見出し画像

「推定無罪」じゃないんだ!? マカピーの日々 #1099

マカピーです。
今朝、地震報道の後に殺人容疑者逮捕のニュースがあったんです。

そこで違和感を覚えたのは、そのメディアのニュース番組では容疑者逮捕としていながら、同時に「犯人逮捕」という言葉を使っていたのです。

あれ、逮捕されると即「犯人」になっちゃうの?

仮に本人が「私が(殺人を)やりました」と言っても、最終的に裁判で判決されるまでは「被疑者」であって「犯罪者」じゃあないってはずじゃなかったんでしたっけ?

これって、マスメディアも「裏情報」を流す○○チャンネルとかと同じで、「あそこの学校の△△が犯人です」って書きこむのと同じレベルになっているって事でしょうかね?

ふーん、だからこうした報道番組って「気持ち悪い」ってかんじていたんですけど、彼らは自分たちが「事件を断罪」しているつもりなんでしょうかね?

政治家も不用意なスピーチで炎上させるアホな人もいるようですが、後でスピーチ全体を見れば「そこ、引っかかります?」的な言葉であったりします。

でも、些末な言葉尻を拾い上げて『重大問題発言』に仕立て上げるなんて特殊な才能を持ったプロ記者に任せれば簡単なんでしょうね。


アフリカのバオバブの実

マカピーには「公的な場でのスピーチ」という表現の意味もよく分かりませんが、皆さんも家庭内でだって地雷を踏みまくる会話をしてるじゃないですか?

マカピー妻:「あ、今の言葉は聞き捨てならないよ!アンタの本心を見たわ!やっぱりアンタはそうした心根を持ったずるい男なのよネ」
マカピー:「べ、別にそういう意味で言ったんじゃないよ!」
マカピー妻:「じゃあ、どういう意味なのよ? 一旦、口にされた言葉は引っ込めようがないのよ!」
マカピー:「ゴメン、謝るから許して!」
マカピー妻:「御免で済めば警察はいらないんだよね!」

おお、どこかで聞いた「決まりセリフ」の登場!


最近子供が遊具で遊んでいるのを見た事が無い

そうなんです、ぼくらは知らないうちに「警察」イコール「法」の執行者的に感じてしまっていますが、それは違います。

彼らが犯罪容疑者を確保するのは警官としての職務をしているのであって、正義の裁きを行うためではないという事なんですよね。

どうも、「正しい事をしないと警察のお出まし」的な構図が日本国民の頭に出来上がっているのかしら?

悪い奴だったらどんな手段を使っても「自供」させても構わない!なんて、ちょっとテレビドラマの影響が強いようです。

ちなみにマカピーは犯罪者側の肩を持つ人間ではありません。

ですから、犯罪撲滅に関しては賛成ですし、そのために容疑者を確保するのはとても大切な事だと思います。

でも、ちょっと考えてみてください。

もし自分が誤認逮捕されたとしたらどう思いますか?


大きなケヤキの木

テレビ番組ではレポーターが近所の人から、アナタの毎日の素行を聞き取り調査しそれを報道します。

住民1:「会えばちゃんと挨拶できる人で、とても殺人するとは思いませんでした」

住民2:「うちの子供と同級生の息子さんもいるのに、殺人犯人だっただなんてとても怖いわ」

おいおい、まだ捕まっただけじゃないか。

被疑者や容疑者であって「犯人」じゃないいんですけど!

ちょっと無責任すぎると思いません?

真犯人が見つかったら、マスコミはそれまでの報道の仕方について謝罪しますか?

近所の人は容疑が晴れて戻って来た住人を温かく迎え入れますか?

学校でその容疑者だった子供を風評被害から守ってくれますか?

誤認逮捕だったよ、って会社に戻る事が出来ますか?

きっと、原状回復は難しいと思います。

アナタは、一体どんな事をしたからこれだけの制裁を受けるのでしょうか?


綺麗な花びらだと思いませんか?

1994年の6月にあった「松本サリン事件」で冤罪被害者となった河野さんの事はずっと昔の事で忘れられちゃったんでしょうね。

誤認逮捕だってあるんです。

判断するのが人間なんですから。

マカピー妻がネパール王国(当時)の首都カトマンズで「受刑者訪問」のボランティアをしていた事がありました。

彼女が訪問するのはインド人のシンさんでした。

彼はカシミール地方出身で、たまたまインド国境の町を歩いていると近くであった殺人事件の容疑者として逮捕され身柄がカトマンズの中央刑務所に移されました。

証拠不十分ながら有罪判決を受けたのですが上告してすでに数年刑務所にいたのです。

マカピー妻は英語とネパール語で、彼とはクリケットの話しなどで囚われの身の無聊を慰めていたのですが容疑等について彼から愚痴を聞いたことは無かったそうです。

年に一度は家族がカシミールから訪ねて来てくれるそうですが、誰か普通の話ができる訪問者がいないと精神的に参ってしまう囚人がいるので、ボランティアが集められていたんです。

シンさんは、マカピー妻が子供と一緒に彼を訪ねると持っている小遣いからコーラを買ってくれたり、自分でビーズ細工で腕輪を作ってプレゼントしてくれました。


ユスリウメとかユスラゴなんて言う名前だったかしら?

一方、その刑務所には幼児虐待で収監されている外国人医師や幼児ポルノ犯罪で捕まった日本人もいました。

彼らは金を持っているのでしばらくインターネットを引き、下男を雇って外のレストランから食事を取り寄せて暮らした後で保釈金を積んで出て行きました。

それなのにシンさんは無罪が証明されないままずっと刑務所暮らしが続いているのでした。

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。外国で囚人になるって怖い!


もしもサポートいただければとても嬉しいです。そのサポートは感謝のバトンタッチとして使わせていただきます!