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第100回箱根駅伝出場校紹介(20)「東海大学」

どうしてこうなったという印象がすさまじい学校が東海大学。にわかには信じがたくそして、現在両角監督も頭を抱えていることだろう。それは後述。とはいえ、予選会を突破したことを安堵しているようなレベルの学校ではない。

相当厳しいがそれだけこのチームには可能性があると思っています。

ではどうぞ。


東海大学

1942年に財団法人国防理工学園が、国防理工科大学の一環として旧専門学校令によって1943年に航空科学専門学校を設立。1945年8月15日に同一法人内の電波科学専門学校と合併する形で、東海専門学校となり、これが現在の東海大学につながる。

1946年に旧大学令に則って、東海大学に名称を変更。学制改革などで1950年に現在の形となった。非常に広大かつ全国に点在するキャンパスと22に亘る学部、研究施設を持っており日本の大学の中でも屈指の総合大学として名高い。

また、附属校および提携校の数も極めて多く、全国に14もの「東海大学」系列の中学校あるいは高校がある。

スポーツの分野では野球・サッカー・柔道と世界大会で活躍された選手も多く輩出し、またバスケットボールは全国屈指の強豪としても知られている。
アスリートの輩出も非常に多く、野球では巨人監督の原辰徳さんに甥にあたる菅野智之選手を始めとして日本プロ野球において活躍中の選手が多く在籍。
また、サッカー部ではなでしこジャパンにてFWとして活躍した永里優季選手に、ドイツワールドカップの3位決定戦で主審を務めた上川徹さんも卒業生だ。
他にもバスケットボールでは河村勇輝選手は同校に在籍していたが中退、日本代表のベンドラメ礼生選手も同校の卒業生にあたる。

また、柔道では山下泰裕さんに井上康生さんと金メダリストを輩出するだけに足らず、海外の留学生もメダリストに育てているのは驚異的。
そして陸上では100メートル走で元日本記録保持者の伊東浩司さん、400メートル走でオリンピック入賞経験を持つ高野進さん、世界陸上メダリストの末續慎吾さんにオリンピック銀メダリストの塚原直貴さんと短距離だけでもタレントが集う。

長距離ではオリンピック・世界陸上で入賞経験を持つ諏訪利成さん、1500メートルで日本選手権制覇の経験を持つ館澤亨次選手に、10000メートル走で日本選手権制覇・MGCファイナル出場者でもある佐藤悠基選手とタレントが揃っている。

テニスの王子様の作者である許斐剛さんも同校の卒業生だ。

チームの特徴

全日本9位
箱根予選会10位

エース石原翔太郎くんと主将の越陽汰くんを欠いて臨んだ全日本大学駅伝と予選会だったが。まあ、彼らを欠いた中でもこの順位なら「まあこんなものだろう」というのは自分も正直に言うとある。

だが、厳しい言い方をすれば東海大学の問題はそこにないと思っている。それは「明らかにチームとして一つになることができていない」という点だ。部員のツイートから不平不満が漏れたことも踏まえ、本来ある可能性あるチームを自らの手でふいにしている感が極めて強い。

褌を締めなおせとは思わないが、厳しいことを言えば両角監督のマネジメントの問題だ。

選手たちの意識もバラバラな部分があるのだろう。それでも結果を出すことができれば、その雑音を封じられる。

だがそうした「雑音」でさえもめぐりめぐって形になるのが箱根駅伝だ。

監督

両角速

長野の佐久長聖高校を駅伝の名門校に育て上げ、名だたるランナーを育成してきた名伯楽。

2011年に監督就任をしてから試行錯誤を繰り返しながらも、2019年には大学史上初となる箱根駅伝優勝を含め3大駅伝にて3度の優勝を獲得している。
とても厳しい監督として有名で、卒業生に東海大学の在校生は「両角先生」と呼んでいるのだとか。

本人も選手たちへの距離感は苦労をしているようで、その苦闘が伺える。それが形になることを願うばかりだ。

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