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■紙の新聞はいつ消える

マスコミってナニ?(41)

ニュースの存在を考える 「マスコミへの道」改

◇元日の紙面に見るべきものはなし

ヤフーを見ていたら、「新聞離れ止まらず 1年で200万部減」という記事に目がとまった。

業界にいる人間には、新聞(紙の)離れも底を打ったかな、と楽観視していたが、この記事の指摘するとおり、止まらないのである。

それを象徴するように、東京で発行される朝日、産経、東京、日経、毎日、読売-大手6紙の元日の紙面を見たが、世間が驚くような特ダネはなし。
紙は売れない、記事にも勢いがない…のである。
コロナ禍、そしてウクライナ情勢などもあり新聞をはじめとした「マスコミ」が発信する情報のニーズは高いのに、やはり紙で読むという行為はひたすら消滅に向かうということか。

経営が比較的安定している朝日、読売でもそれを印刷し、配達するために多大な設備、人手をいつまで維持できるのか。日本の産業界の中でも、大手マスコミ――新聞、テレビ、出版業界だけがバブル経済崩壊後の合従連衡にさらされずに21世紀を20年以上生き延びている。

今さら、毎日・産経・時事通信といった弱者連合はあり得ないとしても、朝日、読売が何かしらの動きをしないと、紙の新聞がなくなるどころか、日本の「報道機関」の存立の危機が迫っていると思わざるを得ない。

目端がきいた連中は、編集だろうが営業だろうが、新聞業界を捨て、転身している。その動きももちろん止まらない。
だがしかし――。
報道の世界の王道たる新聞業界が100数十年にわたって作り上げてきたものは、まだまだ価値はある。
ま、それも個々人が生かせばいい話であっても、会社や組織としては何も生かしきれず、新たな飯のタネは今年も生まれないだろう。

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