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「髪切った?」と言葉にする自分でいたい

休みの日。予約した美容院で髪を切ってもらう。それが初めての場所であればやっぱり少し落ち着かないし、もしも慣れ親しんだ場所であれば、きっと美容院に行くこと自体が楽しみでご褒美のような気持ちになるのは一定数の女性陣には共感してもらえると思う。

こんなことを書くということはつまり、先日髪を切りました。

もともとずぼらで長い間カラーもしていなかったので、半年くらいほったらかしというのも珍しくない人生だったけれど、20代後半になってからは3ヶ月に1回くらいのペースで通う程度に成長している。(それほど褒められた頻度ではないけれど)今回は引っ越してきて初めての美容院だったので、また通いたいと思える場所ならいいなと静かに祈っていた。

伸びるのが早いので肩にかからないくらい短くしちゃってください。と、ざっくりしたオーダーだったけれど、初めましての美容師さんが細かい希望を聞きながら手際よく素敵に仕上げてくれた。セミロング程度に伸びていた髪がハラハラと床に落ちていく様子を見るのはいつも楽しい。季節はもう秋だけど、軽く爽やかなボブになった。(自分で爽やかとか言っちゃう)すっきりした髪を眺めながら、初めての美容院のチョイスは正解だったとほっとした。

髪を切ったところで何かが劇的に変わることはないかもしれないけれど、いつも見ている景色が少し明るく見えたり、普段はやらないことを、やってみようかな、なんて思わせてくれるくらいの力はあるんじゃないかと思う。(今回の私の場合、美容院を出た後、あえて遠回りしたくなってこれから住む街を探索したりした。それだけで日常がちょっと楽しかった)

休み明け、出社するとき、ある予想をしていた。
私が髪を切ったことについて、多分誰も気付かないもしくは気付いても言葉にしないだろうな、と。
大阪時代もそうだった。ばっさり髪を切ってきても誰にも何も言われず、思わず「髪切ったんですけど!」と自己主張し、「え、ほんま?」とか「俺は気づいてたで!」なんて言葉が返ってくる。(気付いてるなら言って)

東京でもそうだろうなと思っていたが一部のおじ様は声をかけてくれた。はい、好き。

今も昔も男性が多い職場なので、そういうことを言わない方がいいとあえて口にしない人もいるかもしれないけれど、個人的には気付いてもらえるとやっぱり嬉しい。

髪型が変わったことの良し悪しのコメントが欲しいわけではないし、気付かれなくても拗ねたりしないのだけど、(決して、髪を切って私可愛くなったでしょ!気付け!という話ではない)いつもより少しだけ晴れやかな心の変化に気付いてほしいと思うのだ。

先日私が髪を切ったのと近いタイミングで後輩の女の子の髪色が変わっているのに気付いた。

なんか髪暗くなった?と聞くと彼女は、
「そうなんです!初めて気付いてもらえました!」と嬉しそうに言った。

ああ、やっぱり変化に気付いてもらえるのはみんな嬉しいよなと改めて思った。

だからこれからも、誰かが髪型を変えたらすぐに気付いて声をかける自分でいたいと思う。相手が職場のおじ様たちであっても同様に。


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