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読書感想『鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説』※ネタバレ注意

今週読み終わった本は著作西尾維新の『鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説』でした。
今作は群像2023年10月号に掲載されたものに手を加えて出版したものらしく、新作とは言い切れない感じがしますが新作です。

群像という文芸雑誌は存じ上げていなかったのですが、これまた著名な文芸雑誌らしく純文学をメインに扱っているそうで芥川賞が出たりする講談社のなかでもかなり格式の高い雑誌のようです。


自分は純文学というものはあまり詳しくなく、文学的に評価される系の小説ということであるということは調べました。
調べたところ太宰や村上春樹などは読んだことがあるので確かに今作もそれらと似たタイプだと言われたらそんな感じもします。

自分は文学を学んでいるわけでもなく、文学的に上手いとかそういうところは批評できないので、まぁいつも通り感想を書いていこうと思うのですが今作は随筆といっているだけあって日記調の話でした。

序盤の言葉回しは文芸的にどうかというのは置いておいて本当に西尾維新らしい言葉遊びな気がします。150ページ中50ページで全く物語が進まないのは「おいおい…」となりましたが、純文学というのはこういうものなのかもしれません。

頭部のない猫というこの猫最強のご時世にこういうことをやっちゃうのかということもそうですが、頭が通ればねこはどこでも通れる→つまり頭が無ければどこでも通れるという解釈は魔術的というか裏道というかなるほどなと思わせるものがあります。

そして中盤以降このペットシッターは猫ちゃんが食わせた以上の糞尿をすることについて囚われ続けてたのですが、終ぞその疑問は解消されることなく終わってしまいました。
純文学というのにオチはいらないのか…?
最終的に糞尿問題の謎が解かれることもなければ、首上が無い猫が増えるという終わり方。
まぁ純文学というものはこういうものなのかもしれません。


久々の西尾維新でしたが、いつもとは別ジャンルで新しい体験でしたね。
おもしろいかおもしろくないかでいえば微妙だった気がします。というか終盤面白くなってきたのに、結局何も解決せず終わってしまいました。
まぁたまにはこういうのもありかもしれません。

特に書くことも増えないのでこの辺にします。

次に出す感想はおそらく『魔法使いの夜』になるでしょう。
今、後日談をやってます。すでに5回は死んだ。


それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki

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