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ムサビ通信日本画卒業制作日記【作品完成!】

こんにちは。
前川結佳と申します。私は2024年2月現在、武蔵野美術大学通信教育課程の日本画コースに在籍し、3月に卒業予定です。

美術大学の卒業といえば、卒業作品の制作です。
ここ最近の記事では、ムサビ通信日本画の卒業制作ってどんな感じに進むの?といった素朴な疑問にお答えできるような記事をまとめてきました。

さて、今回はとうとう作品の完成についてお話ししていきます!中間講評も終え、あとは作品を仕上げるだけの状態になってからのことを、いつかの誰かの参考になるかも……といった心持ちでまとめて参ります。


改めて、ムサビ通信日本画コースの卒展までのスケジュールをまとめます。
1、10月下旬までにエスキース/下図完成
2、下図を教授に見せて完成までのイメージを
  相談
3、制作スタート
4、翌年1月中旬に中間講評
5、講評を元に2月中旬の提出期限までに完成
6、3月初旬ムサビ通信卒業作品展&最終講評
このような流れになっています。大体毎年同じ流れだそうです。

私は中間講評までに90%ほど…というか今思い返すとほぼ完成した状態にしていました。
普段は〆切ギリギリまで粘る、「夏休みの宿題は最終日に」タイプなので自分でもスケジュールがトントン拍子に進んだことに驚いています笑
ほぼ完成状態で講評を受けたので、その後の完成までの制作は、もっぱら手直しをしました。
追加で描き加えた部分もありますが、形が歪んだ部分を整えたり色の見え方の調整をして過ごしました。

トータルで3日か4日ほどの作業量で完成まで漕ぎ着けました。
主任教授からは全体講評の時に『知り合いの額装屋さんから、いつも皆さん完成しているのに描きすぎるんです。』と言われると話がありました。
どこまでが完成か、何が完成かはきっとずっとわからないことだと言います。全員に当てはまるとは言えないかもしれませんが、私はとても共感しながら聞いていました。
いくら手直しをしてもどこかが気になってしまって限度がないように感じてしまうんです笑
ここにもうひとうモチーフを描き加えたらより良くなるんじゃないか?とか、たぶん「余計なこと」が頭を過っては悩みを繰り返しました。
完成は作者本人しか決められないラインなので、それをどう見極めるかという難しさに直面したものの、いま私絵を描いてるなぁっ!!という喜びというか興奮でいっぱいになって楽しくなったのを覚えています。

他の生徒さんがどのように作業を進めたのか、どんなモチベーションで描いているのかは分かりません。私はこの卒業作品が今後の活動につながるように…という思いで描き始めました。
完成した作品は2枚で、どちらとも雰囲気が違うものに仕上げました。それは、自分がどんなものをどんなふうに描きたいかが定まっていないから、なんでも描いてみようという勢いと、展示した時にインパクトがあるのではないかと考えたからです。
これからの自身の作品のスタイルを見つけるための制作だったなと思います。とはいえ制作スタイルは変わっていくでしょうし、はじめの一歩にすぎないのですが…。


長々とすみません。まとめに入ります。
ムサビ通信の卒業制作は、日本画コーナーの場合、おおよそ2ヶ月半の期間で、80号〜100号サイズを2枚完成させなくてはなりません。
何を描くか、どのようなモチベーションで描くか、なにもかも自由です。ただし、インスタレーションなど他の技法や展示方法はできません。
日本画材を使った表現に限られます。
卒業後の進路はもちろん人それぞれですが、私は作家として生きていくと決めたので、それに繋がるような作品を残したい!という気持ちがいちばん強かったです。

今回はダラダラとした内容になってしまいました。次回は卒業制作展の様子をまとめようと思いますので、更新をお待ちください。別の記事も都度書いていきますので、興味があればぜひ読んでもらえると嬉しいです。


制作風景

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