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卒業制作を経て得たもの。

こんにちは。前川結佳と申します。
今回は、武蔵野美術大学通信教育課程/油絵学科日本画コースに通った私が、2024年の3月に卒業するにあたり、卒業制作をしたことについて、そこから何を感じたのかを綴っていきたいと思います。

まず、私の中で卒業制作はそれまでの学んできたことの集大成だという認識です。
例えば、制作の技術的な面や、ムサビ通信は文化科目(美術史や演劇史、哲学などの科目)に力を入れているのでそういった科目の知識を使う・・・といったところです。
他にも、自身でいろんな展示を観に行ったとか、展示に参加したとか、そのような要素も全てひっくるめての成果だと考えています。


ムサビ通信の日本画コースの卒業制作は、基本的に「雲肌麻紙を基底材に日本画材を使っての制作」が課題です。厳密にこれを守らなくてもアウトにはなりません。私は11月の初めから制作をスタートして翌年の2月初旬まで、週に4日、平均して1日8時間ほどは制作を続けました。このコンスタントさが重要たっだなといま痛感しています。
私はムサビ通信を卒業した後にも制作と発表を続けていくこと決めています。ですが卒業制作のような大きなイベントがあるまでコンスタントに制作日数を決めてとか、制作時間を決めて制作するようなことはしてきませんでした。なので卒業制作後は日本画材の扱い方が卒業制作前と比べて分かってきたという実感がありました。画材の扱いをマスターしたなんて微塵も感じてはいないものの、以前よりはその性質が捉えやすくなった感覚があります。それこそ、なるべく長い時間納得ができるまで作品制作と向き合ってみた結果、その後の制作がスムーズにより魅力的に感じられるようになったのだと思います。

この、「制作がスムーズになった」というのは、画材の扱い方が分かってきたということの他に、制作手順が明確になったというのがあります。
それは今後いろんな表現の仕方を試していく中で変化はつきものなのですが、現時点で私自身が行なっている表現や描き方について、こんな流れで制作していくと無駄が少なく済むなということです。(無駄かなと思うことが案外新しい表現のヒントになったりするので駄目なんてことはないんですが。)


反省点は、もっともっと知識を蓄えておくべきだったなというところです。
引き出しがたくさんあると、比較対象が増えてより深く作品と向き合えたんじゃないかという気持ちがあります。付け焼き刃ではなく、説得力や強度のある作品作りができたかもしれないというちょっとした後悔のようなものがあります。
それもまた次回以降の作品制作に活かしていきたい部分です。 

なるべくいろんなものを見て、いろんなことを知り、自分のものにしていくことを大切にしたいと感じた卒業制作でした。

今回も記事をお読みいただきありがとうございます。次回の記事も読んでくださると嬉しいです!

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