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2021年にリアル ミセスノイズィを体験した

12月になると毎年マイベストの音楽と映画の記事を書き始めたり、そうじゃなくてもやることが山積みになる。31日にもなって終わらなくて年を跨ぐくらいのことだってある。そんなの誰でもそうでしょう。というか案の定、跨いでしまった。
良い事も悪い事も軒並み続き、それでもメンタルブレイクする暇もなく。だけれども年末には怒りに近い感情が生まれていた。
きっかけはそんな忙しい時期に引っ越しをすることになった事。
そもそも夏前辺りから諸々の作業が遅くなっていた大きな理由がこの件に関すること。
一言では到底言えるわけもなく、ましてや個人情報に触れることにもなりそうだから有耶無耶な部分は察して欲しい。
本当は全てぶちまけたいのは関の山だけれども!ちくしょう!!大人なんで!!我慢することにする!!

春先に職場の規定で社宅手当が大幅に変わった。
自社物件なので格安な社割で入居していたけれど通常賃料に戻して、賃料半値で入居が条件。その分賃料50%を支給手当に上乗せして管理をプラスした残りは自己負担で控除するという一見手出しの自己負担が少し多くなっただけなのねというわけでなく、よく考えれば手当増収のせいで年収が上がるので自ずと所得税が増額したわけで「おいおい!ふざけるな!」と言いたくなった。もちろんそんな言葉は上層部に届くわけもなく。1Kだったけれど隣の建物が2DKで賃料が少ししか変わらない。どうせこの際手出しが増えるならそっちがいいわ!ばかやろう!と引っ越したのがゴールデンウィーク辺りだった。1階から1階の移動なので自力引っ越し。とは言えそれはそれでしんどかった。

さぁて、せっかく広くなったし時間もあるしDIYでもやろうと動きだしたのは春先のところでこのマガジンに書いた。そして住んで間もなくしてから気付いたことがある。
めちゃくちゃ上がうるさい。
”うるさい”というのは声だったり物音だったりの生活音レベルじゃないという事。
天井(床)を殴りつけるようなものや、物を叩きつける類のもの。それに鼻歌とはいえない歌(マイナーコード調で超怖い)が聞こえてきたりもする。のちに気づくけれどこの鼻歌がキーだった。
上の奴マジでヤバいよと管理に何度か駆け寄ったけれど、動きようもなく無しの礫だった。
そりゃそうだ。実証なしにはただのクレームだ。なんなら前の家からは家賃の件と併せて上の入居者がうるさいという理由もつけていた。入居時に上でトラブルが起きるくらいのものだったので嘘ではない。ただ、2度目となればオオカミ少年ならぬオオカミ中年。社内クレーマーの立場ほど厄介な社員に成り下がる。間違いなくそうなる。立場的にそれは問題なのでなんとかせねばとなった。

上の住人は台風災害で戸建てからアパートに入った老婆と60代半ばの娘の2人暮らしなんだと教えられた。はぁ?!しらねぇよ!申し訳ないけれど同情なんて全く出来ない。そう言った。
自宅に帰れば、ドン!朝の6時前から、ドン!
料理をするのに換気扇を回せば、ズドン!
ドアの開け閉めで、ドン!ドン!
テレビ(サブスク)をつけたら、ドン!ドン!ドン!
あまりにも腹が立って壁を一発殴ってみたら、ズドドドドドド!!!!!!
もう厭だ。飯も作れない、そもそも家なのにまともに動けないってなんだ。
間もなくして寝不足で完全にメンタルをやられてた。

あくる日に2階の隣部屋の住人からずっと前から下につつかれたりしているという話を聞いた。
その下はもちろん自分の隣。そんな感じではない。「そんなはずないっすよ、オレの上ですよ」と言っていたけれど確証が持てないらしく。
じゃあこうしよう。状況が酷い時に外で3人で落ち合って音がしていたら確定ってことで、そんな口裏合わせをしてその時を待った。
数日後の22時頃にそんな状況になり、てめぇ!やってんな!と確定した上で3人で集まった。隣ということもあり上の住人だけが乗り込んで下で待機しながら話を聞いていた。
「娘に言いますから」
出てきた老婆は一言それだけで玄関を締められてしまい「おい!おい!おい!」としつこく呼び出す。いよいよ娘登場。
「こんな時間になんなんですか!気持ち悪い!」「警察呼びますよ!」かなりヒステリックに捲し立てる。
状況説明をしているとこう言ってきた。

「3年前から嫌がらせされてるの!だから仕返ししてんのよ!」

こえーよマジで。3年前ってなんだよ。仕返しってなんだよ。やってダメなことあんだろうよ。
それでも状況説明を冷静に話していると「じゃあ霊の仕業かしら?」なんて言い出す。
こわい。とにかくこわい。
ほどなくしてお開き。これはヤバイやつだと職場に報告を入れてくれた。
その日以降は一切料理も出来なくなって、自宅にいる時は音にはこだわって愛用しているノイズキャンセラーのヘッドホンを装着で生活するようになっていた。
自宅に戻っては終電まで街に出るような生活をしていたのでこの日以降一気に疲れ果てた。

数日後、急に冷え込んだので自宅に戻って早めに灯油を買って戻ってきたらいつも聞こえるマイナー調の鼻歌が外から聞こえてくる。
恐怖を覚えて秒で自宅に入ったタイミングで玄関を、

ドカァン!

思いっきり殴られた。キレた。完全にスイッチが入った。
「てめぇざけんなコラ!」と勢いよく玄関を開けこの際コロナなんて関係ない、かなり詰め寄って色々言ったと思う。
「なんなのあんた!朝から晩までうるさい!」「一人で住んでいるわけない!」「嫌がらせばっかりしやがって!」「うるさくて寝れない!」とか散々意味の分からない事を言われ続け、少し経って気付いたことがある。
こいつシャブでもやってんのか?ってくらい焦点の合わない血走った目をしたそいつは雨は降ってないのに取っ手を逆手に傘を持っている。
咄嗟に「こいつ刺してくるかも」と思って即行警察に電話。
サイレンは鳴らさないけれど、なんか光ってるパトカーがいるもんで野次馬は集まるだろうからついでに管理も呼んで職場でも大事にしてやろう。見せしめに目の前のこいつを地域住民にこいつのツラを晒してやろう。サイレントリベンジを決行した。
警察介入もお手上げの人間で管理でどうにかしてくださいという事でその場は終わった。散々周りに見られているにも関わらず堂々とキレまくっている。
ポリスメンからは「これは大変ですね...逃げた方が...」の一言。
こんな状況でどうこう出来ない事は知っている。こちらとしては何かあった時のために経緯を残したかっただけで、要は保険だ。
翌日から職場では専属弁護士に相談しても賃借人を現状で追い出すことは出来ないだろうし、避難した方がいいとなった。
事情も分かるから退去費用はなしでそのまま出た方がいいよとなってまさかの半年で引っ越し。
いろいろ整えて、何週かに分けて荷物の運び出しをやり始めた。
そんないつかの土日に、駐車場でなにか視線を感じて目をやったら車に乗ってこっちを睨みつけるそいつがいた。空ぶかしをかましてずっと睨んでる。

爆笑です。
逆撫でするように指差して笑ってやった。

1人暮らし歴20年超の人生で1年に引っ越し2回は初の経験。
そして身を持って、今は人が怖い。お化けの方がよっぽどいい。死んでるくせに驚かしに来るとは何事か!と蹴り殺しても捕まる事もない。
近頃は証拠集めにムービーを撮っていたので、友人知人にはそれを見せてドン引きさせている。
あとはここの所、物音に過剰反応してしまうようになった。これがトラウマってやつなのか。
とにかく年末なのに引っ越しだなんだで金も時間も削られた。

そんな経緯もあり作業が滞ってしまい上手く進まなかった。
自宅から逃げるようにイベント事も探していけるところは行っていた。言うほどコロナの状況も悪化していなかったのでその点は本当に有り難かった。
12月上旬には講演会のお手伝いやスナックのボーイまでこなして2022年に向けて面白そうな話が出来上がったり。やっぱりわたくし外に出てなんぼの性質です。

現場主義なもので行きたいものには今のうちにとカウントダウンジャパン12/30のチケットを早めに取っていてBiSHの解散報道が出たらソールドアウト。
椅子席フェスは未経験なのでBRAHMANのホールツアーで肩慣らし。

最初で最後かも知れないという仙台のホールはサンプラザ。コロナ禍になってから何度行ったか分からない。
シルクスクリーンに映像や照明、演出の全てが世界を作っていて素晴らしかった。映画を見ているような感覚にも近いけれど、ライブなんだよなという夢にも近いような体験。
霹靂からのスタートでSEが鳴り出した時にはもう自然と泣いていた。
個人的にはモッシュダイブがしたいわけじゃない。その空気に共鳴したいだけなのかもしれない。指定席で拳を突き上げたりしているだけでも満足だった。

カウントダウンジャパンはナンバーガールとBiSHが観たいだけでチケットを取った。
どちらも最前エリアの申し込みをしたら鬼引きで当選し間近で観れた。
初回のロッキンオンジャパンで観たナンバガは解散前のツアーまでチラチラと観に行っていたので復活してからは初。およそ15年振りくらい?エモってこういう気持ちだよなとオルタナティブに感極まった。
BiSHはもうチケットもなかなか取れずコロナ関係なく3年くらい観れてなかった。
好きなナンバーがいくつもある。グッと来てしまうものが多いのも理由のひとつ。
流石は最前エリアなだけあって、周りは全て清掃員(ファン名称)なので解散発表後で2本目のライブということもあってなんとなくザワザワしていた。
登場しただけで周りは泣き出す。嗚咽に近い人もいる。デビュー当初から観ているのもあってなんだかそんなのがフラッシュバックした。
1曲目のオーケストラが始まった時にはつられて泣いた。

フェス自体がコロナ禍になって以来ひとつも行ってない。なので本当に久しぶりのフェスだったけれど、ステージ演出から会場構成もなんら違和感なく感染対策までとってここまで仕上げられるものなのかと感嘆した。素晴らしすぎる。
状況次第にはどうしてもなってしまうけれど、行けるタイミングが合えば参加しておきたいもんです。
あの頃のあんなやつ観てんだぜ!と言える日が待ち遠しい。
幸いな事にこの数年はまだ風邪を引いていない(扁桃腺炎は風邪じゃないとして)からこの先も自分なりに少し過度に対策?をしてエンターテイメントを楽しんで、自分のペースで作って生きていけたらいいな。
そんな年末だった。

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