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使用機材を解説してみる

はじめに

 ミヅハというバンドで曲を作るようになって約3年、ようやくギタリストとして自分が出したい音や表現が見えてきた感覚があるので、若干の気恥ずかしさはあるが解説という形で今のシステムを残しておこうかなという気持ちになった。
 自分は今のところ音遣いや技巧で魅せられるタイプのギタリストではなく、音の質感の良さや独自性みたいなところで勝負するぞという気持ちで曲を作っている。弦の振動をピックアップで拾ってアンプで増幅して、というエレキギターの構造が半世紀以上変わっていないのに対して、当然世の中の音に対する感性はグリグリ変動していく。今現在どういうギターの音を鳴らすべきなのか、ということをテーマとして色々なことを試していくつもりなので、この文章は2023年時点での忘備録みたいなものになりそう。この辺りの考え方や機材の使い方は、ギタリストの西田修大さんや岡田拓郎さんに大きな影響を受けている。

ギター、アンプ

ギター Nash Guitars / T52

 現在は100%これしか使っていないメインのテレキャスター。一生モノのギターが欲しいと思い2年前に御茶ノ水で購入。特に何もいじっていない。
自分はアルダーボディのテレキャスが好きというのが前提としてあり、すべてがビタっとハマった最高の愛機。一般的なジャキジャキするイメージのアッシュボディと違い、巻き弦のゾリゾリっとしたバイト感とか中域の美味しいところがすごくよく聴こえて最高。基本はこの成分を活かすように全ての音作りを考えている。
 Voはだいたい10(後述のメインディストーションで歪ませてる時は2くらいまで落として歪みを調整することもある)、Toneは8くらいで使うことが最近は多い。
 Toneがかなりすごくて、10から下げていくと3くらいまで聴感上は音が篭るんじゃなくて太くなっていく感覚になる。パッシブだから実際はそんなことないけど、それくらい上から下までちゃんと出てるのが素晴らしい。ツェッペリンとかの話でよく出てくる、昔のテレキャスはレスポールくらい音が太かったんだぜっていうのが腑に落ちるくらい太い音まで作れるのがリードギターに最適。あと抜けがいいのにボーカルの帯域を邪魔することが全然ない。最高。

弦 ERNIE BALL / Paradigm Regular Slinky #2021

 ここで弦かい、って感じですが結構大事な部分。表面をなんかすごめに処理していて寿命が長いとか何とかな、少しお高めのモデル。開封した瞬間死んでいくレギュラーモデルと比較すると実際寿命はかなり長いが、選んでいる最大の理由は音。前のギターを使っていた時に色々試して、ゾリゾリ感が一番出る弦を選んだらこれになった。メインギター買う時に一緒にこれ買ったら店長さんに「すごく合うと思うよ!」って言われたのを覚えている。

ピック JIM DUNLOP / TORTEX STANDARD-0.73

 さっきからゾリゾリゾリゾリ言うとりますが、個人的にはマテウス・アサトの音が結構イメージとしては近いかなと思っていて、ピック選びで悩んでいる時にマテウスの使用機材を調べてこれにした。音が似たかはわからないけどタッチで柔らかめの音まで出せてお気に入り。

アンプ ジャズコーラス(常設機材)

 我らが大正義ジャズコーラス。ミヅハを組んだ当初は僕がマーシャルを使っていたが最近はジャズコに落ち着いた。真空管アンプと比較するとソリッドステートのアンプはヘッドルームが無限にあるので、一気に音量をあげたり空間系・ルーパーを多用する身としては嬉しい。何も考えなくても4ケーブルメソッドができてるみたいな。
 同じくらいのヘッドルームを確保できる真空管アンプがあれば欲しいなーと思ったりはしているが、ジャズコでいい音出してる方がイケてね?というカッコつけ精神からそんなに真面目には探していない。世の中のジャズコ使いってみんなそうよな?

音作りの方法はこんな感じ

  1. とりあえずch2のhighに入れる

  2. Vibモードにして、speedとrateは0(ステレオ化)。ブライト、ディストーションはオフ

  3. EQ全部12時、ボリューム適宜、リバーブわりとかけめ(だいたい10時くらいが多い)

  4. 聴感的にフラットになるようにEQ調整、場合によっては例えばLowがMAXになったり0になったりすることもあって、全部ケースバイケース。いい音が出来たらここでおしまい、めでたしめでたし。

  5. スピーカーがヘタってたりして4.まででいい音が作れなかった場合、全てのEQを0にしてVoを適宜に設定。

  6. 各EQを上げていくと9時前後のところで一気にその帯域が膨らむポイントがあるので、そこに全てのEQを設定。Voを適宜調整。

 2.がわりと珍しいかも?中音で広がりを感じたいという欲求に基づいてやっているのでマイクに入る音にどう影響してるかはあんまりわからん、まあ楽しく弾けないといい音出ないし。
 インプットをhighにするとスタジオだと音がデカすぎることもあるので、そういう場合は嫌やなーと思いながらlowに刺し直して調整します。

エフェクターボード概要

接続順

  1.  Providence / STV-1JB(チューナー)

  2.  idea sound product / TSX(オーバードライブ)

  3.  1995fx / Para Drive(オーバードライブ)

  4.  Z.Vex / FUZZ FACTORY(ファズ)

  5.  1x telescope / Downpour(ディストーション)

  6.  Hologram / Infinite Jets(これは何ですか…?一応ギターシンセ?)

  7.  BOSS / RV-500(リバーブ)

  8.  electro-harmonix / Triangle Big Muff Pi(ファズ)

  9.  empress / ZOIA(モジュラー)

  10.  meris / hedra(ピッチシフター,ディレイ)

  11.  Source audio / Collider(ディレイ,リバーブ)

  12.  FREE THE TONE / PT-3D(パワーサプライ)

  13.  CAJ / DC・DCステーション(パワーサプライ)

  14.  BOSS / EV-30(EXPペダル)

  15.  ARTURIA / MINILAB 3(MIDIキーボード、画像には写っていない)

歪みエフェクター

 基本的には2,3,5の組み合わせでバッキングからリードまで基本の音を作り、気持ちよくなりたい時に4,8を踏む。

2. idea sound product / TSX

 TS808系の国産オーバードライブ。ノブは左からVo、Tone、Gain。スイッチは上からハイ寄り、普通、ロー寄りのモード選択。画像の通り、もっぱらGainを0、Voを原音より上げ気味にしてプリアンプ的に使用。もはやこれをかけていないと自分のギターのクリーンじゃないと思っているレベルで依存していて、これがあるからアンプにジャズコを使えている。
 このペダルの良さは本当に筆舌に尽くしがたく。。。上記の使い方でアルペジオを弾いてもめっちゃ綺麗に響くし、Voを思いっきり上げて後段のブースターとして使っても高音弦の伸びやかさから低音弦のバイト感まで最高だし、もちろん単体でメインの歪みとして使ってもビンテージ〜モダンなTSサウンドを自由に出せる。恐ろしい子!
 元はブースターになるTSが欲しくて楽器店でいろんなペダルを試奏しまくり、「どれも及第点くらいやけど筐体がちとデケェなぁ〜」などと注文をつけたところ店員さんが「少しお高めですが…」と言いながら出してくれて、1分後にはお会計を済ませていた。怖いことってあるものですね。

ちなみに、自分の使い方だとFuzz Factoryの前段でかけてもちゃんと発振してくれる。地味に重要ポイント。

3. 1995fx / Para Drive

 Blues Breaker系の国産オーバードライブ、多分もう絶版。最近本家からリイシュー出てたね。ノブは左からVo、Tone、Gain。主にシャキッとしたクランチを出したい時に単体で、田渕ひさ子的なリフを弾きたい時などに2.と組み合わせて、抜けるリードを弾きたい時に5.と組み合わせて使用している。現在ボードに入っている歪みペダルの中ではいちばん長く使っているはず。
 シンプルながら結構奥が深いペダルで、80点はすぐに出してくれるんやけどな〜と思いながら色んなセッティングで長らくボードに鎮座し続けている状態だったが、最近100点超えて120点を出してくれるようになってきた。けどセッティングは買った頃とほぼ同じだったりするので、右手を上手くしてくれるペダルと言えるかもしれない。
 1995fxは数年前から大好きで、他にもSandy Drive IIやTo calmを所有している。Para driveは珍しく爽やか系だが基本的には退廃的な音のペダルが多く、冷たいオルタナやインダストリアルっぽい音が好きな方はぜひ注目してほしいブランド。

ちなみに、どんなセッティングでFuzz Factoryの前段でかけても(略

4. Z.Vex / FUZZ FACTORY

 みんな大好きファズファクトリー。以前は大学の先輩にいただいたクローンを使っていたが、おそらく経年劣化で音がヘタってきたので本家を入手した。
 発振させてノイズを出したり、リードを弾く際に使用。個人練でオンにした瞬間リアルに鼓膜が揺れる感覚がしたくらい爆音になるので取り扱いには注意ですが、みんな一家に一台持つべきだと思う。気持ちよくなれるよ。やめたかったらすぐやめれるよ。体調を良くする薬だよ。
 クローンは発振する設定にするとGateを上げても発振しっぱなしだったのだが、本家はちゃんと発振が止まってくれるのでこの曲の2:04〜みたいなフレーズもそのうち曲に取り入れていきたい。

ただそうするとライブで困るんよなぁ。二台持ちかなぁ。

5. 1x telescope / Downpour

(公式ブランド、楽器店の試奏動画なし)
 Shred master系の国産爆音ディストーション。個人ブランドで、少しずつ生産されているようです。ノブは左から上段がVo、Gainで後段がLow、Contour(Mid cut)、Treble。メインのディストーションとしてバッキングからリードまでありとあらゆる場面で使用。これがあるからアンプにジャズコを使えているpart2。オーライオーライ。アジカンって最高だよな。
 Shred master系はマイブラとかレディへみたいなドンシャリの音の壁を作るために使う人が多そうだが、自分はミドルを少し出して完全にマーシャル系のプリアンプとして考えている。アンプライクを謳う凡百の歪みペダルよりは余程アンプアンプしていると思う。Downpourはペダルとは思えないくらいローがしっかり出せることと、高域がそこまで出ないこと、わりとどんなセッティングにしても音に温かみがあることが自分のプレイスタイルに完全にハマった。
 さらに特筆すべきはVoへの追従性で、結構Gainを上げても手元とタッチの組み合わせでクランチ〜クリーンまで落とすことができる。自分のテレキャスにはハイパスが入っていてだいたいのペダルでVoを9以下に落とした音は使いにくくなってしまうが、Downpourに関してはなぜか問題なく全然落としていける。めっちゃローが出ることと関係しているのかなと思っているが、ハイパス入りのテレキャスしか所有したことのない自分にとってこれは本当に感動だった。Voを落とした音自体も本当に良く、原音の周りに歪み成分が滲んでいる感じの非常にノスタルジックな音になる。
 何回言うねんって感じだがこれがもう本当に最高で、あまりに最高すぎて同じものをもう一台買ってVoの黄檗に渡している。

8. electro-harmonix / Triangle Big Muff Pi

 みんな大好きビッグマフのトライアングル期リイシューモデル。結構長い間同社のラムズヘッドリイシューを使っていたが、かなりディトーション寄りの音なので踏んだ瞬間に世界観を大きく変えることができず、ファズみの強いこちらを入手した。
 ファズファクトリーよりも壁っぽいノイズを出したい時やハイフレットの単音フレーズで多用。自分は丁寧にギターを弾くのがあまり得意ではなくかき鳴らす系のソロを弾きがちで、ファズの毛羽立った感じが気持ちよくかなり気に入っている。
 歪みの中でこのペダルだけ前段に空間系を置いており、登場回数は少ないがシューゲイズ的な轟音が欲しい時はディレイやリバーブを歪ませることもできるようにしているのが小さなこだわりポイント。

空間系・モジュレーションなどのエフェクター

6. Hologram / Infinite Jets

 分類が難しいが、平たく言えば「誰でもジョニーグリーンウッド〜(cv:水田わさび)」的なひみつ道具。グラニュラーと言えばいいっちゃいいのだが、それだとギタリストに対する説明になってない。
 自分はROTH BART BARONというバンドが大好きで、そこでサポートとしてギターを弾いていることから知った岡田拓郎さんの影響で購入したペダル。
 グリッチやシンセ、ストリングスっぽい音など多種多様な音が出せるので、気になる人は上のKnobsの動画とか見てみてください。ただしあなたがエフェクター好きを自覚しているならチャンネル登録はオススメしません。破産します。

 あまり触りきれておらずMIDI制御不可、プリセット数も少ないので登場頻度は少ないが、6/18のinsu-bunkaiでは新曲haru.で一瞬登場した(コンピの音源にはその音は入っていません)。今後積極的に使っていきたいペダル。

7. BOSS / RV-500

 結局BOSSってすごいんだよな、のリバーブべダル。このボードの中では変な音専門みたいになっており、嵐の音とかtwistモードのシュワシュワした音とかキルドライのリバースリバーブを出すためだけに使われていて可哀想だなぁと思っている。嵐の音に耳を澄ますとコロ…シテ…コロシテ……とか言っていてもなんも不思議じゃない。
 パラメータアサインの柔軟性が高すぎるため、もう少し面白いことができそうではあるなーとずっと思っている。ZOIAからMIDI制御したらすべてを終わらせられる気がするので、まだまだ旅は続くのです。
 ボードから外れたり一度売ったりしていてボード存在期間はそこまで長くないが基本の音も真面目で良い。Strymonを始めとするハイエンド各社と比較すると柔らかさや明瞭度は少し遅れを取るが、アンサンブルに混ざったときの抜け具合とかは非常に気持ちよく、さすがBOSSだなーという感じ。

9. empress / ZOIA

 何から解説したら理解してもらえるかすらわからない、CPUが許す限り文字通りなんでもできてしまうペダル。ボード内の他のペダルもその気になればほぼ全て再現できるはずだが、空間系はCPUをかなり消費するのでエフェクトを同時使用するためにZOIA一台での完結を諦めている部分がかなり大きい。あとUIをイチイチ考えるのが結構ハードル高いので、やっぱり既製品の力も必要。
 シンセ,シーケンサー,エフェクトをLEGOブロックのように組み合わせて自由に音を作る的な売り文句で、一般的なマルチがメニューから料理を選んで注文するレストランだとすると、様々な食材,調味料,調理器具が並んでいて自分で料理をするのがZOIA。つまりエフェクトの自炊。購買意欲が一切かき立てられない例えである。
 解説するとキリがないので個人的な使用方法を書くと、①おもしろエフェクト②おもしろルーパー③MIDIキーボードを使ったシンセ④他のペダルのMIDI司令塔 という4つの役割を兼任している。

①おもしろエフェクト
 最近Chase bliss audioやred pandaなどの海外ブランドに面白いエフェクターが増えているが、それらの動画や説明書を見まくって原理がわかればある程度再現してしまうことができる。すべて購入していては瞬く間に破産してしまうので、まさに自炊である。ルーパーで短いフレーズをループさせて再生速度を変えたり、ランダムにピッチシフトとグリッチがかかるディレイをかけたりしてギターの音+空間系では作れない抽象的な音を出すことが多い。

②おもしろルーパー
 基本的にはChase bliss audioのblooperを簡易的に再現したものが常に使えるようになっている。独立した2つのルーパーを設定しており、片方は音程を5度とオクターブに区切った再生速度の変更、もう片方はループの長さを頭からでも後ろからでも短くすることができるようにしている。やろうと思えばループに他のエフェクトをかけたりなんでもし放題。
 これは個人的な思想だが、インディーズバンドのライブはMCが無音なのがもったいないと思うことが多い。しかしずっと弾いていると自分がチューニングしたり水を飲んだりする時間がないので、ルーパーを使って空間を埋めて繋ぎをいい感じにする試みを最近は行っている。6/18のライブを見てくれた方、感想を教えてくれると大変うれしい。

③MIDIキーボードを使ったシンセ
 ZOIAはエフェクトをかけるだけでなく、ZOIA内のオシレーターから音を出すこともできる。しかしZOIAは足元にあるため、後述のMIDIキーボードを使用して手元の鍵盤でシンセの音が出せるようにしている。ZOIA内のエフェクトやZOIAの後段にあるエフェクターをギターと同じようにシンセ音にもかけられるため相当多彩な音作りができるが、まだ曲には一切導入していない。
 ジャズコを使っているとシンセ音を出したいときに歪んでしまう心配がないのも今のシステムの利点の一つだと思っているので、精力的に使っていきたいと思っている要素の一つ。

④他のペダルのMIDI司令塔
 基本的に多機能ペダルはMIDI制御をすることで本領を発揮する。一般的にはプログラマブルスイッチャーからMIDI制御することが多いが、歪みは直接踏みつけてテンションを上げたい主義なのであまり積極的に導入したくない。そのため、ZOIAを他のペダルの司令塔にし、ZOIAの操作は本体のスイッチ+MIDIキーボードから行うことでボード全体の自由度をあげる形に着地した。
 ZOIAの特徴の一つとして完全にランダムな信号が出せることがあり、これをMIDIで送ってあげれば全てのエフェクターでランダム要素を導入することが可能なのがかなりアツい。まだ使ってないけど。

 ここまでもかなり長くいろいろな用途を解説したが、β版のファームウェア3.0ではサンプラーが新しくリリースされているらしい。
 つまり、wavファイルさえ用意できればこの世の全ての音をZOIAから出せるようになる。シーケンサーを使えばルーパーの頭だけその音を鳴らすとかも可能なはずのなので、ほんまになんでもできるっちゅうわけや。とても楽しみです。

 こいつを一度経験してしまうとTwitterのエフェクターボード投稿によく添えられている「なんでもできる」という枕詞が全然なんでもできないように見えてしまう。オマエも自炊、してみないか?

10. meris / hedra

 ピッチシフトが可能なディレイが3台搭載されているエフェクター。字面だけでおもしろい。MIDI信号の仕様の関係で今はZOIAから制御することができず、6/18のライブでは単純なピッチシフターとして新曲で4度上の音を重ねるために使った。上の試奏動画の最初に登場するデチューンの音が非常に美しく、これだけでも個人的には買う価値があると思っている。
 友達に作ってもらった制御用のケーブルがそろそろ届くはずなので、楽曲のいいアクセントとして使っていきたい。EXPペダルと合わせてワーミー的な使い方をしたいのが目下の企みとなっている。レコーディングでボーカルにかけるのとかもおもしろそう。

11. Source audio / Collider

 ディレイとリバーブが入っている空間系複合機。同社のNemesis delayというディレイとVentrisというリバーブから、使用頻度が高いモードを抜き出して一つのペダルにまとめている。設計思想上変な音はあまり出ないがとにかく基本の音がよく、職業作曲家をしている先輩の家で以前StrymonのTimeline,Bigskyと真剣に弾き比べたところ、満場一致でこちらに軍配が上がったほど綺麗な音が出る。その先輩Collider買ってた。

プリセットは以下の3つを設定してZOIAで切り替えている。
①四分ディレイと濃いめのリバーブ
②付点八分ディレイとあっさりリバーブ
③キルドライリバースディレイとキルドライシマーリバーブ

 後述するEXPペダルはZOIAではなくColliderに直接繋がっていて、常にonになっているディレイとリバーブをほとんど聴こえないくらい小さい音量から海のような深い空間までシームレスに行き来できるようにしている。これが個人的には非常にオススメで、多機能マルチを使っている人などにもぜひ試してほしい。ちょっと足りないなぁとか逆にエフェクトかけすぎて埋もれてるなぁというときに足で調整できるし、フットスイッチを踏む回数もかなり少なくできた。

 小さい欠点として、個人的に使用頻度が低いRoomとE-Domeというモードのリバーブにしかモジュレーションをかけれないことがある。モジュレーションリバーブがかなり好きなので困っていたが、最近ZOIAからMIDIでリバーブのpredelayを揺らしてあげればどのモードにもモジュレーションをかけられるのでは?と思いついたので試してみる予定。ZOIAさまさまよマジ。

代理店はあるのに日本では全くと言っていいほど知名度がなく、勿体ないなと思うペダルの一つ。

音が出る部分以外 

1. Providence / STV-1JB

 チューナー、ジャンクションボックス、バッファを兼ねている便利屋さん。ファズファクトリーがあるのでバッファはオフ。以前はジャンクションボックスとしても使っていたが、仕様上チューニング時にボード全体がミュートされるためルーパーを使いながらチューニングをする現在はただのチューナーとして使用。リバーブの音込みで一気にミュートできるのが表現として非常に印象的で重宝していたので、なんとか同じことができるように他のエフェクターで設定しようと思っている。

 12. FREE THE TONE / PT-3D

 パワーサプライ。CAJと比べた結果、歪み系は9.6V出るこちらの方が音が好みだったので歪みの電源は全てこれから取っている。場所の関係上このサプライの上に最前段のチューナーを置いているためノイズがやや心配だが、今のところ出ていないのでヨシ!

13. CAJ / DC・DCステーション II (パワーサプライ)

 パワーサプライ。デジタルペダルとチューナーを駆動させるのに使用。軽くて小さくて素敵である。

 14. BOSS / EV-30

 前述のColliderに接続しているEXPペダル。頑丈!

 15. ARTURIA / MINILAB 3(MIDIキーボード)

 前述のZOIAに接続しているMIDIキーボード。鍵盤だけでなく、ノブやフェーダーはZOIAの各種エフェクトのコントロール、ボタンはパッチ切り替えとZOIAを過労にさせるために今日も大活躍中。

あとがき

ここまで読んだあなたは相当奇特な方だと思うので、ぜひ話題がエフェクター縛りの飲み会とかやりましょう。
こうして思い返すとバンドを始めたての頃から9割くらいの機材が変わっていて、金額を合計してみる気にはちょっとならなかった。機材をあれこれ調べるのも楽しいが、最近は自分のシステムに満足してその中でどのような表現をするかということに意識を向けられている気がするので、ミヅハの次の音源がどのようなものになるか楽しみにしていただけると幸いです。

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