もう懲り懲りな、雛祭り

雛祭りといえば何を思い浮かべるだろうか
子供の頃は
雛祭り仕様のお菓子をよく食べていた

それだけならば良かったのに
お殿様とお姫様を作って遊ぶのが
めんどくさいという理由で好きじゃない
保育園でそういうのを作るのが
「だりぃ」と思っていたのだ

人形
あの人形は私にとっては恐ろしい

たまたま雛人形を飾る部屋で寝た事がある
なんともこわかった
とても見下ろされてる感じが不気味で眠れなかった

それに出したものを大切にしまう家族ではなかった
放ったらかしで
人形たちはみんな首がなくなり汚れていき
散らばっていた

あれが怖い
首がないだけで

雛人形だけでなく、実家には
フランス人形もあった
日本人形まで

あちこち人形が飾ってある
その家が骨董屋みたいで厭だった

 そしてもっと厭なのは
あの歌に私の名が入っていること

恵まれた名前ではあるが……
4回目の歌詞にその名前が入る
つまり4という数字が関係して
なんだか嫌である

今日という日があなたにとって
平穏で淡い日でありますように

たかが今日がそういう日だと
いうだけである─────。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?