見出し画像

小さなつむじ風鳴いている ー春を待つということ。 #第7夜

初めましてのみなさまも、おなじみのあなたもこんにちは、MAKIです。


桜の開花予想が囁かれる時期になると
あの頃、
ともに桜を見た男のひとたちとの想い出を
振り返らずにはいられないのが
オンナという生き物で
名所と呼ばれる地には
それぞれとの歴史が刻まれているものです。


ただ咲いて
ただ散ってゆくからいい

かの相田みつを氏が花をそう詠ったように、
桜はその時期がやってくると芽吹き、
ただ、咲いて、
ただ、散る。

その儚さを詩的に表現するのは
わたしたち人間側の都合で、
彼女たちには叙情的な意味を持たず、
その習わしとして咲くのだと思うのです。


ところで、
桜の木って女性な気がしていて


雄しべと雌しべがあるのなら
ジェンダー自認もあるものだと
子どもの時分から感じているのです。
だから儚さが似合うのでしょうか。

あなたと見た春を想いながら
いま、
ほんのりと膨らみつつあるこの恋心を
ぎゅうっと抱きしめ
こうしてオンナは春を迎えにいくのです。


失敗は成功の種、
涙という水と
経験という養分を目一杯注ぎ
あなたという太陽を見つけたいま


この想いは蕾となり
花を咲かせる日を待ち侘びています。


でも、どうしてでしょう、
ふと涙があふれてくるのも春のせいでしょうか。


小さなつむじ風が
すれ違いざまわたしの名を呼びます。
それは幻想であり自責の念であり懺悔であり
しあわせになる覚悟と
この春は向き合うこととなるのでしょうか。



つづく

この記事が参加している募集

忘れられない恋物語

桜前線レポート

いつもお立ち寄りくださりありがとうございます!これからも、必要な方に届くように言葉を紡いでいく予定です。あなたのサポートがチカラになります。お待ちしています。