「怒り」はどこから来るのか?
きっかけは、1つの動画
まずは、以下の動画を見てください。
一人の少女がメダルをもらっていません。
肌の色で差別されたのではと言われています。
これのその後の話や対応は、こちら
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_650fd45ee4b0514b6895abaf
で、この動画を見て、私は憤慨したわけです。
(# ・`д・´) ムキーって。
いい大人が、どうみても子供に対して差別的な行為をしたようにしか見えないと。ふざけるな!と。
…で、ふと思ったのです。
あれ?なんで今、自分は怒りの感情を持ったんだ?と
で、この感情の分析をするために、この記事を書いているわけです。
怒りのパターン
怒ったことはありますか?
きっと、怒ったことが無い人はいませんよね。
じゃぁ、どこからその「怒り」が来たか、わかりますか?
その怒りの原因は?
怒っている最中に冷静に、怒りの理由や、原因の分析ができるなら、怒ってないかもしれませんね(笑
分類のされ方は様々ですが、主に5つの原因に分類されるようです。
・生存のため
・社会の調和のため
・対人関係の調整
・ストレスの解消
・自己主張
それぞれについて、解説していきましょう。
●生存のため
これが、おそらくもっとも原始的な怒りです。
敵が目の前にいて、自分を殺そうとしている。
これに対して、怒りという状態にモードチェンジします。
アドレナリンが出て、脈が速くなり、臨戦態勢になる。
いつもより攻撃的な行動ができるようになる。
速く走ったり、いつも以上の力を出したり。
つまり、身を守るための力です。
危険な状況に対して、自己を守るために必要な反応です。
この怒りを持ってなかった生物は、捕食され、絶滅したでしょう。
だから、必要な怒りなのです。
ただ、現代においては、人間の敵は減り、この原始的な怒りの出番は減っています。
戦争をしている国とかでは、この原始的な怒りはまだ活躍しているかもしれませんが。
●社会の調和のため
先ほどの少女がメダルをもらえなかった怒り。
それは、この社会の調和を維持するための怒りだと思います。
他人に対する不正や侵害、差別に対して不満をうったえ、個人や社会のルールを守るための圧力を与えるための怒り。
「その行為は、社会の調和を乱す!
だから行ってはいけない!
正しいことを行うべきだ!」という感情です。
犯罪行為や、和を乱す行為に対して、圧力をかけることで、反省を促す。
二度とそういった行為をさせないために、怒りを使う。
この怒りが無いなら、おそらく世の中は無秩序になるでしょう。
目の前で弱者が殴られていても、だれも見向きもしない。
誰も助けようとしない。
そんな社会性の世界は、きわめて生産性が悪い。
みんなで力を合わせて、協力しながら生きていく世界。
物事がスムーズに運ぶ。
そういう社会を作った方が、生産性が高い。
ただ「社会の正義」自体がねじ曲がっていると、差別が正義になることもあります。ヒットラーによるユダヤ人迫害なんかそうですね。
そういう社会にいた人は「迫害しない人に対して、怒りを覚える」なんてこともあるでしょう。
いい社会の定義って、難しいですね。
●対人関係の調整
先ほどは、社会でしたが、今度は狭い世界になって、個人になります。
例えば、自分が好きなものが、否定された。けなされた。
食べ物、音楽、絵、趣味、いろいろあります。
自分が信じているもの、自分の存在が否定されたと思うのでしょう。
ここで、怒りをあらわにすることで、相手に自分の領域を侵したことに気がついてもらう。
これで、二度も侵害しないようにする。
存在を否定させない。
自分の心のテリトリーを守るって行為でしょうか。
●ストレスの解消
後で振り返ると、「なんであんな些細なことで怒ったんだろう?」と思うヤツです。
熱しやすく、冷めやすい人っていますよね。
ガーっと起こるけど、数分後にはケロッとしている。
しかも、当人は怒ったつもりはないなんて言う人も。
そうなると、パワハラっていわれますが…
ようは、何か別な原因で心にストレスを感じている人が、些細なことで怒るということです。
別な原因とは、不安や恐怖、焦りなどが多いでしょうか。
夏休みの宿題が終わってないのに、最終日を迎えて、焦っている所に
「だから、あれだけ計画的にやりなさいっていったでしょ!」
なんて子供に言ったら、まぁ、言われた方は怒りますよね(笑
眠りに入ろうとしている時に、どうでもいい用事で起こされると、怒りの感情が出やすいそうです。
眠りたいのに、それを阻害されたというストレスの感情の怒りですね。
●自己主張
これは、当然与えられるべき自己の権利がないがしろにされたケース。
冒頭の動画の少女が持つだろう怒りの感情です。
当然、メダルが与えられる権利がある。
しかし、実際には与えられなかった。
不当な扱いを受けた!不平等だ!
そういった感情の時に現れる怒り。
この怒りをあらわにすることで、不満を表明し、改善を求める。
「なぜ私が飛ばされたの?なぜもらえないの!」って
そう言うことで、謝罪と、メダルがもらえるようになる。
ようは、自分の権利を守るために怒りで不満を表し、改善させるための行為ですね。
自分の怒りのポイント
5つの怒りのパターンを紹介しましたが、どれにも共通するものがあります。
それは、自分が思い描いている理想と、現実のギャップに遭遇しているということです。
問題の定義って、知っていますか?
問題=理想ー現実
そう問題が発生しているため、この問題を無くす手段として、怒りを表しているのです。
過去の経験上(もしくはDNA上?)怒りをあらわにすることで、問題が解決されてきたのでしょう。だから、怒ることに価値を感じるのです。
私は、あまり怒らない人だと言われていますし、そう思っています。
でも、冒頭の動画では、憤慨した。
私は怒ると「ここで怒ると、自分は得をするのか?」って思うように、特殊な訓練を重ねてきています(?)
ようは、「今抱えている問題は解決できるのか?」って思うのです。
ある種のアンガーマネージメントをしているのです。
「対人関係の調整」、「ストレスの解消」、「自己主張」の怒りは、あまり得を生みません。その瞬間はいいかもしれませんが、その後に問題を大きくしてしまいます。
ここで怒っても、この問題の本質は解決できないと思うのです。
だから、このタイプの怒りは、私はあまり発生しません。
「別に殺されるわけじゃないし~」って思うようにしています。
そう、だから1つ目の「生存のため」の怒りでない限り、怒らないと思っていた私が、憤慨したのはなぜだ?と
あぁ、「社会の調和のため」に怒ったんだなと。
生存意外に、自分が怒るポイントがあったのかと。
世の中の安寧や平和を脅かすものに対して、怒りを感じる。
社会の調和に対して、自分は強い価値を感じているのだと。
あなたの価値は何ですか?
あなたの怒りのポイントは?
そう、あなたも価値に支配されているのです。
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