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ぼくの旅は、はじまったばかり。

お正月休みに、絶対にやるぞと決めていたことがある。

それは「MOTHER2」を一番はじめからスタートさせること。

「MOTHER2 ギーグの逆襲」は、1994年8月に任天堂から発売されたスーパーファミコンのゲームタイトル。発売されたとき、わたしは13歳。テレビCMではSMAPが起用され「おとなもこどもも、おねーさんも」という糸井重里さんのコピーも、わりと最近のことのように覚えている。

MOTHER2はRPGなので、てくてく、こつこつと進めていく必要がある。ゲームをセーブできるポイントまですすむ、もしくはもどらなくっちゃいけない。

自分の好きなタイミングで、いつ始めてもいいのだけれど、わたしはMOTHER2の世界にのめり込んでしまう。すきま時間にちょこっとすすめる、というのがなかなかむずかしい。

MOTHER2は、スーパーファミコンのソフトだけれどバーチャルコンソール(過去に発売された任天堂のゲームがデジタル配信され、ダウンロードできるシステム)で復活しているので遊べるようになっている。

任天堂さま、MOTHERとMOTHER3も、ぜひともバーチャルコンソール化を熱望します! お願いします!

願望を織り込んでみたけれど、たぶん需要はすごくあると思う。なんなら「すべての、MOTHER」として三作同時パック、があってもいいくらい。

MOTHERをプレイした記憶がおぼろげにしかなくて、いまからでも遊びたい。

MOTHER3は、1.5回遊んだ記憶がある。3はゲームボーイアドバンスでプレイできるのだけれど、発売してすぐのころにはGBアドバンスを買うお金もなく、ゲームに対する情熱も薄らいでいた。

しかし、結婚したばかりの2009年のことだ。うつ病の病み上がりで、最低限の家事しかしないですごしていたころ「ひろちゃん、MOTHER3、やる?」と、姉がゲームボーイアドバンスの本体とソフトを貸してくれた。

当時の姉は、かなりゲーマーだった。ゲームボーイアドバンスの本体と、MOTHER3のソフトを中古で購入して、すでにクリアしていた。

ひまを持て余していたわたしは、姉からゲームを借りて遊びはじめた。3のストーリー設定はかなり悲しみに充ちていて、進めていくのがちょっとつらい。姉からも「ストーリーで心が折れる」と言われていた。

ゲームボーイアドバンスの本体は、電池で動いていた。きびしいストーリーながらも、コツコツ進めていた。しかし、突然の電池切れにあい、セーブしていたデータが全部消えてしまった。突然といっても、そろそろ電池切れですよ、というお知らせの赤いボタンなんかもあったと思うけれど、わたしはそれを見逃してしまった。

あー、マジックバタフライがいる! と向かっていく途中で、画面がぷっつりと黒くなってしまった。ゲームとしては半分くらい進んだあたりだっただろうか。がっくりとしながらも、またはじめからゲームをやり直した覚えがある。

MOTHER2に話を戻そう。
もう、なんども始めから終わりまでクリアしているのに、またやりたいという気持ちがぽこぽこ沸き起こるゲームだ。

今回は、12月にほぼ日で掲載された鼎談「WILD MOTHER PARTY
と、12月の初めに参加させてもらえた「ほぼ日の塾五期生 80人クラス」で、MOTHER3の話がすこし聞けたことがおおきな理由だと思う。

ゲームの主人公であるネスになって、また旅をはじめたい。
ネス自身は、たぶん本当には旅に出たくなかったかもしれない。ゲームが始まってすぐのとき、ネスはお家のベッドで静かに眠っていたのだ。パジャマに着替えて、ぬくぬくとふとんにくるまっていたのに。ママと、妹のトレーシーと犬のチビと。パパは遠くにいるけれど、あたたかなお家で暮らしていたのに。

ネスの冒険は、まだ始まったばかり。オネットのストロング署長を倒してツーソンに進むところ。あるくきのこに不思議な気持ちにされて、ヒーラーに助けてもらわなきゃと、またオネットの町へといったりきたり。はやく自転車にのりたい。

そんなことも、ひとつひとつ楽しい。
より道が楽しいゲームなので、ゆっくり味わいながら楽しみたい。
お正月休みのあいだには、クリアできないかもしれないけれど。

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