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第4回Sosial Breakfast /「世界に挑むまちづくり」


10月5日に第4回Social Breakfastが虎ノ門ヒルズOVAL Caféにて開催されました。

社会を変える朝ごはん「Social Breakfast」とは?
社会のために一歩踏み出したいけれど、何から始めたらよいかわからない!
社内外の人たちとソーシャルグットで繋がりたい!
先駆者に学び、社会を新たな視点から眺めてみたい!
 と、今回も30名近くの人たちが集まって、朝からゲストのトークを楽しみました。

 第4回のテーマは、『世界に挑むまちづくり』であり、
東京での広告代理店勤務を経て、故郷の新潟に戻り世界で戦える都市作りを目指して活動するFlags Niigata代表の後藤寛勝さんにお越しいただきました。
 

後藤 寛勝
合同会社Flags Niigata 代表/プロデューサー

 1994年新潟市出身。中央大学 経済学部卒。在学中にNPOを起業し、地域特化型の政治教育カリキュラム「票育」を九州・東海地方で事業化。2017年に博報堂DYメディアパートナーズグループのONESTORY社へ。食と観光を切り口にした地域の高単価・高付加価値事業の開発や、企業広告・映像を中心としたメディアコンテンツ制作に従事し、2020年に新潟出身の20代-30代をつなぐオンラインコミュニティ『Flags Niigata』を設立。2021年にUターン。現在1000名以上が参加するコミュニティ事業を軸に、企業や自治体が抱える課題解決を行うクリエイティブ事業を展開。企画・広告を中心に、新潟出身者で構成する流動的なチーム編成とプロジェクト伴走で、地元企業のマーケティング/プロモーションに寄与。関係人口の増加と地域経済の活性を目指している。 
後藤さんは、今回のテーマでもある「世界に挑むまちづくり」について、アメリカオレゴン州にあるポートランドと新潟市の比較をされていました。新潟市の人口は78万人に対して市議会議員が52人いる。一方でポートランドの人口は62万人に対して、市議会議員はたったの5人という。日本よりはるかに少ない人数で地域をマネジメントしており、ポートランドでは若い人からお年寄りの方までが積極的に政治に参加しているまちのあり方をみて、後藤さんは『成長した町内会』と表現されていました。
この経験から後藤さんは新潟市における『民間と行政の壁を壊す』ということをテーマに挑んでいるとのことです。 そんな後藤さんがご自身で大事にされている『3つのこと』を教えていただきました。

1. 戦わないこと。
(ア)  無理に京都や大阪、名古屋に観光客数で勝とうとしない。新潟ならではの良さを引き出し携わる方々を増やしていくことが重要である。
2. ヒーローを作らない。
(ア)  みんながまちのことを考え、まちに関わることが重要である。その仕組みを作ることを意識している。
3. 地元愛をメリットに変える。
(ア)  新潟に関わりたい若者にまちの課題を提示し解決してもらった際にはきちんと対価を支払う。 

 現在新潟では高校を卒業した学生が都内に出て行き、戻ってこない『転出超過』が問題となっています。しかし後藤さんはこの人口流出は『無理に止める必要はない』と言います。人口流出を止めることが重要ではなく、どうしたら新潟に帰ってきてもらうかに焦点を当てているとのことが重要である。Flags Niigataでは会員ターゲットを新潟に向けるのではなく、地元新潟に関わりたい都市部に住む若者、言わば「中に浮いていたポテンシャル層」をターゲットとしてオンラインコミュニティを運営している。小さな課題に対してFlags Niigataがハブとなりコミュニティ会員の方々に課題を解決してもらいその対価を支払う。地元のために活動できることに喜びを感じた会員の方々は、新潟をもっと好きになる。そのことを通じて、地域も盛り上がっていくという考え方は、非常に興味深いと感じました。  

 まとめ  
第4回のイベントでは、東京の広告代理店勤務を経た後、故郷新潟に戻り、世界で通用する都市作りを目指して活動するFlags Niigata代表、後藤寛勝さんをお迎えしました。Flags Niigataには1000人の会員がいるとのことですが、アクティブな会員は約6%前後とのことです。それでも後藤さんは、この6%の割合は会員数が増えても変わらないとの見解を持ちつつ、この『6%』の質を高めることが最も重要だと考えています。最近、IターンやUターンという言葉をよく耳にしますが、Flags Niigataのようにオンラインでありつつ地元に関わるコミュニティを築く取り組みは、他の地域でも有効だと感じました。29歳という若さで、地元新潟の発展を真剣に考え語る後藤さんの姿に触れ、同世代の参加者の皆さんが新しい視点や思考を得られたと感じています。今後もSocial Breakfastを通じ、多くの人たちが社会貢献のための行動を起こすきっかけとして、引き続き取り組んで参ります。


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