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010 Fussen - Schloss Neuschwanstein

2016 Fussen

 2月9日 AM6:00過ぎ起床。 2人を起こしてしまったが、荷造りと身支度を済まして6:45チェックアウト。
7:30前にはミュンヘン中央駅のコンコース内スタバに到着。そう、今日は8時からのノイシュヴァンシュタイン城のツアーに参加するのだ。バスの荷台にスーツケースを入れてもらい、バスはさらに南へ出発。

 1時間半ほどでノイシュヴァンシュタイン城の麓に着いた。地図をガイドさんからもらったので、それを参考にしてお城まで歩く。30分もかからないうちにお城へ到着。麓からお城までは徒歩か馬車、もしくはバスの3つの方法で行くことができる。道中はひたすら坂なのでお金に余裕のある人は徒歩を選ばなくていいが、私は予算カツカツな旅なので歩いた。景色は良いので歩いていても嫌にならない。


 お城への入場は5分おきに時間が決められている。私たちツアー参加者の団体は11:35からの5分間しかない。中に入るとイヤホンガイドを渡される。日本語もあるので助かる。イヤホンガイドは部屋に入るごとにガイドが手元のスイッチでガイド音声の電波を各自のイヤホンガイドに送信。自動で受信するのでそれをその都度聴くシステム。5分おきに担当ガイドが付き添って城内を案内していく。

 ノイシュヴァンシュタイン城についてここでざっくりと話しておく。
このお城はディズニーのシンデレラ城のモデルとして有名。時のバイエルン王ルートヴィヒ2世によって建てられた。彼はバイエルン王を失脚したのち、空想に浸るようになり、他人を寄せ付けなくなった。彼は特に中世の神話や物語に大きな関心を寄せていたため、お城の中もとてもメルヘンでロマンティックな内装になっている。(お城の中にドワーフの洞窟があったり。)しかし彼は40歳と若くして亡くなったため、お城の3分の2は未完のまま。よって見学できるのは3分の1だけ。

 彼はこのお城に引きこもり、1人で空想に浸ったり、本を読むのを好んだという。ルートヴィヒ2世はオペラで有名なワーグナーの後見人にもなり、彼の書く中世の物語がメインのオペラや曲の虜になっていった。そんな彼を当時の召使いたちは一体どう思っていたのか。


 よく天才とキチガイは紙一重と言うが、このノイシュヴァンシュタイン城とルートヴィヒ2世についてはここに来た人の受け取り方でイメージが変わってくると思う。少なくとも私のイメージは、「メルヘンロマンティックキチガイ感満載の悲壮感漂う孤城」だ。


 バスに乗り次に向かったのは近くにある街、フュッセン。そこで遅めのランチを頂いた。事前にトリップアドバイザーで調べていたMadame Plüsch というレストランで、鴨肉とラガービールをいただいた。デザートにはチョコレートケーキとカプチーノ。2時間で充分だった。

 店員はとてもフレンドリーで幸運にも英語が通じた。フュッセンは田舎の小さな街なので、基本みな南部訛りのドイツ語を話す。店内にはカーニバルだからなのか、トップハットにタキシードを着て赤い布を斜め掛け、そしてその布にたくさんのバッヂを付けた男女が賑やかに食事していた。
私が1人で食事するのが珍しいのか、通りがかる度にドイツ語で話しかけてくれる。おかげで1人でもとても楽しい食事をすることができた。

 食事を済ませ、バスに再び乗り込み、最後に訪れたのは世界遺産にも登録されている聖ヴィース教会だ。ここもまた外見とは裏腹に、内装はとても見ごたえのある素晴らしいものだった。ドームの天井は一面のフレスコ画。どこを見渡しても煌びやかな金の装飾。そして入り口を振り返ると見える大きなパイプオルガン。

 一頻り写真を撮り、牧場くさい道を引き返してバスに乗ってまた1時間半、ミュンヘン中央駅にPM6:00前に戻ってきた。スーツケースをバスの荷台から取り出してもらい、ツアーの日本人観光客の群れから外れた。今回このツアーで久々に日本人に囲まれる形となったが、その環境より、やはり一人の方が落ち着く。そう改めて実感した。ーーPM6:00 ミュンヘン中央駅コンコース内スタバにて。

 今夜はミュンヘンに別れを告げ、夜中の0:02発のICEでフランクフルトに向かう。

 現在PM8:15 もう2時間もスタバで粘っている。この旅行記を書き、SNSの更新、そしてもう一つ何に追われているかというと、充電だ。
とりあえず命綱のスマホを充電している。しかし私が持っているのは日本で使っているメインのスマホと、今回のこの旅の序盤イタリアで購入したsimフリーのスマホの二台。それらを交代で充電しつつまだフルに充電できていない。

 ここのスタバはまだやっている。ギリギリまで粘ろう。コーヒーを飲んでいるとトイレに行きたくなる。人間の生理現象だ。しかし私はひとり。大きなスーツケースとバッグを置いたまま離れるわけにはいかない。こういう時はとなりに座っている優しそうな現地の女性に荷物の見張りを頼んでみる。するとみんな快く引き受けてくれる。そんな見ず知らずの人に他人で大丈夫かと言う人もいるが、人選をミスらなければ大丈夫だ。

 PM9:56 未だスタバ。実は今朝、ミュンヘンの南東で列車の正面衝突事故があり、多くの負傷者が出たらしい。日本からもヨーロッパの友人からも心配してくれる内容の連絡がきた。こうして旅をしていると、家にいながらテレビを見るわけでもないのでニュースを掴みづらい。できるだけ毎日ネットに繋がった時はチェックしているが、言葉もわからない国だとニュースもリアルタイムではわからない。難しいところだ。

 2月10日AM0:01 ICE618 フランクフルト行きの列車は定刻通りに出発した。車内はコンパートメントを期待したが、やはりオートサロンだった。しかしミュンヘンに来たときのICEとは違って、嬉しいのは座席にコンセントがついていたことと、車内のWi-Fiの接続が良かったことだ。しめたぞ!と思い、車内には私ひとりだったことをいいことに、おもむろにスーツケースを開け、カメラに充電器を取り出した。これでフランクフルトでも写真が撮れる。

 クッキーを食べ、充電をセットし終えると、コートを頭の上からかぶり、ベスポジの体勢を探すのに苦しみながらも就寝。

明け方にはフランクフルトだ。


つづく。


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