見出し画像

週刊文春編集長が教えてくれた仕事ができる記者の条件

昨日、週刊文春編集長新谷さんの講演会に行きました。

週刊文春の編集長ということで、ギラついた怖い人をイメージしていました。しかし、ビシッとしたスリーピースに身を包み、颯爽と登場した新谷さんは「快活で面白いおじさん」でした。

大きな声でハキハキと、淀みなく笑い話も交えながら1時間半をぶっ通しで話す新谷さん。事前に『「週刊文春」編集長の仕事術』を読んでいたのですが、生のエネルギーに圧倒されました。

最後の質疑応答。「記者にとって一番必要なのはなんですか?」という質問に対し、新谷さんは答えます。

「愛嬌です」

なぜ愛嬌が必要なのか。誰も知らない情報をもつ相手に「お前だけには話してやってもいい」と思ってもわないとスクープは取れないからです。

情報提供者が「こいつに一花もたせてやりたい」とリスクをとってまで喋りたくなるような人。そう思われるような人間としてのチャームポイントが記者にとって最も大切と新谷さんは話してくれました。

では、愛嬌がある人間になるにはどうすればいいのでしょう。

まず、「頭でっかちにならない」ことです。簡単に言うと知ったかぶりをしない。知識をひけらかさないということです。

次に「人によって態度を変えない」こと。媚びたり、偉ぶったりしない。

そして「人間と人間の付き合いをすること」です。相手が総理大臣でも有名芸能事務所の社長でも、もちろん一定の尊敬の念は抱きつつ、同じ人間として対等に接する。

つまり「愛嬌がある」とは。
「〇〇の記者」という仕事ではなく、「人」として相手に見てもらうこと。そして、こちらも相手を肩書きや実績ではなく「人」として見ること。
表面的なものがなくなってはじめて、人として相手に好きになってもらえるのかなと思いました。

同時に、こちらも人として相手のことを好きになる。
というより、好きになるかどうかは別としても、人間として面白いと思うようになる。その気持ちがないと愛嬌は出ないのじゃないか、などと考えました。

講演が終わり、新谷さんと名刺交換したほんの数分。私は日本一の愛嬌に触れたのだと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?