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【活動報告】久米島_バーデハウス再生_サウンディング開始_新公民連携最前線に掲載されました

久米島町とバーデハウス

沖縄県久米島町の海洋深層水を活用した(現在休館中の)スパ、「バーデハウス」の再生に向けてサウンディングがはじまりました。

久米島町は、沖縄本島から西に約100kmに位置する離島で、島の東沖には東西5kmに及ぶ砂だけからなる無人島「はての浜」が広がります。

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そんな自然環境が非常に豊かな、そしてゆったりとした時間の流れる久米島町の観光・健康増進の中核となっていたバーデハウス。
久米島本島から海中道路でつながった奥武島に位置し、目の前には畳石が広がり、ウミガメも産卵に訪れる「ここにしかない」素敵で強烈なポテンシャルを有した場所になっています。

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しかし、残念ながら利用者数の低迷やコロナの影響で2020年に廃止になり、運営していた第三セクターも精算されました。

今回のプロジェクト概要

今回、「合同会社まちみらい」では、このバーデハウスの再生を中心として久米島町と「久米島町民間提案制度運用に関するアドバイザー業務」に関する契約を締結し、久米島町の持つ地域コンテンツを生かしながら、地域のプレーヤーと連携し、「オール久米島」で点としてではなくエリアとして、そして久米島町をよりステキなまちへブラッシュアップしていくこととなりました。

弊社業務の特徴である「自分ごととして考える」ため、職員研修で「公共資産の利活用の可能性」を共有した後、若手職員によるワーキンググループを組織し、徹底的なディスカッションにより、まずは全体の方向性やサウンディングの実施要領を作成しました。

詳細はここでは書けませんが、テーマを区切りながら「なぜバーデハウスが破綻したのか」「どんな魅力がそもそも久米島町にはあるのか」「どんなコンテンツを誰に向けて提供していけば良いのか」「誰がどの企業に営業にどんな手段を使っていくのか」。。。
こうしたことをリアルにひとつずつ丁寧に紐解いて、自分たちで収斂させていく。弊社では、もちろん久米島町でも字を一文字も書きません。

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サウンディング実施要領

そんなプロセスを経て、2021年8月30日には久米島町の職員の方々が自分たちの渾身の力で作成してきた「バーデハウス久米島再生プロジェクトに関するサウンディング型市場調査」の実施要領が公表されました。

この実施要領の前文(はじめに)では、次のように力強く今回のサウンディング、そしてプロジェクトの意義が書かれています。

久米島沖の深海612mから汲み上げられたミネラル分を多く含む海洋深層水を100%利用した、世界初の温浴施設「バーデハウス久米島(以下「バーデハウス」という。)」。バーデプールには心身のリラクゼーション効果が期待されるアクアマッサージやミストサウナ、オーシャンビューのホットタブから見渡す水平線、トリートメントルームではアロマを使った南国ムード漂うエステ。そこには非日常的な空間とゆっくりとした“島”時間が流れていました。
平成16年の開館以来、久米島観光の目玉として、また、町民の憩いの場として多くの方々を魅了してきたバーデハウスは設備の劣化とコロナ禍のあおりを受け、昨年10月、惜しまれつつも一時休館となりました。
久米島町にとってかけがえのない存在となっていたバーデハウスをなんとか蘇らせたい!再生を求める声は日に日に強くなり、このプロジェクトは始動しました。プロジェクトの始動にあたり、久米島町役場では若手職員で構成するワーキンググループを立ち上げ、バーデハウスやその周辺環境の将来像やビジョン、コンセプトについて検討会を重ねてきました。そこでは「島の持つ魅力や地域の観光資源と組み合わせた新たなサービスの提供」や「非日常が味わえるプレミアムな空間の創 出」、「エリア分けをしたうえで島の人たちの憩いの場も必要」、「民間が持つチカラを最大限活用し、これまでにはない付加価値を提供」など、様々な意見が出され、少しずつバーデハウスが目指す将来像が見えてきました。これを踏まえ、久米島町では民間活力の導入によるバーデハウス再生に関する可能性を調査することとしました。

そして、ここまでの様々な検討をもとに、事業方式は次のように記しています。

バーデハウス久米島及び周辺施設のロケーションを最大限生かしつつ、これまで
にはないサービスを提供するため、再生にあたってはエリアを区分して、「高価 値、高単価の非日常を味わえるゾーン」と「町民の健康増進のためのコンテンツ」 を整備することを想定しています。また、提案事業者のノウハウ、資金等を最大限 活用するためにも、可能な限り提案事業者のアイデアを尊重し、久米島町ではその 取り組みをしっかりと支援をしてまいります。

「観光客向けの高価値・高価格のゾーン」と「町民の健康増進のためのコンテンツ」を明確に区分することや、「提案事業者のアイデアを尊重すること」、「町がその取り組みを支援すること」、こうした基本的でブレない覚悟も記しています。

他にも優先順位を明確にした対話項目の設定など、他のサウンディングとは一線を画した実践的・リアルな内容で構成されています。

日経BP_新・公民連携最前線での記事

こうしたこともあり、本件については日経BPの新・公民連携最前線でも記事として大々的に取り上げていただきました。

現在、久米島町の職員の方々がいろんな方法論を使って、多様な業種の民間事業者の方々へ営業活動を進めています。弊社も久米島町の職員・関係者の方々の熱意に負けることなく、多くの方々にこのプロジェクトを知っていただくため、そして参画していただくため、できることをしていきます。

この記事を読んでいただいた方も、お知り合いの民間事業者(特に高価格帯で地産地消のメニューを提供できる飲食店、海洋深層水を使ったエステ、この強烈な自然環境を生かしたグランピング、こうしたPコンテンツを含めたスペシャリティある宿泊業の方など)にお知らせいただければと思います。

【PPP/PFIに取り組むときに最初に読む本】


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