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思い出すこと

昨日銀ちゃんの事をふと思い出しました

銀ちゃんの本名は銀四郎です
我が家に四番目に来た保護犬(猫)でした
ヨークシャーテリアと何かの所謂MIX犬
(MIX犬という言葉は大嫌いです)
銀ちゃんは語る事ができないので推測ですが
繁殖目的で産まれて来て売れ残り
何年もの間ケージの中に閉じ込められていた
……そんな生い立ちのようでした
真夏の炎天下に住宅街をさまよい歩いていて
保護されたそうです

ごん太を里親として受け入れた時に
お世話になった団体のブログで出会いました

仕事を終えて帰ろうと支度している時に
何気なくその団体のブログを開けて見ました
小型犬の預かりさん募集記事でした
私はその保護された小型犬の写真を見るなり
横にいた主人に
〝この犬知ってる!〟
〝預かりさんしてもいいでしょ?〟
〝知ってるんよ!いいでしょ?〟
と訳のわからない事をまくし立てました
主人が頷くより何より確かめもせずに
団体の代表の人に電話をしました
後から聞いた話では記事をアップしてから
数分後の事だったそうです

なんであの時に〝知ってる!〟と言ったのか
今でも自分自身で理解できない事です

預かりさんから里親になりました
銀ちゃんはボロ雑巾のようでした
狂ったように暴れて噛みつく犬でした
主人の硬くてごっつい手に牙が食い込み
血を流したぐらい凄い噛みつきようでした

9ヶ月の間一緒に暮らしましたが
その間私は銀ちゃんのためだけに
生活していたようなものでした
溺愛していました
逝ってしまった時は声を上げて泣きました
自分があんな泣き方をするなんて
思ってもみませんでした

思い出すと哀しすぎるので封印しています

『虹の橋』の詩を知っていますか?
簡単に言えば
ペットロスを感じている人への慰めの詩です

一緒に暮らした動物たちは
虹の橋の袂へ行き
痛みや苦しみを感じる事なく
他の動物たちと楽しく暮らしています
そして飼い主が他界した時に再び出会い
一緒に虹の橋を渡るのです

そんな詩です

よく他界したペットの報告などで
〝○○ちゃんは虹の橋を渡りました…〟
と言われるけれど
それを見聞きする度に
〝待っててくれなかったんだね〟
〝寂しいね〟
と思ってしまいます
〝銀ちゃん虹の橋を渡ってしまったね〟
と言われて本気でムカついた事もあります

屁理屈なんですけどね

銀ちゃんはちゃんと虹の橋の袂で
待っているはずです
しんどかった身体も見えにくかった眼も
きっと全てスッキリして
走り回っていると思います

思い出す事や忘れない事が
供養になると言います
逝ったものへの愛情だとも言います
でも
封印する事も1つの愛情だと思います
身の回りにある写真も
1つ1つ片付けている所です
もちろんスマホの中の写真は消しませんけど

結局私は
銀ちゃんに1度も噛まれませんでした
最期に私の腕の中で息絶えた銀ちゃん
顔を上げてキラキラした眼で
みつめてくれました
白内障であんなにキラキラするはずは
なかったのに

今日はちょっとだけ浸ってみました
橋の袂で待っててくれてるよね?
銀ちゃん

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