母になりたい|エッセイ
子どもが5ヶ月になる。
つまり私も母になってから5ヶ月が過ぎようとしているわけである。
だが、なんだか「母」になれている気がしない。
現在育休中で、ずっと子どもに向き合っているのに、である。
いや、「母」にはなっているのだが、その「母」が「私」とちゃんと結びついていないのである。
原因はいくつかあると思う。
「母になった私」で「母になる前の私」を知っている人たちに会っていないから、自己像が直線で結びつかず一致しないことがひとつ。
「母になる前の私」が打ち込めていた趣味(読書、執筆活動、コスメ研究)に集中できていないから、以前と今の「私」が一致しないこと。
前者について言えば、私は以前から外向タイプで、外への私を自己同一の材料にすることが多かった。
後者について言えば、特に執筆活動は自分を解放する手段だったから、今はある意味鬱屈してしまっているのかもしれない。
そう、トータルで、なんだか自分がふわふわとして固定されていないのだ。
「母」になるってこういうこと? いったん生まれ変わるみたいな?
一新するのもいいけれど、ちょっと急すぎて付いていけていない自分がいる。
だから、以前の自分が好きだったことに、少しずつ触れていこうと思う。時間の制約もあるから、難しい部分もあるけれど、母になっても私は私だもんね。
ゆっくり、「母である私」を「私」に一致させていきたい。
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