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【実践報告】~メンタルトレーニング指導~

異動して5か月が経とうとしています。

以前の投稿でも記しました通り、異動初年度の今年度は卓球部の顧問となり、私は野球が専門のため卓球の技術指導はできませんが、一顧問として1学期を終え、夏休みも終えるというところまできました。

この5か月、卓球というスポーツを見ていて感じることは、野球と同様にメンタルによって試合展開や勝敗が変わるほど、メンタル面が大きな影響を与えるということです。

また特に卓球は野球と違い、点を先取するスポーツです。
11点先に取る、3セットを先に取る、といった感じです。
そのため、集中力が欠けていたり、ミスしたプレーに落ち込んでいたりすると、気づいたときには追い付けないほど点数が離れているような状況をこの数か月で何度も見てきました。

ミーティングで書いてもらったアンケートにも、「メンタルを強くしたい」といった内容を書く部員が見られたので、今回、次の9月上旬に支部大会が行われるため、夏休みの最後にメンタルトレーニングの指導を行うことにしました。

以前にも投稿しましたが、私は以前、野球の指導へつなげるために民間の資格を複数取得しました。

そのうち取得したメンタルトレーニング関係の指導者資格は、3つです。

その資格取得に関する投稿のリンクは、以下に記載させていただきました。
ぜひご覧いただければ幸いです。
◉メンタルウェルネストレーニング指導者2級
◉しつもんメンタルトレーニングインストラクター
◉スポーツメンタルトレーナー

今回の指導では、その資格取得の際に学んだ内容や、それ以外の講演会、メンタルトレーニング関係の書籍などから得た知識の中から、高校生でも実行しやすいものをまとめて紹介しました。

指導内容

今回はまず、ある高校野球の試合の動画を観てもらいました。

メンタルトレーナーの指導が年間を通じて定期的に取り組んでいた学校さんの試合で、大逆転劇を演じた最終回の攻撃を観てもらいました。

気づいてほしかったのは、メンタルトレーニングに取り組んでいた学校の選手と、勝っていたはずの相手の学校の選手たちの「表情」です。

メンタルトレーニングに取り組んでいた学校の選手たちは「集中」した顔、そして「笑顔」。相手はというと、最終回で勝っている(勝っていた)はずなのに、慌てたような、焦っているような、険しい顔。

部員たちも、動画を観てそれに気づいてくれました。


そして、本題。

まずは簡単に理論の話を行いました。

伝えた内容は、箇条書きでまとめると、以下の通りです。

○ 9~11Hzの「ミッドα波」の脳波が出ているときが、頭が冴えている感覚のリラックスした集中状態である。

○ 「ミッドα波」の脳波が出るときは、脳の「プラス(+)の回路」が働いているとき。

○ 逆に「マイナス(-)の回路」が働いているときは、緊張不安イライラなどの大脳の活動状態を反映する「β波」が出ているとき。

○ 感情は「快(+)」と「不快(-)」のどちらかしかない「マイナス(-)の回路」から「プラス(+)の回路」への反射形成を行う。

○ リラックスし過ぎ(θ波)のときはサイキングアップ(心のウォーミングアップ)を行って緊張状態へ近づけ、興奮・緊張状態(β波)のときはリラクゼーション(リラックス)を行って興奮・緊張状態を緩め、程よい緊張状態と程よいリラックス状態を作り、フロー状態ゾーンに入る状態)に近づけ、パフォーマンス発揮度を高める。


正直高校生が理論を覚えたところでそこまで意味はないので、さらっと説明しました。

その後、試合まで(大会を迎えるまで・試合直前まで)にできるメンタルトレーニングと、試合中にできるメンタルトレーニングのテクニックを、実際に実演、体験、部員同士での話し合いによる共有を行いながら、紹介しました。

以前紹介した【予祝】~未来日記~なども紹介しました。

さいごに

今回は、試合前と試合中にできるメンタルトレーニングを紹介しましたが、実際は大会の2週間前から急にやりだしたところで大きく結果が変わることはないと思います。

本来メンタルトレーニングは、年間を通じて、日々、日常から取り組んで、初めて成果として現れるものだと思っています。

正直、今回は小手先の技術を伝えたようなものです。

最後に部員らに話をしましたが、大事なことは「まず次の大会まで毎日の練習や練習試合で取り組んでみること」、そして「来年1月に行われる新人大会や、来年度の大会など、長期間にわたって取り組み続けること」です。



個人スポーツですので、最終的にはその子しだいです。

今回の内容から何を吸収し、いつまで根気よく継続することができるか、彼らのこの先の頑張りを楽しみにしつつ、見守ってみようと思います。

またそして、次の大会の前に復習も兼ねてもう一度やってあげようかな、と思っています。

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