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ムサビ通信日本画卒業制作日記【中間講評を終えて】

こんにちは
前川結佳と申します。2024年の1月現在、武蔵野美術大学通信教育課程の4年生で、日本画コースに在籍しています。

さて、ムサビ通信を23年度…つまり2024年3月に卒業する予定の私が、ムサビ通信卒制ってどんな感じに進んでいるのか?とかお金ってどのくらいかかるの?という様々なテーマごとに『日記』と題して、これまで備忘録的に記事をまとめてきました。
今回は、1月中旬に行われたムサビ通信日本画4年生の卒制の中間講評(スクーリング)の様子をまとめていきます。

ムサビ通信日本画の卒制のスクーリングは、卒制提出までの間に2回行われます。
1回目は10月下旬。ここでは卒制のプランを決めます。そして2回目は翌年の1月中旬です。この時には90%程度完成させた状態で学校に作品を持ってくることを要求されます。……とは言っても90%近くの完成度にもってきている生徒はほとんどいなかったと思います。
ムサビ通信は社会人が多いので、恐らく土日祝や年末の長期休暇期間中でないと集中して制作することはできなかったんじゃないか?ということを考えると、2ヶ月半で大作2枚ほぼ完成はなかなか高いハードルだなと思います。

私の場合は、バイトのシフトを半分以上削り、収入と引き換えに時間を確実に確保する方法をとりました。時間をかけたら良いものができるということもないと思いますが、時間があれば細かい部分にもこだわることができると考えたからです。
なので私はほぼ完成した状態で中間講評を受けることをまず第一目標にしていました。

中間講評は2日間かけて行われます。
学校で制作を進めながら、教授が1人ひとり個人の制作エリアに巡回してくるといった感じです。
私の時にはムサビの学部の教授も1人参加してくださっていたので、計6人の教授がコメントしにやって来ました。
6人分の意見をすべて聞き入れていたら普通に困惑してきます。「私がやりたかったことって間違ってる?!」みたいな感じになったり。
思ってもみなかった指摘が入ると、想定外の修正をする必要が出てきて、スケジュールが狂う!みたいな方もいらっしゃいました。
もちろん、教授の意見は聞き流すことをしても大丈夫です。「こうしたらもっと魅力的な作品になると思うよ」というアドバイスをしてもらっているだけで、それをどんなふうに解釈して咀嚼して作品に昇華できるか/するのかは作者本人の自由です。

中間講評を受けてみて、90%程度完成させたものを持って行って良かったなというのが個人的な感想です。私は〆切ギリギリに提出するタイプなんですが、今回はなるべくこだわって作品を仕上げたかったので、『よりこだわれる部分はどこか?』を講評の時に聞きたくて、完成に近い状態のものを持っていき、それが出来たのが良かったなと思います。あとはずっと1人で制作すると第三者の目が入らないのでシンプルに他者の意見を聞けるのは新鮮で有り難いものでした。
他には、作品のコンセプトや『私は何を描きたいか?』みたいなものを具体的に持っていると、講評の時に意見を言われた時に話し合いができるということです。それがない状態で講評を受けると、さっき書いたように「私は何を描きたかったんだっけ?」という状態になりがちだなという印象です。まぁ、中間講評後に約1ヶ月間まだ制作はできるので、コンセプトが固まってなくても残り1ヶ月でどうにかしようとすればなるものかもしれません。

卒制スタート前も、制作中も定期的に展示を見に行ったことも良い刺激でした。
「こんな技法を使いたいなぁ」と漠然と考えていたことを、実物を見て学べたり、油画やインスタレーションなど別媒体の表現を見て取り入れられそうな部分とか、日本画の良さを改めて知れたりしました。


さて、中間講評後は作品の完成と卒業作品展が待っています。次回の記事にはそのことをまとめていきますので、ぜひ読みに来てください。

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