読書感想『ブギーポップ・リターンズvsイマジネーターpart1,2』※ネタバレ注意
今週読んだ本は著作上遠野浩平の『ブギーポップ・リターンズvsイマジネーターpart1,2』でした。
今回二冊同時に感想を書くのは単純に面白すぎて一日で二冊読んでしまったからであり、この際感想もまとめてしまおうと思い書いています。
前提として、私は西尾維新の著作を七割以上読み、奈須きのこの作品もほとんど読んだりプレイしたりし、キノの旅も全巻買っているという過去を持っており、このシリーズの後輩作といってもいい作品達の大ファンであります。
そのうえで今作の感想なんですが、前作以上に後続達に『影響を与えた作品だ』と感じました。
内容としても前作以上にインパクトが強いように思え、二冊一気に読んでしまったことから見てわかる通り前作の数倍個人的には好きでした。
話の構成は相変わらずであり名前の覚えづらさも相変わらずなのですが(西尾維新はこれを受けて名前を複雑にしたみたいな噂を聞きますが)、個人的には前作より敵の野望や登場人物の心情などもかなり印象に残る作品だったと感じます。
というわけで個人的にここが影響を受けたんじゃないかポイントを挙げていきたいと思います。(たくさんあるので印象的だったとこだけ)
①霧間誠一の戯言
・これどう見ても伝説シリーズの章タイトルのやつですよね(笑)。いーちゃんの戯言もおそらくここに多大なる影響受けてそうですけど、よりしっかりインスパイアされてそうなのは伝説シリーズな気がします。
②イマジネーターと飛鳥井仁の邂逅
これって空の境界の『直死の魔眼』へのインスピレーションですかね?
途中で別の敵スプーキーEが出てくるのは月姫のロアに挟まるネロと同じようなものを感じたんですが、考えすぎですかね。
そして今作最も衝撃を受けたのはあとがきです。
刊行時が1998年ということでそれより以前にオタク心というか自身の捻くれ心情などを正確に理解して書き残しているというのはなかなかすごいですよね。
今でこそオタク心みたいなものはある程度確立されており、それこそ好きな作家やジャンルでオタク志向みたいなものが語られ理解されますけど、この人の頃にはこの概念は確立されてなく、なんならこの人が確立したわけですよね。
それを創り出せる力をあとがきで感じて圧倒されていました。いやー想像の数倍衝撃的でした。
現代の感性に冒された目線から見てもこう感じるので、当時の人の体験は計り知れないです。
というわけで今週読んだのは『ブギーポップ・リターンズvsイマジネーターpart1,2』でした。
貸していただいた巻は次巻の『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』を読みたいと思います。
それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki
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