一方で、「全然更新できてないのにな…」と申し訳ない気持ちもあります。書きたいことはいっぱいあるのですが。  この記事も書き始めてから書き終わるまで何ヶ月もかかってしまいました。読んでくださり、ありがとうございます。  現在、発達障害啓発週間(~4/8)ですが、昨年に引き続き今回も私自身がASDについて「啓発される」話です。  一時期、自分の発達障

      • 「下戸が無理して酒を飲み続ける」ような努力はいらない

        (以前の記事を全面的に修正し再掲しました) 私はアルコールに弱い体質で、いわゆる「下戸」と言われる類です。 全く飲めないわけでなく若い頃は付き合いで飲んでいたこともあったのですが、ビールのグラス1杯で顔が真っ赤になって周りから「もう飲まないほうがいいよ」と止められてしまうし、だるくなったり具合が悪くなって帰りの電車が苦痛(←夜も混雑してて座れない路線だったので)だし、何よりも「酒のおいしさが全くわからない」「酔って気持ちがいいという感覚が全く分からない」ので今は会社やプラ

        • 【発達×英語】「なぜ英語を勉強しているの?」と聞かれたら

          あなたは今「なぜ英語を勉強しているの?」と聞かれたらすぐに答えられますか? 「海外の人と話したいからです」と答えたときに「AI翻訳で何でも英語にしてくれるから自分で勉強する必要なくない?」と言われたらどうしますか? 特にASDに批判的な人たちからは「日本語でも人とのコミュニケーションに課題のある人が外国語を学んでも意味ないのでは?」と耳に痛い言葉がかけられそうです。  実際、私が英語を勉強しているのは海外の人達と話せるようになることが主目的ではありません。今の仕

        生成AIはnote記事を書く助けになるか

        • 自分で自分に「呪い」をかけてはいけない

        • 「下戸が無理して酒を飲み続ける」ような努力はいらない

        • 【発達×英語】「なぜ英語を勉強しているの?」と聞かれたら

        マガジン

        • 発達障害×英語学習
          8本

        記事

          【発達×英語】TOEICについて思うこと

           先日、久しぶりにTOEIC(L&R)を受けてきました。前回受けたのが2017年3月だったのでちょうど6年前になります。私がTOEICを初めて受けた頃の受験者は英文科や英語専攻と思われる女子学生や若い女性が大半でしたが、最近は30代~40代の男性の受験者が増えているように思います。会社の昇進条件の一つとしてTOEICスコアが求められる所が増えてるからでしょうか。  TOEICのよいところは英検のように合格・不合格ではなく成績をスコアで表示することかもしれません。ネガティブな

          【発達×英語】TOEICについて思うこと

          「私の特性=ASDの特性」という思い込み。

           今日は「世界自閉症啓発デー」です。  私にとっては「当事者の一人として、何か発信しないといけないのかな…」と思う日でもあります。  この「何かしないといけない」と思ってしまうのが「いかにもASDらしい」かもしれませんね。  実は最近、ここやTwitterでASD当事者である私の感覚を発信することが、かえって当事者が望む「真のASD理解」の妨げになっているのではないか?と思うようになってきました。  私自身、ASDの特性について少々思い込みと勘違いがあった気がしています。

          「私の特性=ASDの特性」という思い込み。

          【発達×英語】interestingという便利な言葉

           最近の子たちは小学生から学校で英語を習い始めるようですが、私が子供だった頃は初めて英語の授業を受けたのは中学1年生のときでした。私の学校で使っていた英語の教科書は「ニューホライズン」(東京書籍)だったのですが、その中1向けのテキストに「Mathematics is interesting.(数学は面白いです)」という例文があったのでした。  interestingの意味は多分授業で教えてもらったのだと思いますが、「一般的に『面白い』はfunnyだけどそれは『笑える』という意

          【発達×英語】interestingという便利な言葉

          「人間味がない」という悲しい言葉。

           私が小学生だった頃、2つ下の従兄弟から突然、 「Luちゃんの話し方って人間味がない。ロボットみたい。Sちゃん(私の妹)やAちゃん(私の従姉妹)もおばちゃん(私の母)もみんな普通で人間味あるのに。人間っぽくないのLuちゃんだけ」 と言われて衝撃を受けたことがあります。 「どこが?私だって普通に話してるよ?」と反論すると「うーん、何っていうか他の人と違って人間味が感じられないんだよ、Luちゃんって」 小学生時代から何十年も経った今も「私に欠けている『人間味』とは何か」について度

          「人間味がない」という悲しい言葉。

          「職場内カサンドラ」について:その③

          先日、「職場内カサンドラ」の記事に反応が急増し「2年前の記事なのになぜだろう…?」と思っていたら、当時職場の発達障害者と働く辛さを訴えたnote記事が話題になっていて、そのついでに私の記事を見に来てくれた方がいたようでした。「職場(内)カサンドラ」という用語も定着しつつあるようです。元々夫婦間の意思疎通の困難や情緒的繫がりの欠如から夫婦の一方が心身を病む「カサンドラ症候群」と似て発達障害などコミュニケーションに問題を抱える社員と一緒に仕事をする同僚が意思疎通の齟齬によりストレ

          「職場内カサンドラ」について:その③

          本を読むことの効能

          最近「読書セラピー」について考えることがあります。 前回の記事にも書きましたが、長時間SNSやネットを見ていると目が疲れて頭痛がしてくるだけでなく、脳に入る情報量が過剰のために知らず知らずのうちに脳疲労を起こしている不安があるからです。実際日常の場面でうっかりや物忘れが頻発しているのも、元々の特性や加齢だけでなく情報過多による脳疲労が原因だと感じています。またSNSや掲示板の攻撃的な書き込みにいちいち反応しては落ち込んだり動揺したりで精神衛生上にも良くないという実感がありまし

          本を読むことの効能

          「自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界」について

          最近私が意識して取り組んでいるのが「読書」です。 ここ数年「SNS依存」「スマホ依存」の自覚があり、スマホやネットから敢えて距離を置いて心身を休める「デジタルデトックス」の必要性を感じていました。 詳しくは後日改めて書こうと思いますが、長時間SNSやネットを見ていると目が疲れて頭痛がしてくるだけでなく、脳に入る情報量が過剰のために知らず知らずのうちに脳疲労を起こしている不安があるからです。目と脳を守るためにネットを見る時間を減らし、その分を読書に当てることにしました。 本当は

          「自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界」について

          「自分エッセイ」に何を書くか

          以前の記事で「自分エッセイ」を書くことの効用について取り上げたことがあります。思ったことを「書く」(紙でもスマホでもよい)ことは特に発達当事者にとっては有益だと思います。他者に読んでもらわなくても、自分の気持ちや思考を言語化するだけでストレスから解放されるからです。 でも「何を書いていいのかわからない」と戸惑う発達当事者の方も多いでしょう。特に「自分自身について書く」「自分の気持ちを書く」ことについて抵抗感を覚える当事者も少なくないのではないでしょうか。 私も子供の頃は作文

          「自分エッセイ」に何を書くか

          【発達×英語】I'm sorry.は便利な言葉

          時々、私のASDの特性や困り事についてツイートまたはnote記事を書くとASD当事者の配偶者を持つ定型発達者の方から「私の夫と同じです。それが定型の私にはとても辛いのです。ASDを相手する定型側の気持ちも考えてほしい」というコメントをいただくことがあります。 そのようなコメントに対してつい「ごめんなさい」と返事をしてしまうのですが、時々「私は夫じゃないのに何で私が謝ってるんだろう」と思うことがあります。 別に彼女たちも私に謝ってほしいわけではないと思うのですが、それこそ相手の

          【発達×英語】I'm sorry.は便利な言葉

          ADHDと間違われやすいASD由来の先延ばし・不注意・衝動性について

          「片付けられない」「つい先延ばししてしまう」「不注意が多い」「衝動的に行動してしまう」…これらは一般的にADHD(注意欠陥・多動障害)の特性と言われています。 ADHDの代表的著書であるサリ・ソルデンの「Women with Attention Deficit Disorder」の邦題が「片付けられない女たち」という非常にインパクトの強いネーミングになっているおかげで「私の部屋や机が散らかってるのは性格のせいでなくADHDという脳の障害なんだ」と片付けられないことに密かにコン

          ADHDと間違われやすいASD由来の先延ばし・不注意・衝動性について

          私の中の「偏見」について。

          発達障害者の悩みのひとつに「『発達障害に見えないね』と言われるのが辛い」というのがあります。 障害を抱えながら周りに適応しようと薬を飲んで命を削るほどに必死に努力してるのに、その大変さが透明化される(なかったことにされる)のが嫌だということなのだと思います。「何も変わったことはしていないのに何でそんなに疲れているの?」につながることでもあるからかもしれません。 しかし正直な話、私などは「『発達障害に見えない』と言われるなんてうらやましいことだな」と思ってしまいます。 私自身

          私の中の「偏見」について。

          ASD女性が抱える体調不良について

          一般的に自閉スペクトラム症(ASD)は4:1の割合で男性が多いと言われています。これは女性のほうが男性に比べ相対的にコミュニケーション力が高いため、男性基準のASD診断からは外れてしまいがちなのが原因のようです。 20年ほど前は女性のASDはさらにレアでした。「女性のASDは存在しない。ASDを自称する女性の殆どはBPD(境界性パーソナリティ障害)だ」とさえ言われていた時代です。 しかしASDの研究が進むにつれて、男性当事者とは少し異なった特性を持つASD女性の存在が認めら

          ASD女性が抱える体調不良について