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インドネシアの島めぐり20日目 アロール島からクーパン経由でスンバ島へ移動

インドネシアの島々をめぐる旅は、最後の島となるスンバ島で東西ヌサトゥンガラ州の旅程を終える。一度バリに行き、その後に南北マルク州の島々を巡る予定だ。
想定していた遅延やトラブルがなかったので、予定より1週間くらい早いペースで進んでいる。

この間に失ったものは、以前いた会社から支給された腕時計Fitbit、それと水着代わりの短パンだ。腕時計は異次元空間のロテ島で気づいたら無くなっていた。たぶんどこかに落としたのだと思う。

アロール島を出てクーパンへ

アロール島からクーパンへのフライトは問題なかったが、クーパンからスンバ島のワインガプへのフライトのeチケットが前日になっても送られて来ず、チケットサイトのトラベロカという会社とメールでやり取りしていた。

インドネシアのローカルで上場もしているしっかりした会社だから、お金が返ってこない心配はしなかったものの、1日クーパンで足止めを食う可能性はあるかもと覚悟はしていた。

クーパンの空港に着いたら無事解決したとのメールとともにチケットも送られてきて一安心だ。
空港で5時間待つことになり、わたしは冷房の効いたカフェを見つけ、箱根駅伝の速報を見ながらゆったりと時間をつぶした。

スンバ島について

スンバ島に温泉はないので最初は行かないで飛ばしてしまおうと思っていたが、この島の歴史を調べていくうち、興味を持った。
日本の戦国時代のような、各地に割拠した部族達が日々戦闘を繰り広げていたそうだ。日本と同じ敵の首を取る風習も20世紀初頭まで続いていたという。

香辛料が取れるわけでもなく、場所も利用価値のある立地ではなかったのだろう、オランダの支配は20世紀初頭まで行われずに地域の独自の風習が維持された。
香木では白檀(サンダルウッド)の名産地として知られ、旧称はサンダル島という。

人口は広い島の割に少なく75万人しかいない。お隣のスンバワ島が100万人、フローレス島が180万人、ティモール島やロンボック島に至っては300万人なので、主要な島としては1番人がいない島だ。
なにしろ、スンバ島最大の町であるワインガプの人口が、たったの5万人で、小さいアロール島のカラバヒの人口に負けている。

ワインガプの町並は少し寂れた感じがする

空港でおとなしめのオジェックを捕まえ、まずはバスターミナルに向かう。
この周辺に安宿がたくさんありそうだったので、まだ日暮前ではあるし比較しながら探そうとした。
スンバ島最大の都市にしては建物が少なくまた古ぼけている。地球の歩き方に出ていた3軒のホテルは1軒休業中だった。

いくつか安宿を回りながら、どこが安いかとか、なぜホテルが閉まっているのか、価格が高いのか聞いてみると、コロナの影響で客足が止まり、廃業に追い込まれたようだった。
部屋の供給量が減るうえ、ローコスト運営で耐える体質になっているので、値引きにはなかなか応じてくれない。
この町のホテルで値引きなんて、あなた何を考えているんですか?と口に出さなくても表情が物語っている。

わたしは結局ホテルジェミーという木賃宿のような雰囲気を漂わせたホテルで、エアコン付の部屋にした。一泊朝食付きで200,000ルピア。
ホテルでビールを売っているのが良い。

夜になってレストランを探しながら町を散策してみた。
街灯がなく、暗闇のある町だ。店や人の数は、昨日までいたアロール島のカラバヒより多く、車とバイクの数も多い。

それでもなんとなく、昔は活気があったのに寂れてしまった感が出ている町だ。日本の地方にもこういう感じの町がある。

夕食を食べたMr. Cafeという店は良かった。美味しくて安い。店の外観が、日本にもありそうな茶屋風の作りで、日本食レストランがあるのかと驚いた。天井が日本の建築スタイルでいう網代天井と同じで、竹を編んで模様を出している。

一瞬、日本料理レストランがあるのかと思ってしまった。
イカットの柄のようなかなり凝った作り 日本の網代より良い

地球の歩き方にも出ているレストランで、地元のいくべきレストランベスト5にも入っている有名店だが、わたし以外に2組しか客がいなかった。

魚の干物の塩焼きが日本のようだった。もう少し塩を強めにすれば完璧。

明日の朝、朝日を浴びて町がどう見えるか次第で、イマイチな感じであれば1箇所だけ伝統村を見て離れてしまおうと思った。


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