デジタル人材の採用が難しい理由

 
 最近、フリーランスとして活躍する人がどんどん増えています。
 私はフリーランスを応援する事業(フリーランスマーケターなどのデジタル人材のマッチング事業)を運営していますが、フリーランスを活用する企業もどんどん増えてきています。

 理由の一つに中途採用が難しいことがあると思います。特にデジタル人材と言われる領域はもともとの人材のパイも少なく、希望年収も高めでステップアップ志向であるため採用が難しいようです。「1年募集を出しているけど全然採用出来ない」「そもそも応募が来ない」「いい人材がいても年収が釣り合わない」というお話をよくお伺いします。
 
 弊社ではマーケターなどのデジタル人材を多数プールしています。フリーランス、複・副業の人材ですが、毎月多くの方にご登録いただいております。一方で、なぜ採用は難しいのでしょうか。以下が理由として考えられると思います。
①デジタル人材ニーズの高まり
②人材不足
③競争が激しい
個別に見て行くと
 
①デジタル人材ニーズの高まり
 DXに代表されるようにデジタル分野での専門知識やスキルへの需要が高まっており、競争が激化しています。多くの企業が同じプールのデジタル人材を求めており、スキルの供給と需要の不均衡が存在しているようです。
 
②人材不足
 デジタル分野の急速な発展に対応出来る人材、経験値のある人材が少なく、また個々のスキルが発展スピードに追いつけない状況もあり、適切なデジタルスキルを持つ候補者が不足しているようです。また、デジタル分野の技術は急速に進化し、新しいツールやフレームワークが続々と登場しています。そのため、最新の知識やスキルを持つ候補者の採用が特に難しいようです。
 
③競争が激しい
 優秀といわれるデジタル人材は高いスキルと経験を持つため、多くの企業が彼らを採用しようと競り合うことになります。Tech系企業、プラットフォーマー、SaaS系企業など高い給与や待遇を提供できる企業が多いため、採用競争が激化しています。
 
 デジタル分野の業務にはさまざまなスキルと専門知識が必要で、1人の候補者がすべての要件を満たすのは難しいことがあります。そういった候補者に対して採用側のスキルを見極める力も不足していたり、要件の定義があいまい、など結果的にミスマッチにつながることもあります。
 
 これから人手不足の時代が来る、と言われていますがデジタル領域の人材採用もますます激化、難化していくと思われます。
 一方でフリーランスや副業などで働くデジタル人材は増えています。こういった人材をうまく活用することで企業は人材課題を解決することが出来ます。

 企業側に求められるのは、採用に固執しない柔軟な雇用形態にトライすることではないでしょうか。

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