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【読書感想】場づくり仕事術

半年ほど前に購入し読了していた書籍。
感想をしたためようと思ったのにはもちろん理由がある。著者のイベントに参加したからだ。

イベントに参加して思ったことは
「大丈夫だよ」と感じられる居心地の良さは誰か一人が作るものではなく、参加者みんなで作っていくもの。居心地の良さを作りましょう、ではなくて皆がその雰囲気を醸し出す、自然に。

著者主催のイベントへの参加は2回目、なのになぜ今なのか。
はたと気づいたのだ。

きっと場づくりしてある、と。

第1章 場づくりの考え方
第2章 場づくりの描き方
を中心に参加者としての気づきとして感想を書いた。


場づくりとの出会い


前職時代に社内研修を行ってきたこと、現職になってもセミナー講師をしている私が「場づくり」という言葉に出会ったのはこの書籍だ。
「巻き込み型の講師」という自覚はあるものの、その詳細は、と言われても応えられるように体系づけて考えたことは無かった。※体系づける、は前職時代の社内研修のなごり。研修に対して熱い思いがあった企業なので体系づけて学ぶ、が基本だった。

場をつくる=講師の役割と思っていたことも事実だ。
これが参加者の立場になると、「場(=研修)」は参加者も含めて作るものだ、と思っているのだから相反する感情を抱いていたことになる。

社内研修講師時代に思っていたことは、講師がどこまで場をつくれるか(場、という言葉を借りました)、
ということ。それは準備・トラブルも含めて自分で引き受ける、という肩に力が入っている感じ。1対1の関係構築を得意とする私はそれをベースに研修講師を行っていた。つまり、参加者個人個人との関係性ができていたのでとてもやりやすい「場」だった。上位職者への研修を行う際にはさらにその上司のエンパワーメントを借りて行っていた。

参加者としてはどうか。
まじめに取り組む性格故か、基本姿勢は「ちゃんと学ぼう、何が持って帰れそうか」会社員時代は特にそうだ。会社から決められた研修なので講師に従う、が基本。
前職で、ある研修に参加した時に全く楽しくなかったことを思い出した。リーダーが一部の意見しか聞かず、自分の意見で統率した。手順が間違っていたけれど指摘もできない状況。結果、発表までに意見がまとまらず、まとまらなかったこともだけれどスタート地点が違ってるよね、と講師に指摘された、という経験がある。

さて本題。
今回参加して気づいたことは最初に書いた通りだ。
「大丈夫だよ」と感じられる居心地の良さは誰か一人が作るものではなく、参加者みんなで作っていくもの。居心地の良さを作りましょう、ではなくて皆がその雰囲気を醸し出す、自然に。私がそう感じた要因はどこにあるのか。書籍に記載されたある部分と照らし合わせて考えてみた。
照らし合わせるのは第2章 場づくりの描き方なのだが、その前に第1章に大切なことが記載されていたのでその点についてまず触れようと思う。


主催者、参加者の皆さんと❤いい笑顔

第1章 場づくりのはじめ方

「また来たい」と「二度とイヤ」の境界線


今回のイベント参加後に思ったことは、「次回はいつ、どこで開催されるだろう。楽しみだな」次回も参加する意欲が大きい、「また来たい」と思っているということだ。

それについて著者はこのように記載している。

①存在承認
②傾聴の姿勢
③主体的な関わりの余地(自己効力感)

場づくり仕事術 第1章より


今回でいうと、主催者以外に顔見知りはいなかったけれど、会場に到着するや否や「こんにちは~ようこそ」と、100点満点の笑顔でお声がけいただいたこと、
ワークが始まると、グループメンバーの皆さんは私の話に、他のメンバーの話に耳を傾け真剣に話を聴いていたこと、
ワーク終了後、ある方がご自身のお悩みを吐露したところ、ご自身の経験をお伝えする、専門的に繋がれる機関をご紹介する、等の場面があった。私自身の発言ではないけれど、その言葉に私自身が勇気づけられ、行動に励ましをもらったこと

がこの3つに繋がるのではないかと思っている。

第2章 場づくりの描き方

場づくり設計図の6要素


必ず押さえる4要素
①意図
②ゴール設定
③ルール
④時間管理

成果を高めるための2要素
⑤遊びの要素
⑥コミュニケーション

場づくり仕事術 第2章

この6要素を今回のイベントに当てはめてみた。
あくまで私の主観。

①意図


どんな目的でこのイベントは催されているのか。
主催者からの説明がなされ、その意図を理解したうえで参加されている皆様、もちろん私も含まれる。目的が明確であれば参加意欲は高まるし、実際ワクワクして当日を迎えた。

②ゴール設定


主催者の狙いと参加者の思いがイコール、ということではない。
私の参加目的はふたつあって、

ひとつは、会いたい人に会いに行こう
ふたつめは、新たなつながりを得ること


なので、参加した時点でゴールはクリアになった。
ちょっと視点を変えてワークについて少し触れようと思う。
カードを使った自己分析で、私らしい、と思えるカードを手元に残しグループメンバーに自分の言葉でひとりひとりが伝えていく。私のことを伝えた場面では心に残るうれしいフィードバックを頂けた。

③ルール


厳密な決め事、あれダメこれダメというものではなくて参加者全員で作る、という土壌を感じられた。

④時間管理


タイムスケジュールが開示・表示されていた
ワーク中は講師から都度、押し気味ですよ~
という言葉で伝え聞いていた。
そういえば、タイムキープしてなかったなー、うちのチーム。

⑤遊びの要素


キャリアトランプ®というカードを使ったワーク。
気分はババ抜き。
キャリアトランプ®の開発者には失礼な表現かも知れません。
最終的に手元に残ったカードで自分を表現する。なぜこのカードを残したのか。そこにその人らしさが現れるというワークだ。
最初に手元に引いたカード以外は「山」にしておいてあり、限られた時間の中で取捨選択する。頭の中は手元に残しているカードと自分らしさの言葉を巡ってぐるぐるフル稼働。

⑥コミュニケーション


主催者と参加者のコミュニケーションと
参加者同士のコミュニケーション

参加者同士のコミュニケーションは目から鱗。
考えたことが無かった、というより言語化を考えたことが無かった。
参加者がある程度の人数になると主催者と1対1のコミュニケーションは難しい。
上記の感想は、ワークの内容によった部分もあったとは思うのだが参加者同士のコミュニケーションが大きかった、と感じた。

以上、今回のイベントを著者の言う「場づくり設計図の6要素」に当てはめてみた。
あくまで参加者の一人である私の主観に過ぎない。
思うのは、これがあるのとないのでは、イベントが醸し出す一体感、参加者の意欲、自己開示、他者承認などが異なるものになる、と私は思うのだ

第2章の最後に、

参加者一人ひとりが他の誰かにとっての講師となりうる

場づくり仕事術 第2章

という言葉がしたためられていた。そうだ、参加者の立場ではいつもそうだと思っていた。言語化したことがなかっただけだ。


場づくり仕事術
この書籍の感想をほんの一部だけ記載した。
理由は、参加者の立場として書いたからだ。

主催者の立場に立つと見える景色が違ってくると同時に、この書籍に記載されている、
第3章 場づくりのはじめ方
第4章 場づくりの価値の高め方
第5章 場づくりの稼ぎ方
等が参考にできるのだと思う。

私の現在地はそこに到達していない。
近い将来第3章以降を参考にしながら仕事をする日が来る、と願って日々行動している。


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