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「彼女とランチ」

「私 辛いのへーきですよ 大好きですよ」
アラフィフ美熟女

差し向かいランチ
ふだんは在宅 たまに出社してくる契約社員
その彼女が
定年再雇用 もはや嘱託でしかない さえない
オッチャンに声をかけてくれた

オッチャン
わくわく ドキドキ

ふたりだけのランチ

結局 ふたりで入った オフィス街ビル地下 チェーンのラーメン店
【期間限定】の文字を冠する この夏オススメのラーメンが
テーブルに置かれたメニューから 目に飛び込んできた
「これ どうですか 辛いの大丈夫ですか」

問われ
まあ 大丈夫

彼女と同じ
「さっぱり、辛い。青唐(あおとう)うま塩(じお)ラーメン・夏」
を注文
彼女
「ワタシ 辛さ3倍でお願いしマス」

ヘイゼン

おまちどうさま

向き合うオッチャン

美熟女の前に
「さっぱり、辛い。青唐うま塩ラーメン・夏」

すすりだす

「どうですか お味?」

彼女が 僕に水を向ける

いきなり辛み成分がノドに貼りつき
声が出しにくい
「あ”あ” そ・ん・な・に…辛くもないかな…」
オッチャン 一口二口食べて
コップの水を ゴクリゴクリ

「スイマセーン」

彼女 店員を呼び
「あ 追い辛子 お願いしマス」
小皿に乗った 唐辛子と思しき赤い粉をラーメンに投入
「ほんと 辛いの好きなんだね」

うふふ

笑う 美熟女
辛いもの好きは ちょっと アレだけど
この笑顔が 💛💛💛

何とかラーメンを食べきり
店を出て ドトールへ

何を話したのやら…憶えていないが
美熟女との
ふたりだけのランチ
またあれば イイナ


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