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日系金融マンがエムスリーのデータサイエンティストに転職してみた

データサイエンティストの伊神です。私は、半年前に金融機関から転職してきました。今回はそんな私が、エムスリーのデータサイエンティストに転職した理由や、半年働いてみた感想を書いてみようと思います。

異業種から含め転職を考えている方にとって、エムスリーで働くイメージを明確にする一助になれば幸いです。また、似たような中途入社の社員による記事として以下もありますので、ご参考にして頂ければと思います。

外資系コンサルタントがデータサイエンティストに転職してみて
データ分析未経験の普通の会社員だった私がデータサイエンティストに転職した話


バックグラウンド

私は元々、銀行にて債券や為替を扱うトレーディング部門にいました。元々の業務ではエクセルVBAなどを使って業務効率化などを行っていました。

その中でせっかくならPythonでも勉強してみるかと思い、後半はクオンツと呼ばれる定量的な運用戦略の開発などに携わっていました。具体的には、PythonやRを用いて、マーケット動向を把握するダッシュボードの作成やルールベースや機械学習を用いた運用戦略の検討などを行っていました。

金融業界でもデータの利活用が進んでいるタイミングだったので、情報ベンダーが分析用プラットフォームを新しく開発するなど、データ分析の環境が整ってきている状況でした。その中で分析用プラットフォームを使用してアプリを作成するなど、自身の興味にあった取り組みを色々できて楽しかった覚えがあります。他にも、自身のトレードで大きなお金が動く点など金融の世界ならではの楽しいこともありました。

しかし、興味のあるデータ分析に携わり続けることは難しいと感じたことと、せっかく興味が湧いたデータ分析周辺のスキルをもっと身に付けたいと思ったのが転職のきっかけでした。その中でエムスリーを選んだ理由は、技術面でもビジネス面でも成長できるかなと思ったからです。

現在やっていること

各種アプリやメルマガを活用してm3.comの利用を促進する部署を担当しています。週に一度ほど定例MTGを行い、分析結果を共有や、どのような施策を打っていくかを検討しています。参考として、直近で取り組んだプロジェクトの例を以下に挙げています。

・各種アプリをダウンロードした際の価値の算出
・新しいバナーの推薦ロジックの検討
・メルマガ配信頻度の最適化

半年間で感じたこと

・ビジネス面と技術面をバランスよく学ぶことができる
・主体的に分析案件をリードしていく能力が身につく
・ROI重視の文化が浸透している
・周りが優秀で刺激的

ビジネス面と技術面をバランスよく学ぶことができる

データサイエンティストはよくビジネスと技術の2つの観点からスキルを語られることがあると思います。エムスリーだと上記の2点にバランスよく携わることができると感じています。

特に私は入社時、技術面においてはかなり未熟で、Pythonは書いたことはあるものの「Git?Linux?聞いたことあるけど、なに?」という状態でした。しかし、研修課題などもしっかり用意されていたので、エンジニアリングに関する基礎的なところから学ぶことができました。また、機械学習といった面においても、自身が携わっているメルマガやバナーの推薦ロジックなどへ理解を深めていくことができています。

一方、ビジネス面に関してもプロダクトマネージャーと毎週定例でMTGをする中で議論できることが勉強になっていると思います。分析結果に対して、なぜこのような結果なのか、どのような示唆が考えられるのか、など仮説を立ててプロダクトマネージャーと議論できることはとても学びになります。上記でも記載した通り、ビジネスと技術の両面でレベルアップしたいと思いエムスリーへ私は入社したので、とても満足しています。

主体的に分析案件をリードしていく能力が身につく

同じプロジェクトを複数人で分担して取り組むことはあまりありません。なので、分析の方向性や、どれだけの工数を割くかを自身で決めて進めていく必要があります。

前職だとなにか新しいプロジェクトや部署を担当することになった場合、上司と一緒にMTGに出るようになって、段々独り立ちしていくようなイメージでした。しかし、エムスリーだとある部署を担当するようになった最初の頃から、自身でMTGを仕切り、分析の方向性を決めていくなど主体的に進めていくことが求められます。

ただ、主体的に進めることは求められますが、一人で全てを単独で進めることが求められる訳ではありません。初期は1on1も毎日実施して頂いていたように、メンターによるフォローもあります。進める方向性などは定期的に1on1などで確認しながら進めるようなイメージかなと思います。

私自身、上記の点は入社した当初は勘所がつかめず特に苦労した点でした。達成のハードルを上げすぎてしまい、若干抱え込んでしまった覚えがあります。状況を整理して、悩んでいる点を明確にすればメンターなどから適切なフォローをもらえる環境です。自身でもそのように気づけてからは少し楽になりました。

ROI重視の文化が浸透している

エムスリーでは基本的に分析に取り組むにあたり、どれだけのROIが見込まれるのかを算出し、取り組む価値があると判断したプロジェクトのみ取り組みます。データ分析グループでも同様で、持ち込まれたプロジェクトをただこなすというより、プロジェクトによってどれだけの利益が想定されるかなどを自身で示すことが求められます。

自身の経験でも、データ分析を行う部署はともすると便利屋のようになりがちかなと思います。例えば、あまり練られていない「ちょっとこんなことやってみたいんだよね~」レベルの依頼を受けて、「これやる価値あるの?」みたいなことになることもあるかなと思います。

エムスリーだと、データ分析グループのみでなく会社全体としてこのROIを検討する文化が浸透しています。なので、プロジェクトに取り組むかどうかをROIが立つかという観点で判断し、データ分析グループで取り組む/取り組まないやその優先度をつけることが求められます。

技術のみに特化するのではなく、分析によって見込まれる利益といったビジネス的な観点も求められるエムスリーならではの文化だなと思います。上記の「ビジネス面と技術面をバランスよく学ぶことができる」という観点ともつながりますね。

周りが優秀で刺激的

エムスリーに入社して最も強く印象に残っている点です。入社した当初は年下の1年目の人たちがバリバリに一人でMTGを回し、議論している姿をみて、正直、怖気ついていました(笑)ただ、やはり優秀でこの人のように分析を進められるようになりたい、と思える人たちと一緒に働くことができることはありがたいなと思います。

また、社内の人間との関わり方と関連してもう1点あげると、役員や社長との距離が近い点も印象的でした。エムスリーの面接の際にもよく「当社は役員との距離が近くて~」みたいな話は受けていたので、イメージはしていました。しかし、実際に入社するとメンターが執行役員の島田さんだったので、想像以上に近いなと思ったことをよく覚えています。島田さんは執行役員ではありますが、距離感だけでいえば前職でいうチーム長くらいのイメージかなと思います。

まとめ

総じて、個人として求められる業務範囲やアウトプットの水準は高くなりましたが、その分ビジネスと技術の両面から幅広く学ぶことができていると思います。

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