見出し画像

三日坊主日記 vol.48 『人を育てるという仕事』

先日、初めてのクライアントへヒアリングに行ってきた。

あるweb制作会社に依頼されて動画制作をお手伝いするためだ。競合コンペで予算もあまりない。内容的にもあまり面白くなりそうな要素はないんだけど、訳あって全力で協力しようと考えている。

今回はクライアント側も、制作側もあまり慣れていないので、とにかく情報が少ない。情報が少ないと企画が迷走する危険性が高いので、ヒアリングの時間をとって貰った。

担当は40歳前後の働き盛りという感じの男性と、その部下らしき若い女性。それこそ根掘り葉掘りと細かいことから、一歩間違えば若干失礼な質問まで、嫌な顔をせず一時間たっぷりと付き合ってくれた。動画制作には慣れてないようだが、自分たちの考えをちゃんと持っていて、冒険はしないが間違いのないものができるように感じた。


フリーランスで演出を始めてから、ずいぶん長い間TVCM以外の仕事は受けていなかった。しかし、最近では長さや媒体や予算に関わらず、面白そうな案件ならお受けするようにしている。時代が変わって、僕自身も映画などの長い作品を撮るようになって、考え方が少し変わったのだ。

では、今回何が面白いと思ったのか。このweb制作会社は少人数で運営しているんだけど、映像部門がある。正確に言うと、見よう見まねで映像を作っている若者がいる。その彼が映像制作を学びたいと言うので、去年の年末から微力ながら僕の知識を伝えている。そんな中入ったコンペ案件なので、実地研修をしようと言うことになったのだ。

今の僕にはやりたいこと、やらなければならないことが沢山ある。次の映画の準備を始め、ここでは書かないけどあれもこれも、まだまだ幾つもある。その中でもとても大切なことのひとつが人材育成。今の関西の業界は色々あってなかなか若い人が育つ環境ではないように思う。特に演出家は。だから今回のように、よその会社の人でも、やる気がある人には進んで育成に協力したいと思うのだ。あまり表立って言ってないけど、映像制作、映像演出に興味がある若者はどんどん連絡してきて欲しいと思っている。

そんなこんなでお受けしたこのコンペ、果たしてどんな結果が出るのか。責任重大だ。


この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?