最近フリーランスで活躍する人が増えています。私自身フリーランスを応援する事業（フリーランスマーケターのマッチング事業）を運営しており、毎月コンスタントに数十名程度のフリーランスの方から新規のお問合せがあります。ランサーズさんの統計でもフリーランスが年々増加傾向であることが分かります。
https://www.lancers.co.jp/news/pr/21013/
 
　実際フリーランスとして活動している人達の収入はどうなのでしょうか。一括りにフリーランスと言っても、職種は様々です。人気と言われるフリーランス職種を挙げてみると、ウェブデザイナー・エンジニア、ライター・コンテンツ制作関連、プログラマー・ソフトウェア開発者、グラフィックデザイナー・イラストレーター、マーケティング・広告コンサルタントなどなど。たくさんありますね。それぞれ収入に差はあるのでしょうか。相場を探してみました。
『フリーランス白書』https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2023/03/FreelanceSurvey2023.pdf

　こちらを見ると、エンジニア/開発系やコンサルタント系が高収入のようです。コンサル系だと月額で100～200万ぐらいの業務が結構あります。また、エンジニアも希少言語や人気の領域であれば月額で100万円以上の業務があります。弊社はフリーランスマーケターに特化したマッチングサービスを行っていますが、マーケターはコンサルと比べるとやや下、エンジニアと同じぐらいの収入レンジでしょうか。

　マーケターと言っても職種は幅広く、また経験やスキルによって得ている収入は違うようです。この数字は平均とか中央値のような額なので、もちろん個人差もあります。弊社経由で業務を行っていただいているフリーランスマーケターも実際単価に差があります。フリーランスの希望額を企業様にお伝えするようにしていますが、結構差があります。ざっくりですが月額で40万～100万以上の幅になります。時間単価換算で1万円近い人もいれば、その半分以下の人もいます。

　フリーランスマーケターの場合、みなさん複数の業務契約をしていて、平均すると3-4社、のようです。1社あたりの稼働も40％前後が多いので、その場合収入は希望月額の40％ぐらいになります（月額希望80万の人が40％の仕事をすると、収入は32万円）。弊社ではフリーランス以外に副業の方にもお仕事をご案内することがありますが、月額で20～30万稼ぐ人は普通にいます。給料の他に30万円の収入って結構大きいですよね。
 
　高収入の人とそうでない人の違いはどういうところにあるのでしょうか。
スキルと経験がベースにあるのは間違いないでしょう。スキルが企業が望んでいるニーズに合う、合わないというのもあると思います。
弊社でご案内している業務はインハウスのマーケティング業務が多いので、実際に手を動かして成果を導き出す、という方の方が業務が継続します。あとは大事な点としては以下が挙げられます。
l  コミュニケーションの重要性
l  要件確認と定期的な進捗報告
l  顧客の要望に柔軟に対応する姿勢
l  品質と納期の厳守
l  仕上がりの品質チェックと改善
l  納期遵守とスケジュール管理の重要性
l  顧客のニーズを理解し提案する力
l  顧客のビジネスと目標を把握するためのコンサルティング
l  顧客の課題解決やニーズへの最適な提案
 
　弊社で自信をもって企業様にお勧めできるフリーランスの方は上記の項目に当てはまります。結果的にそういう方は収入も高いです。希望月額だと70万～100万以上になります。皆さんスキルや経験は一定以上のものがありますが、コミュニケーションがしっかりしていて、チャットやメールのレスも早く、ビジネスパーソンとしての基本がしっかりしているなと感じる方が多いです。書くと当たり前に見えますが、出来ていない人は意外と多いです。
特に最初の4つぐらいは大切ですね。最近はリモートで業務を受ける場合が多いので、今何をやっていて、どうなっているというところが顧客に伝わるかどうかはすごく大事です。とかく成果だけで判断されると思いがちですが、企業側はプロセスもしっかり把握したいし、そこも評価対象になります。

　コロナが明けて、出社を奨励する企業が増えているようですが、管理する立場として社員の行動を「見える化」したいのだと思います。日本企業の管理において「見える」「把握している」というところはまだまだ大きな部分を占めているのでしょうね。
高単価を目指すために、スキルを磨くことも重要ですが、並行してビジネスパーソンとしての基本的なコミュニケーションがしっかりできているかどうかも重要だと感じます。