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インドネシアの島めぐり24日目 テルナテ島でホテル探しに苦労するも夕食に感動する

マカッサル発14:15発のライオンエアは出発が15分遅れたが、無事15分遅れでテルナテ島に到着した。
この遅れはライオンエアのせいではなく、2名の乗客が時間通りに搭乗しなかったためだ。おそらくもう2名搭乗できなかった客がいると思う。機内アナウンスで4名名前が呼ばれた記憶があるからだ。

いつも遅れるから今回も遅れると思ったんだろう。気持ちはわからないでもない。

テルナテ空港からホテルまでグラブでバイクを呼ぼうとしたら、マカッサルの空港と同じで、車しかなくまたもや高い。3キロで130,000ルピア(1300円)と出る。バイクのオジェックを探し出し、50,000ルピアでホステルに向かってもらう。

ところが、ホステルは部屋がいっぱいだという。アゴダで取った予約証書を見せると、OYOはもうやめているので、間違いだという。
無いものは仕方ない。
アゴダにキャンセルと返金の申し入れをして、別のホテルを取り直した。

別のホテルまでgoogleマップで1.7キロの距離だったので、観光がてらメイン通りを歩く。
町はビルがあるような都市ではないが、人がたくさんいて活気があり、町が大きく広がっている。通りを歩いている間、店がほぼ途切れなかった。

ゴミはインドネシアなので落ちているものの少なく、街並みがごちゃごちゃしているようでスッキリしていて、わたしは先ほどのアゴダの失態を徐々に忘れ、楽しい気分になっていた。

ところが、次のホテルは地図の場所になかった。
またアゴダがやらかしたようだ。わたしはアゴダのテルナテエリアの営業担当が上司に怒られている様子を想像した。
もしかすると満足に引き継ぎしないまま辞めるような奴だったかもしれない。

Google Mapを見ても、アゴダの地図を見ても、同じ場所に印がついていて、何度も同じ区画をぐるぐるしながら、人に聞きながら探した。
そのうちオジェックが近づいてきて、全然違う遠くにあるからオジェックを使えと騙そうとしてくるし、人によって言うことが違うので混乱する。

別のホテル予約サイトの地図を見てみようとBooking.comのサイトの地図を見ると別の場所が書いてある。
いってみると何もなかった。これはアゴダのせいというより、ホテルがいい加減なせいかもしれない。客商売なら、Googleマップに違う位置が表示されればすぐに直してもらうだろう。そんなレベルのホテルということだ。

かくなる上はオジェックに連れていってもらうしかないと覚悟を決め、大体の方向と距離感だけは掴みたいと思い、モスクにお祈りに来ている人で一番実直そうでかつ賢そうな顔をした老人にホテルの名前を伝えて場所を聞いてみた。

すると、あーいって、こう行ってと方向と大体の行き方を教えてもらった。距離を聞いたが、そこはインドネシア人なので「ルマヤン(普通という意味)」というだけだった。
わたしはその方角へゆっくり歩きながら、オジェックが声をかけてくるのを待った。
すると大通りに出た瞬間オジェックが声をかけてきた。内心ラッキーと思いながらも、表情は変えずにホテルの名前を言って料金を聞いた。10,000ルピアで行くという。
これはよかった。一つは安いこと、もう一つは価格から大した距離じゃないことがわかるからだ。騙されて遠くまで連れて行かれるリスクは低い。

オジェックは走り出して30秒も経たずにホテルに着いたという。多分500メートル進んでいないだろう。ここじゃないんじゃないの?とオジェックの運転手に言うと、看板を指さしてきた。
確かに看板にはホテルの名前が書いてあるし、フロントの様子はアゴダの写真で見覚えがある。ようやく信用して金を払った。

もう町はすっかり暗くなっていたので、やったついたという安心感が大きかった。

ところが案内された部屋が全然写真と違う。

水はわたしの水 多分テレビは映らないと思われる

どうやらアゴダの価格が安すぎると不満のオーナーが電話で安部屋に案内するよう指示を出したようだ。何やら案内されるまで時間がかかるなと思っていたら、こういうことか。
わたしはアゴダの写真を見せて、「この写真と値段を見て決めたのだから、この部屋にしてもらいたい」と強く要求した。

受付の男はもともと要領が悪い感じのところがあり、さらにわたしとオーナーの板挟みになって可哀想だ。いつのまにかスピーカーフォンにし、わたしとオーナーを直接対決させようとしている。
「ホテルが悪いのかアゴダが悪いのかは分からないが、とにかくわたしが負担を負うのはおかしい、アゴダと話してもらいたい」と突き放した。

しばらく向こうの方でオーナーと話したようで、特別にVIPルームに案内すると言ってきた。通常は300,000ルピアの部屋だと勿体ぶっている。
あんたのオーナーがアゴダに間違った価格を伝えただけだろと思ったが、もうとにかく部屋に入って休みたかったので、エアコンがちゃんと効くか、窓はちゃんとしまるかだけ見て、オーケーを出した。
実のところ,これでVIPと名付けてはいけないだろうと思うレベルだった。

とにかく1日だけだし早く夕食を食べてとっとと寝てしまうだけだ。
ふと見ると大きなゴキブリが床を素早く横切っていった。

ホテルの外に出て改めて付近の様子を見てみると、ホテルが集まっている通りのようで、横に1軒、向かいに2軒ホテルがあった。値段は250,000から300,000ルピアで、1番安い部屋はエアコンなしで150,000ルピアだった。

それに電気屋がたくさんある通りだ。電気屋では扇風機の品揃えがやたらとある。
あと特徴的なのは花火屋の屋台がいくつも並んでいる。バンドンや他の町では見なかった。

他の店も似たような品揃え

食事をする店を探してうろうろしていると、何料理を出す店かわからないが、小綺麗で客がいっぱいいる店があった。

中に入ってメニューを見たいというと、「うちはIkan Bakar(魚の炭火焼き)の店だからメニューはない。奥で魚を選んでくれ」と言われた。
店の奥に行くと、魚が並んでいて、クーラーボックスにも入っていた。
1人で大きい魚は無理だなと思い、半分とかないのかと無理を承知で聞いたら、好きな魚を好きな量カットしてくれるという。
わたしはマグロと鯛を手頃な量カットしてもらった。

運ばれてきたのは、魚、野菜炒め、ライス、調味料の付け合わせだ。それとオレンジジュース、水お茶が飲み放題。これまでのイカンバカール屋よりもサービスがいい。

味は最高に美味かった。魚の鮮度もさることながら、焼き方がとても上手だ。
本当のことを言うと、食べたときちょっと泣きそうになった。
しかも安い。これだけ食べてたったの63,000ルピア(630円)。
 
この店は本当にオススメできる。
フライトの都合でテルナテに3泊する予定なので、毎日来たいと思った。だが、新しく別のホテルを取ってしまい、ここから2キロ離れているので、明日はまた別の店を開拓する。

美味しい食べ物は偉大だ。嫌なことを中和させどうでもいいことに感じさせる力を持っている。
店を出てホテルに歩いて戻る時には、今日あったホテルを巡る不快な事柄について、おおらかな気持ちで考えられるようになっていた。

明日はティドレ島に渡って温泉と砦の見学をするか、テルテナ島をバイクで一周しようと思っている。一周30キロくらいと小さい島だ。


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