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お休みの話

「世は夏休みだね~」

と、保育所の子どもがお昼寝をしている午後二時頃、数名の保育者でプール掃除をしながら話す。

8月に入り、ほとんど毎日の何気ない光景です。

ギラギラと太陽の照り付ける中、

「高校球児はこの猛暑の中、甲子園で頑張っているんだねー。」

「夏休みの取れる仕事の友達は毎日見てるって言ってたー。」

などと、たわいのない会話も聞こえます。


どことなく、そんな会話の裏側に

『欲しいなー、(長い)夏休み・・・。』

という思いが顔をチラチラのぞかせているのですが、それをはっきり口にする人は存外少ないものです。

赤と黒で書かれるカレンダー、その圧倒的に多い黒い方にはもれなく開かれる保育所。

その上で、やれ待機児童だ、やれ保育士不足だとダークな話題が占めがちな、ブラック企業だと言われがちな保育所。

そこで勤める限りあまり実現しづらそうな話題を口にすると、”ジツゲンシナイ魔人”がはっきりと目の前に現れることを、きっとみんなわかっているのです。

その魔人が深いため息とガッカリ感を引き連れてくることも。

いや、いわゆる夏季の特別休暇みたいなのは数日ありますし、お盆期間一週間丸々休める保育者も少なくはないんですが。

なんとなく、みんなは

”終わりがはっきりとしていない、望む限りの長期休みが欲しいナー”

というような思いを胸に抱いているのかな、と同僚の表情や言葉から読み取ってみる。

こんな書き方をしているとまるで私は休みなんて欲しくないと考えているバリバリの仕事マンか、無欲の化身かのような気分にもなってくるのですが

お休みは欲しい。

これを書いている今、どれくらい欲しいか問われれば無期限に欲しい。

と即答しそうなもんです。

ただ、もしもこの想像が実現したら。

そのすこーし先までちょっとだけリアルに考えていくと、結論はちょっと変わるかもしれないな、とも思うのです。

それはまた今度まとめてみようと思うのですが、きっと

今していることが、好きなことかどうか

がミソなのでしょうか。ただ、そこには資本主義社会では逃れられない事実も見え隠れ・・・( 一一)。


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