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【読書#7】芹沢政信 『天狗と狐、父になる』

(2023年1月27日読了)

東京へ向かう新幹線の中で読み終え、東京のホテルでこの感想文を書いている。
ここ最近、仕事を終えて家に帰ってから、本を手に取る気になれず、読書をしていなかった。そのせいで、この本もずっと鞄にしまったままだった。さすがに読まねばと思い、今回の遠征の相棒にしたのだが、思っていたより早く読み終わってしまった。

最近本屋さんに『キャラクター文庫』という棚が出来た。表紙が可愛いイラストで、いつもは本を読まない若い子でも手に取りやすいフォルムをした本がたくさん並んでいる。毎回その棚をチェックしているが、この本もその棚にあった本だ。

ラノベと一般書の間の子みたいなこういう本は、鞄に忍ばせておく本にちょうどいいと思う。内容が重くない本が多いので気軽に読める。それに、移動中にチマチマ読んで前の内容を忘れても、あまり影響がない(これは褒め言葉です)。この本も、移動中にはぴったりだった。

イケメンな妖怪(天狗と狐)がいて、人間の子を育てているなんて、面白くないわけがない。しかも、人間界に出たての天狗なんて尚更。不器用ながら人間の生活に慣れようと奮闘する天狗・黒舞戒の姿がいじらしくて良かった。

読みながら、天狗に対する狐・宮杵稲の憧れのような、恋慕のような気持ちが描かれるたびに、「これはBLかな…?」と思う箇所がチラチラとあるが、結局対象が妖怪なのでなかったことにした。

こういう一般書に紛れ込んでいる作品で目覚めた腐女子も多いと思う。ちなみに私もそうだ。この作品でも目覚める女子が出てくるのではとソワソワしている。
まぁでももう性別なんてどっちでもいい。男でも女でも、子供への愛は変わらないのだ。

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