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何故ISKPはモスクワを攻撃したのか

皆さん、こんにちは・こんばんは・おはようございます。「見たかな?観たよ!」の中の人、ひろ-macrobiworldです。

今回は先日モスクワで起きたテロについてです。
その前に、犠牲者は子供を含む137人に登ったとのことで、犠牲になられた方々には心から哀悼の意を捧げたいと思います。

なおネット上ではマスコミがプーチンの会見について悪意のある切り取りをしている、悪意のある報道をしているーーーと言う意見が見られます。マタタビの羅針盤さんがノーカット字幕付きの動画を出してくださいましたので、皆さんにシェアさせていただきます。

それでは本題に参りましょう。


何故プーチンはISでは無く、ウクライナに矛先を向けたのか?


英国の暴露系情報サイトによると犯行声明を出した(主にアフガニスタン・パキスタンで活動している)「IS ホラサン州(以下ISKP)」のメンバーの中に、ウクライナ戦争に参戦しているメンバーがいるのだそうです。

その後、日本メディアでも同様のことが報道されていました。

シリアのアサド大統領はロシアでのテロを「ISとウクライナのネオナチは双子で、精神的父は1人」と非難(青山弘之) - エキスパート - Yahoo!ニュース

ただプーチン大統領のスピーチを見ると、ウクライナの裏に真の犯人がいると仄めかす様な言い方もされてますね。
(因みに最新の情報では、「ロシアは犯人は米国と特定」と及川幸久さんがXでポストされてました。)

となると「ウクライナだけを批判している」と思わせる様な報道は、やはり印象操作が入っているのだろうと思います。

でもねえ…この争い、アフガニスタンが絡んできたことで、ネット社会のご時世だけに、裏の事情が明らかになって来ると米露どちらにとっても藪蛇の事態になりそうなんですよね。(上記の記事を読んでもそんな気がします。)

ブリンケン国務長官がこのテロで亡くなった露の人々に哀悼と連帯の意を表明しているけれど、案外、儀礼的なものとは言い切れない可能性がある様に思います。

何故か?

これについては次項で説明します。

なお歴史的経過の情報は必要ないと言う方は、目次から「タリバーンとISKPの関係」に飛んで読んでくださいね。

1978年アフガニスタン民主共和国とムジャヒディンの紛争に、アフガニスタン民主共和国と軍事同盟を結んで軍事介入・侵攻したソ連(当時)


まずはWikipediaのアフガニスタンの歴史から引用しようと思います。

1973年7月、ムハンマド・ダーウードクーデターを起こし、王政を廃止した。ザーヒル・シャーはイタリアへ亡命した。アフガニスタン共和国大統領に就任したダーウードは、反急進派勢力の中心となっているイスラーム主義勢力指導者の弾圧に向かい、海外に亡命した指導者によって反ソ連を志向するムジャーヒディーンが結成された。ダーウードの弾圧は親ソ連アフガニスタン人民民主党のパルチャム派へも向けられるようになる。1978年4月27日のクーデターでダーウードは殺害された(四月革命)。

人民民主党政権とソ連軍事介入


社会主義政権のアフガニスタン民主共和国が誕生すると、ハルク派のヌール・ムハンマド・タラキーが大統領に就任。1979年2月にイラン革命が勃発。
1979年9月14日ハフィーズッラー・アミーンによる再クーデターでタラキーが逮捕され(後に殺害された)、アミーンが大統領に就任した。アミーンが宗教弾圧を開始すると、これに反発したムジャーヒディーンが蜂起。鎮圧に手こずるアミーンがソ連へ介入を依頼した。11月にイランアメリカ大使館人質事件が起こり、ソ連ブレジネフは、アフガニスタンのイスラム原理主義がイランに飛び火したと考え、ソ連国内へ飛び火することを恐れてソ連主導でムジャーヒディーン鎮圧を図った。

以上,アフガニスタンの歴史|Wikipediaより引用


当時は米ソ冷戦期だった為、米国はこれをソ連の南下政策(侵攻)と受け止め、「ムジャーヒディーンを支持」パキスタン経由でムジャーヒディーンやハザーラ人に武器援助を行い、紛争は泥沼化したのだそうです。

ここで言うムジャーヒディーンはアルカーイダよりも前に生まれたもので、アルカーイダから派生したものとは異なりますが、
(一般的にはムジャーヒディーンは、イスラム教の大義に則りジハードに参加する戦士達(聖戦士)を指す。今日では、イスラム教により連携した民兵や軍閥を指すことが多い。)

アフガニスタン紛争では乱立・抗争の絶えなかったムジャーヒディーンを制したイスラム神学校出身の戦士で結成されたタリバーンは、アルカーイダと連帯を表明していたと記憶していますので、いずれにせよ仲間なんですよね。

なおWikipediaのタリバーンの頁には、タリバーンがパキスタン経由でCIAから資金提供を受けていたことが記されています。

結局、西側やアラブ社会がムジャーヒディーンを支持して加勢したことで1988年4月14日ジュネーヴ協定英語版)が締結され、10月31日国際連合アフガニスタン・パキスタン仲介ミッションを経て、1989年にソ連軍はアフガン撤退。

同Wikipediaより引用

このことがアルカーイダやタリバーンを産み、中東やアフガニスタンをテロの渦の中に引き込むことになったのだそうです。

タリバーンとISKPの関係


ではそのタリバーンやアルカーイダとISはどの様な関係にあるのか?

ISはアルカーイダに不満を抱いた一部のメンバーがアルカーイダを離脱して単なるムジャーヒディーン状態を経て結成されたと言われています。

ですのでISは基本的にアルカーイダやタリバーンとは対立関係にあるのだそうです。

特にアフガニスタンにおいては、2020年以降、タリバーンがアメリカと軍の撤退交渉を進めた際には、「アメリカと取引を行った」としてタリバーンを非難していたそうです。

話し合いで解決することの何処が悪いんでしょうかねえ…?

イスラム教って異教徒はその土地で生活するための税金を払わなきゃならない…そう言う意味での差別化・区別はあるけど、ユダヤ教やキリスト教に比べると異教徒には寛容な一神教だと思ってたんですが、その点、一般的にテロリスト指定受けてるイスラム過激派は物凄く狭量ですね。

理由は相関図や既出にもある通り、信仰よりもお金の方が大切な人たちなんじゃないでしょうか?

そう言えばISKPの犯行がラマダン中の金曜日だったことで、ISKPは似非イスラム教徒で本当の信仰者じゃないと言う意見も見られました。

だとしたら、イスラムを騙る彼らのことを、イスラム教の指導者たちは彼らを放置していて良いのでしょうか?

シリアとクルド人民防衛隊VS イスラム国(ISIS)


冒頭に引用した記事にもある様に、今回イスラム国がモスクワでテロを起こした動機には、シリアでの遺恨が絡んでいると言う説もあるんですけど、そうなってくるとシリアのクルド人民防衛隊との関わり合いも出てくることになります。

シリア内戦相関図;Wikipediaより引用


アフガニスタンもシリアも内戦や外国の介入で情勢が混乱し、いまだに立ち直れない(政情が安定しない)点では共通しています。

ただIS(イスラム国)に関しては、イラクやシリア内戦では米露共に戦っていたわけですよ。連携・協力関係があったのかどうかまでは知りませんが。

となるとプーチン大統領のスピーチの内容は障害になる可能性もある…。

それともそこはシレッと無視して、今後は対イスラム国では米露は手を結ぶことになるのでしょうか?

こう見てくると事態を収めるには米露が協力し合わないと難しいんじゃ無いの?って思いますけどね。

トランプさんが大統領に返り咲けば、あり得るのかな〜?

それとも米民主党政権、無謀な介入を繰り返してアラブ社会を混乱に陥れた責任取ります…?

つまり米露でウクライナ戦争の手打ちをしないと、対イスラム国での可能な対応が限られることになってしまう。

もちろんEUが変なチャチャを入れて、ウクライナ戦争を引き延ばさないことも大事な条件ではあるのですが。

本当の困ったちゃんは誰?


因みに都市伝説界隈ではグレートリセットの人○削○に関しては、ロスチャイルドはお注射派、ロックフェラー(と言うよりも米ネオコン?)は戦争派だと言う話があります。

ロスチャイルドは「コロナ▶︎お注射」でマイルドにやろうとしたのに、ネオコンがそれで大人しく引っ込んでいることが出来なかった…って、言うことなんですかねえ…?

識者の中にはモスクワのテロについては、退任した元米国国務次官ヴィクトリア・ヌーランドの工作を疑う人もいるみたいですね。

それに関してことの真偽は分からないけれど、ほぼほぼ米国ネオコン絡みじゃ無いか?って思っている人は多い様です。

以前にも書いたことがあるのですが、少し前までの人口爆発は、主に西側の(特に欧米の)グローバルサウスからの搾取から来ているのだと思います。
また過激派やテロ組織の台頭も、そもそもはそこに起因しているのでしょう。

貧乏の子沢山じゃないけれど、生まれた子が成人できる可能性が低く貧しい社会は、働き手を求めて無闇に子供を作ろうとする傾向があることは、随分前から指摘されていることです。

けれども欧米は、長い間、植民地であるグローバルサウスの国々に対して富や教育を与えて来ませんでした。

欧米がそう言う(現在でも続いていると言う)搾取をせずに、グローバルサウスの人々に教育を与え、植民地で生まれた小さな命が守られて、原住民が経済的にもちゃんと子供を育てられる基盤を持ち、子供が健やかに成長・成人できる社会への発展を促していたら、グローバルサウスだって先進国同様に出生率は低下して、結果として人口もほどほどに抑制されることになったはず。

それをせずに勝手なことばかりして、今の状態を招いたのは、他ならぬ彼らの富を独占しようとする強欲さと身勝手さなのですから、
人類はもとより地球や宇宙に対するリスペクトがない闇側DSは反省し、こう言う命の尊厳を無視する様な馬鹿げたことはやめて、ちゃんと罪を償って欲しいですね。

Xでは、コロナ禍で西側諸国は軒並み莫大な借金を抱えたが、戦争はそれをチャラにしてくれるーーーと言う意見も見られましたが、

それは以前から言ってるように、グレートリセット▶︎新世界秩序はまず金融システムから…と言うことに繋がるわけでして。

ただ、これも何度も言っていることだけれど、「暴力革命」的なやり方は、人々の心を傷つけ、民族間・国家間に軋轢や禍根を残してしまう。

だから社会(世界)の腐敗したシステムを変える必要に迫られているのだとしても、私は暴力革命的なやり方はお世辞にも良い方法だとは言えないと思うんだけれど、

遺恨禍根を抱えている様な人たちが社会変革の為に世界の行動を計画すると、結局はその遺恨禍根を再生産する様なやり方しか思い付けないと言うことなんでしょうねえ。

困ったものですねえ…。

【その他の参考資料】

「ISホラサン州」パキスタン過激派らで構成 イスラム抑圧に加担とロシア敵視か - 産経ニュース

https://www.thetruthseeker.co.uk/?p=284183

アフリカで紛争が起こる理由や解決策はあるの? (この記事に書かれている解決策はあくまでも対症療法であって、根本的な解決をもたらすものでは無いですが、紛争が起きる理由についてはマイルドな書き方ながら、参考になる内容だと思います。)


と言うわけで、今回はこれで終わりです。

最後までお付き合い頂きました皆様には、大変ありがとうございました。

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次回は「岸田首相の訪米を占う」の予定です。

良かったら、また次回も会いにきて下さいね。

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