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リトリート in 山梨〜昼夜の森歩き、はだしで森歩き〜

普段インドネシアの熱帯雨林の近くで過ごし活動をしていますが、日本の森についても考えることがあります。

改めて、日本の森も知っておきたい、体感しておきたい、そして、何より癒されたい!という思いで、山梨県北杜市清里で行われた『森deリトリート』に行ってきました。

リトリートとは

はじめに、「リトリート」という言葉を聞いたことがありますか?

私は「ヨガリトリート」という言葉をメディアでちらっと目にした程度でよく知らず、今回初めて調べました。

「リトリート」とは、普段の生活から離れた環境で過ごし、疲れた心や体を休ませて自分自身を癒すこと。旅先の観光を楽しむという目的よりは、自分に意識を向けてリセットする目的があるようです。

リトリート=retreatには「避難、引退、引きこもり」という意味があります。少しマイナスな響きがしますが、普段の忙しい生活から一歩引いて、自分を守るようなイメージが湧きますね。

『森deリトリート』

企画

  • 企画・実施|日本環境教育フォーラムさん✖️キープ協会さん

  • 場所|山梨県北杜市清里高原

  • 期間|4月14〜15日

新宿からJR中央本線特急あずさで2時間弱(中央本線各駅だと3時間半程)で南アルプスが眺められる小淵沢へ、そこから小海線で30分程で最寄の清里駅に到着できます。

小淵沢駅からの眺め 雪を被った山頂 甲斐駒ヶ岳かな

清里高原は、例年だと4月はまだほんのり白いらしいですが、今年は春が少し早かったようで芽や花が開き始め、緑が見えていました。

清泉寮前から
フキ ひょこっと生えてかわいい……

内容

昼の森を歩く

  • 準備体操|呼吸法、目を閉じて太陽や風の方向をみつける

  • 森へIN|木や石に触る、森の色探し、葉の匂いをかぐ、など

  • 目隠しいもむし|4,5人で1グループ、1列になって目を閉じ、前の人の肩につかまり進んでいく

  • 原っぱに寝っ転がる

森の入り口
もぐらの穴
寝っ転がった足元

レンジャーの案内によって、木の温度の違いや昼間は姿を見せない動物の痕跡など、自分1人で歩いていては気づかないだろうことに気づかせてもらえました。

普段と違う目線で木を眺めたり、風の音を聞いたり、寝っ転がるのも癒されました。

夜の森を歩く

  • 明かりを消して森の道を歩いていく

  • 原っぱに寝っ転がる

夜のガイド 動物のために明かりを使うときは赤ライト

夜の森は真っ暗、外からみるとただただ怖さを感じますが、中に入ると目が慣れて見えてくる、という発見がありました。

目に入る色の情報が白黒の濃淡になるため、より他の感覚が研ぎ澄まされ、昼間より森と一体になる感じがしました。

「はだしの人」金子潤さんのお話

普段インドネシアでは、ほぼ、はだしにサンダルで過ごしている私。「はだし」を研究テーマにしている人がいる、さらにそれが森づくりにつながっているとは驚きでした。

はだしで雨の森の中へ
私の足元

雨が少し降っている中でしたが、はだしで森の中も歩きました。

外をはだしで歩く経験は普段ほぼありませんよね。さらに雨の中ということで貴重な経験でした。

冷たそうな石が意外と冷たくなかったり、土は見た目よりふかふかで歩きやすく、落ち葉の中のは少し温かい感じがしたり、いろいろな発見がありました。

感想

四季がある日本で育ったことが誇り

日本の海や山など自然の四季を感じる〜見る、聞く、嗅ぐ、味わう〜ことで生のサイクルを感じます。

冬は寒くて自然もひっそり、春になると温かくなり植物や動物が動き出す、なんだか嬉しくなりますよね。

時には怖く、畏れることもありますが、やはり自分(人間)は自然の一部だと感じ、この感覚は忘れたくないなと思いました。

感覚閉ざしているな

リトリート中は五感を使うことが大事です。

普段酷使している目を閉じると、風はどこから吹いているのか、音はどこからするのか、どっちだ?と迷うことがあり、感覚が眠っているんだなと気づきました。

感覚=センスが鈍っていると、受け入れられることも上手に受け入れられないと思っています。センス磨いていきたいですね。まずは、すべての土台の呼吸から!

守られすぎていないか

森の中を歩いている間、普段、どれだけボコボコふわふわな道を歩いているのかなと思い返しました。

前日に高尾山に登り、余計に深く考えていたかもしれません。1号路はコンクリートの登り坂、4号路は登ったり降ったり崖や木の根の間を進んだり……どう進もうか考えたり、先が見えなかったり、私は4号路の方が楽しかった気持ちを思い出しました。

はだしはセンサーのようなもので体の他の部位とつながっており、コンクリートばかり歩いていたらセンサー=体も弱くなりそうですよね。

風の吹く、温かかったり寒かったりするスペースで体を動かして、自分の体を元気にしていきたいと思いました。

さいごに

「環境」というワードを出すと、地球温暖化だ、SDGsだ、と大きい話になって自分にはとても何もできないような感じを抱いてしまいます。

そのような時、初めに自然に関心を持った理由を思い出すようにしています。それは、シンプルに、自然のなかにいると心地よいから、ワクワクするから、かなと。リトリートはその感覚を思い出す1つの方法だと思いました。

身近にあるリラックスできる場、活動も大事です。

ただ、街中は普段の生活の延長でどうしても仕事のことを考えてしまうかと思います。気が抜けないですよね。

身近なところを離れるというのが、リトリートをする上で肝心ではないかと思いました。

1ヶ月に1日でも森の中の自然に触れることも、リラックス・リセットすることの選択肢に入れてみてはどうでしょうか。森に向かう移動も楽しいですよ!


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