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"逃亡日記" 第15夜 "BRIAN ENO AMBIENT KYOTO"


"音"は耳だけじゃなくて、肌で感じられるんだ!
オンラインでは感じ取れない、繊細で完璧に設計された"音"に包み込まれる体験をぜひ、京都で✨

年代も分脈も全く違うんだけど、メディアアート繋がりで落合陽一と対比すると更に面白い。


ブライアン・イーノはAmbient music"環境音楽"ってジャンルを作った人。
"環境音楽"≒"聞かない音楽"を展示する?
音楽用ホールでも美術館でもなく築90年のレトロビルで?

"3階からの鑑賞をおすすめしています"

スタッフさんに勧められるまま、たくさんの"?"を抱えた私は3階の奥までとことこ進む。
3階の奥には…靴がいっぱい。
わー…お寺みたーい。だから"靴下をはいてきて"なのか‼︎

それにしても静かだな…人の気配がしない…と、展示室のカーテンをくぐったとたん…!

暗闇で、ざわりと"音"になでられた

それが"AMBIENT"のはじまり

1 The Ship

ほぼ真っ暗闇の中で、音の波とうつろな声が渦巻いて…おぼろげに浮かぶ人影が鑑賞者なのかオブジェなのか…?
視覚を奪われて、鋭敏になった耳と肌が"不穏"にひたひたと浸されていく。

初夏のじりじり暑い光の外からのギャップがすごい。

2 Face to Face

ゆるゆると変化していく3つの顔。
女性から男性に、男性から老婆に、白い肌の少女は濃い肌の男性に…
じっと見ているとわからないのに、ふと目を離した隙に全く知らない人に変わってる。
実在する人の写真からモーフィングされたはずなのに、どれもが"人工的なアンドロイド"にふと見える瞬間の薄ら寒さ。年齢やジェンダーって何?そしてあなたは誰?…と問いかけられる瞬間にも、私は秒速で年老いていく。

科学未来館にある落合作品の、AIで自動生成された"実在しない人の顔"の方を人間らしく認識してしまうことに、デジタルとアナログの境界が溶けてきたのを体感。


3 Light Boxes

この作品…アプリがある‼︎(2017年リリース)

ちょうど今、同じく京都で展示中の落合陽一の作品とおなじような大きさの"四角×光"の展示で、対比するとかなり面白い。ゆるやかな変化×音のイーノとめくるめく動き×無音の落合陽一…とか、72歳と34歳…とか。

イーノがのこの作品が光で描く抽象絵画なら、落合陽一の"Re-Digitalization of Waves"は彫刻だ…と実感する。

こっちがブライアン・イーノ
こっちが落合陽一


4 77Millions Paintings 

圧巻の劇場型インスタレーション✨ふかふかのソファで心地よく目を開けたまま瞑想を…!(心地よすぎて寝落ちてる人複数w)

竹を思わせる木々の間にステンドグラスのように壮大な"ペインティング"がゆっくりと生成される。木々の合間に上賀茂神社の立砂を思わせる小さな"山"が2つ。ペインティングに呼応するように色をうつろわせる。
どことなく"和"と"洋"の混じり合うさまを思わせる。
んー…これは何時間でも見れちゃうなぁ…好き✨

がんばってiPhoneで撮ってみたけど、音に全身包み込まれて揺さぶられる体験は伝えられないな…

思ってるより魂(…身体性ってやつ?)持ってかれます。抜けちゃった魂を鴨川の流れを眺めて補充するのもよし、そのままkojin kyotoも観てメディア・アート沼に落ちるのもよし✨(2022/6/22まで限定)

脱ぎやすい靴と靴下を忘れずに‼︎

【追記】
…なんかデジャヴ感あるなー…って書きながら思ってたら、コレだ!
ジャンルは変わってもブライアン・イーノの魂は変わらない✨

読んでくださってありがとう🌟ぽちぽち書いていきますね。