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早乙女まぶた
2017年3月13日 22:17
風景を眺めている。構成要素のそれぞれに個性があり、一つとして同じものはない。中には猫になって歩き出した石もある。
2017年3月13日 01:01
目から花が咲いた美しい少女を庭に植えた。根から退屈を吸い上げた少女は、香しい挨拶をして通りがかる人すべてに花が咲いていることを気づかせてくれるようになった。
2017年3月11日 17:26
死体が自らの不愉快な姿を含めた光景を指して「これは絵だよ」と語りかけてくる。
2017年3月10日 23:06
プールから上がるとあたり一面が砂漠になっていた。華やかな夜景とその愛人たちはどこかに消えてしまった。
2017年3月9日 22:48
彼女とは洗濯機の中で出逢った。
2017年3月8日 22:57
台所のシンクで水没している背の低い弟。水没した弟の肺が兄である。
2017年3月7日 19:31
もっとも美しい脚に爪楊枝を刺してたべる。
2017年3月6日 23:01
砂でいっぱいの部屋を覗いている。砂は卒業を夢みている。
2017年3月5日 11:46
ガスマスクをつけた子供が突っ立っている。黒い風船を持って、白黒の街で。
2017年3月4日 13:17
鏡の部屋で派手な殺し合いが行われた。そこでは像だけが動き回り、人間は一人も参加していなかった。
2017年3月3日 20:28
捕まった途端に宝石に変わる人魚。
2017年3月2日 22:33
自分の声を盗聴している。
2017年3月1日 19:33
毎朝同じ映画を観る。映画も毎朝同じ風景を観ている。