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【思い出詩】「冷たい手」

起きなさい 起きなさい
まことちゃん まことちゃん
ぼくの体を揺する 母の手
 
水仕事を終えたひんやりした手が
ぼくの頬に触れる
 
もう起きて ごはんを食べて 支度しなさい
 
朝だ 起きないといけない
ぬくい布団の中で 寝たふりを続ける
 
本当は 目はさめている
でも ぼくはお母さんに揺すられていたい
 
最初から お母さん わかってる
そんなこと

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