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メーカーのエンジニアがエムスリーのデータサイエンティストに転職してみた

初めまして、エムスリーのデータサイエンティストの山田です。
データサイエンティスト未経験から転職して、感じてきたこと・印象的だなと思ったことを綴っていきます。エムスリーへの就職を考えている方のご参考になれば幸いです。

エムスリーのデータ分析グループでは、未経験や経験の少ない中転職したメンバーも多数活躍しております。そのメンバーの記事もありますので興味があればご覧ください。

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外資系コンサルタントがデータサイエンティストに転職してみて
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バックグラウンド

私は大学院の修士課程で、土木系の交通の研究室に所属し、そこでは交通データを元に車の渋滞の研究をしていました。修了後、自動車関係のメーカーでエンジニアとして勤めておりました。エンジニアといっても自分で何かを作る・開発することはあまりなく、カスタマーエンジニアに近かったかもしれません。そういうわけで、データ分析系の業務には特に携わっておりませんでした。

研究室でのデータ分析経験はあったものの、業務では未経験でした。そのため、転職活動を始めるにあたり、大学等で学んだ統計の復習やKaggleへの参加を通じてデータサイエンスの知識を深めていきました。最終的に縁あってエムスリーに就職しましたが、それまではデータ分析も医療業界も未経験でした。

業務内容

多くの製薬企業や医療機器メーカーが、エムスリーのサービスを利用してマーケティング活動を行っています。クライアントのマーケティング活動を支援するための分析を私は主に担当しています。エムスリーのコンサルタントが、クライアントにサービス提案をする際に、ストーリーの一部でデータ分析の基づくファクトが必要となることがあり、私たちのチームに依頼する、といったケースが多いです。

そして、分析結果を通じて、製薬企業や医療機器メーカーの方の意思決定を支援する目的があります。具体的には以下の内容です。
・各サービスを活用したらどれくらい売上が伸びそうか?(モデル推計等)
・実際に各サービスを活用した結果どれくらいの売上効果があったのか?(効果検証等)
・特に誰に何を配信すると効果がよりありそうか?あったのか?(最適化・要因分析等)

感じたこと

エムスリーでデータ分析をしていて、特に感じた印象的だったことを挙げていきます。

常に分析目的・背景を考える

コンサルタントからデータ分析を依頼されるケースが多いと書きましたが、その依頼通りに分析するだけでは不十分であることが少なくないです

例えば効果検証では、クライアントが効果を把握し、正しい意思決定をして頂くことが目的であるため、そのための最適な方法が、依頼された数字を出すこととは違う場合があります。また、依頼された手法では適切な比較ができず、出したいメッセージが出せない場合もあります。そのような場合には、データサイエンティストから別の手法をコンサルタントに提案する必要があります。このように、データ分析を正しい方向に導くことが、ある意味データサイエンティストの存在意義なのでは、とも最近感じています。

というのも、ChatGPTをはじめとする高度なAIの発達によって、データ分析の作業自体は誰でも簡単に出来るようになってきているからです。

ROI重視の文化

上記と関連しますが、エムスリーでは常にROIについて考える文化があります。ROIは、投じた費用に対してどれだけの利益を上げられたかを示す指標です。これは他の方の記事で触れられているように、私にとっても新鮮でした。

修士学生の時の研究でのデータ分析はもちろん、前職でも自分の仕事がどれだけの売上/利益に貢献しているか意識する機会はあまりなかったからです。契約やお金の話の詳細については、主に営業の方が顧客と行い、私を含むエンジニアには無縁でした。

しかし、エムスリーでは全社員がROIを意識し、その数値をもって意思決定を下すことがほとんどです(コンサルタントに限らず)。
クライアントがエムスリーサービスを利用する際のROIを考えるのはもちろんのこと、我々エムスリー社員が何か仕事をする際にその工数に比してどれだけの価値が期待できるかどうかも、全プロジェクトで計算しています。

その計算をしているので、付加価値に繋がらない仕事を減らすことができ、また、社員の評価も利益貢献額をベースに定量的に行うことが出来る環境になっていて、印象的でした。
ROI重視の文化があるからこそ、エムスリーは創業以来、売上収益が右肩上がりだと言えるでしょう。

ただ強いていうならば、ROI重視の考えにより、直接価値には繋がらないが重要な仕事は後回しになる傾向があるかもしれません。そういった場合はLife Time Valueを考えることにより重要な仕事を軽視しないように努めている印象です。

皆をプロフェッショナルとして尊重する

エムスリーの行動規範の1つに「皆をプロフェッショナルとして尊重する」とあります。当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、エムスリーではこれが特に意識されている印象です。

例えば年齢や社歴や役職に関係なく、上司から部下に対しても基本的には敬語で⚪︎⚪︎さんと呼び、会話されています。だからといってギクシャクしているわけではなく、会議中に笑いが起こることも当然あります。
プロフェッショナルとして尊重されているからこそ、新入社員もベテランもプロフェッショナルなアウトプットを期待されています。初めのうち、というより今も大変ですが、それが”圧倒的成長環境”といえるかもしません。エムスリーにて圧倒的成長環境が形作られている背景には、この行動規範があるのではないかと考えています。

以上から、これからデータサイエンティストの腕を磨いていきたい経験の浅い方や学生の方にもおすすめできます。

データドリブンな環境である

”データドリブン”はよく聞くワードですが、エムスリーはデータドリブンであるなと特に感じます。これはROI重視の文化とも関連します。もっとも、他社でデータ分析をしていたわけではないので比較は難しいですが。

コンサルタントもデータ分析について一定の知見を有しているので、データ分析結果を共有する際に、認識や理解して頂く面で支障を感じたことはほとんどありません。議論していく中で逆に、こちらが勉強になることもあります。
データ分析をするにあたって、データ収集面での苦労は少なく、分析業務に集中できる環境です。

終わりに

エムスリーに入社して印象的だったことを挙げていきましたが、それらのお陰もあって、皆が成長できる環境が整っています。

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