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ラマダンが終わって 気づき事項

みなさま遅ればせながらHappy Idul Fitri!旧年中は大変申し訳ありませんでした。

休み前の最後の授業で、たくさんの人が謝ってくるので、なんのSorryなの?と聞いたら、「ラマダンのときは過去の過ちを神様が許してくれるので、謝るんだ。」と言っていました。身も心もきれいになって、ここから新しい年が始まるんだとのことです。
なので、わたしもここで過ちを謝ることにしました。
ラマダンが終わって1週間、レバラン休暇も昨日まで。タイミングを逸したのですがせっかく書いたので出させていただきます。

断続的とはいえインドネシアで断食体験をし、ちょこちょこと記録しておいた気づきをまとめてました。


🔷断食でつらいこと

3時に起きること。やはりとても眠い。午前に授業がない日は5時から8時くらいまで2度寝する作戦を取ればかなり楽。3時半に起きでも眠いのには変わりない。

次につらいのは朝4時に大量の食事をすること。朝食から重い食事をする習慣がないので、食べ終わったあととても身体がだるく、胃もたれする。しかも食べてすぐに2度寝する時もあるので、なんだか身体に悪いことをしているんじゃないかという気がします。

それでも12時くらいからとてもお腹がすいてきて、頭がぼーっとします。
そういう時、午後に授業がなければ昼寝をして2時間くらい消費するとかなり楽になります。

断食は開始直後と、しばらくたった後のどちらがつらいかといえば、開始直後というクラスメイトが圧倒的多数でした。毎年やっていても、出だしは慣れずにきついそう。ただ、見た感じでは、2,3週間経過したときの方が、授業中にだるそうな顔をしたり寝てしまう学生が多く、疲労が蓄積しているように見えます。
わたしの仮説ですが、身体が慣れてきて、自然と力を抜いてだらけさせるようになっているのかもしれません。
うまく力の抜きどころを掴んで楽になっていくのでしょう。

🔷断食で思ったよりつらくなかったこと

あまり喉が渇かない。これは意外でした。

それと、部屋に一人でいるより、授業に出ている方が楽。みんなといると気がまぎれるからなのか、授業に集中してお腹がすいたのを忘れるからなのか。

わたしはアザーンがうるさくて嫌いなのですが、特に朝のアザーンをうるさいと思わなくなった。早いときは2時半くらいから「サーフーーーール、サーフーーーーーーーーール(朝の食事の意味)」とまあまあの音量で知らせてくるのも普段なら腹が立つのに、ラマダン中はまあ勘弁してやるかという気持ちになります。

🔷断食でやりがちなこと

ブカプアサに備え料理をしているときに、つい味見をしてしまう。これで初日はアウトになりました。
だからみな早起きして朝ごはんの料理をしっかりするんだと分かりました。この時間帯なら味見をしても問題ありません。

プアサの時間に調理をしなければいけない外食産業の人はどうしているのか心配になりました。口に含むだけで飲み込まないようにしているのかもしれません。

それとクラスメイトよると断食中は怒りやすくなるので、感情コントロールが必要だと言っていました。お腹がすいているといらいらするそうです。
わたしは年のせいかイライラする気力もなく、どうでもいいから早く18時になれとぼーっとなりがちです。

🔷断食の効果

健康になるという説あり。クラスメイトの少数派意見で、学術的にも証明されているといってインドネシア語のサイトを見せられました。
ですが、大多数は「何も変わらない。」との意見です。

健康になる説は、内臓を休ませることができるからという、よく言われる断食効果のことを言っています。

わたしの感覚では、内臓を休ませている実感はありません。

痩せるという説もあります。これは人それぞれで異なり、逆に太るという人もいます。
わたしの場合は筋肉がやせ衰えるので、痩せる部類に入ります。
これがいやで、私は断食をやるのは授業のある月~木の4日、授業のない金土日は筋トレデーにして断食しないことにしました。

イスラムの教えでは、断食をすると日頃の悪い行いを精算できると言われています。ラマダンの時期の喜捨(寄付行為)は効果を100倍にするとか、商人からスタートした宗教なだけに、損得勘定が入っています。
ただし、これはイスラムにだけ効果があるので、非ムスリムのわたしがいくら断食したり喜捨しても効果はありません

ただ、わたしが月から木まで断食しているというと、結構驚かれ、またイスラムに敬意を払ってくれてありがという反応をされます。

🔷断食の時間帯でも店は営業している

流石にしまっている店が多く、特に屋台系は全滅ですが、店舗は結構やっています。チェーン店は普通にやっていますし、小さな食堂もひっそりとやっています。
大抵はあかりをつけずに暗くして、閉まっているかのような外見にした上で、Buka(Openの意味)と紙に書いて出しています。
消極的かつ臨時で開けてますというイメージを出したいんだろうと思います。

近所の馴染みのソトアヤム屋

モールのレストラン街はまったく影響なく開いており、目隠しの白い布をかけていない店さえあります。

昼時のレストランはえ?っと二度見するくらい混んでます。見た目は明らかにインドネシア人で断食をお休み中の人が結構いるんだなと驚きます。
わたしは日曜にモールの和食屋でクラスメイトの家族に出くわしたことがあります。今日は断食はやめていると言っていました。

「今日は寝坊して朝食を取りそびれた。とてもつらいので昼ごはんを食べることにした」というクラスメイトもいて、悪い事をしているという雰囲気は全くありません。
あと生理中も断食を中止してよく、女学生がまったく気にすることなく「生理中だから今は断食しない日だ」と言っていました。
生理に対するオープンさは海外だと日本とまったく違うので驚かされます。日本は穢れのイメージが強いのかもしれません。イスラムも穢れ的な扱いはあるんですけどね。

🔷断食期間中はまちが空いている

朝から午後早めの時間帯は活動が低下しているのか、道がとても空いています。
休日は大渋滞になるモールの周りもガラガラです。
17時をすぎると家でブカプアサを迎えたい人たちが帰宅の大渋滞を引き起こしますが、それ以外の時間帯は寧ろ空いているようです。

聞くところによれば、ラマダンの最初の1、2週間は、家族とブカプアサを迎える人が多く、だんたん友達と過ごすいつもの日常に戻っていくので、モールやレストランが混み始めるそうです。
そして、2週間目くらいから混むところは混み始めました。特にモールです。最初の1週間は昼がらがらだったのに、2週間目くらいからはいつもの混雑に近い感じになりました。

グループワークのブカプアサイベント、クラスのブカプアサイベントをやったのもそれぞれ2週間目、3週間目でした。

🔷物価の推移

ラマダン中によく食べられる食品としてクルマ(ナツメヤシ)があります。ラマダンに入る前から大量に並び始め、ラマダン初期も次々と追加されていきます。
それがラマダン残り1,2週間になると突然ディスカウントが始まり最大で3~4割引くらいになります。そして、レバランの間もそれが続き、終わると店頭から消えます。彼らは廃棄処分されたのだろうか。

ラマダン、レバランは宗教的なおめかしだけでなく、普段のおめかしをするのかもしれません。服を新調する季節になります。値引きせずに売れる時期なので価格は上がりがちと言われています。
その反動でディスカウントもあるだろうと予想していたんですが、普段と変わらないように見えます。ここは様子を見たいと思います。

以上となります。

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