マガジンガーZ Vol.010 発信
医療・介護費6割膨らむ 40年に27兆円不足試算 現役負担なら1人年46万円増
この類のニュースは結局「誰のため・何のため」なのかニュースの背景を考えないとメッセージを誤って受け取ってしまいます。現役世代の負担が増えるということは基本、折半負担している企業の負担もそれだけ増加するわけで多少の業務改善では賄いきれない負担増になるでしょう。ということは「給付を減らす」が一番わかりやすく、ただ次のニュースにあるようにサービスの費用を下げる事は現実的ではなく、結局「現役の間に準備しておく」「医療・介護の負担を下げる」の2点程度しか準備できることはなく、これまで以上に「おかねについて」「介護にかかる主な費用」を早い段階から知り、備える事を求められると思います
看護師・技師 足りぬ人手 初診料値上げ 厚労省案提示 処遇改善の検証必要
アベノミクスを振り返って分かったことは「トリクルダウンはどうやら幻らしい」って事で、初診料や再診料といった「機関・組織」の収益を改善させても、そこで得た新たな収益が人件費に回ることはなく、彼らの処遇改善が医療・介護の現場での人手不足の改善につながるとする仮説があるなら、とりあえず関連職種に限定した「最低賃金」を定め、強制的に賃金を上げる仕組みも同時に導入しないと、初診料は上がるわスタッフは足らずに放置されるわという「誰得?」な結果になりかねない気がします
複眼「ドラッグロス」の処方箋
2010年頃に製薬メーカー幹部から聞かされた「Japan Passing」による「ドラッグラグ」は単に「少し遅れてやってくる」だったのですが、その時「Japan Nothing」という言葉も聞き「そんな国民皆保険で医療水準も高い日本が無視されることはなかろう」と少し笑ってみていたのですがその後、本当に「Nothing」が進んでいることを知り驚いています。記事中でも「米国では2000~22年に40の所に適応のがん治療薬が承認された。このうち日本でも小児に使えるのは23年3月時点で16しかない」とドラッグロスの一例が紹介されています。このままでは「社会保険料や自己負担は増加するが最新の治療は期待できない」という何とも悲しい未来予想図しか描けなくなってしまいます
治療アプリ ネット広告解禁 成長分野、普及を後押し
治療アプリは治療薬と同様、医師が処方し健康保険の適応も受けられ、治療薬と異なり日々の体調の変化や治療効果のトレースも容易になるので、患者にとっても治療効果が実感しやすいと思われ、もっと普及しても良いと思うのですが、これまでは一般の処方薬と同様に一般向けの広告が禁じられてきたようです。その結果は例えば「肥満治療」や「薄毛治療」「美容整形」などと同様、保険医療の対象外となるグレーゾーンの方が患者認知が高いという皮肉な結果に陥っていると感じます。厚労省もそろそろ「国民は馬鹿に違いないから基本的に知らない方が幸せなのだ」という意識を改めた方がよいと思います
IT未経験者に無料で研修 マンパワー、短期で戦力に
ITエンジニアって短期で育成できるのですね、なんだかすごい違和感を覚えたのですが実際の現場ではそんな感じなのですかね?実際には派遣希望企業に対し派遣元として研修内容と結果(社内試験の結果とか)を開示する事で「求めるITエンジニアのスキルレベル」とのアンマッチを防止しているのだとは思いますが。このニュースで感じることは「ここまでしないと人はいない」って現実を現場のひとが理解するって事でしょうね。そこが出来ていないと、いつまで経っても「人がいない」って騒ぎ続け現場がますます疲弊するって悪循環しか見えてきません
学び直し補助 中小手厚く 1時間単位 大企業より3割高く
時間単位での支給や「学び直し」目的の他社への出向も補助の対象になると言う事で、これまで「妖精さん」扱いされてきたような所謂「働かないおじさん」をリスキリングと称して他所に出した場合に、人件費の一部が補填されると言う事でかなり合法的に雇用整理が進むのではないかと考えます。「学び直し」受け入れ企業はそれなりの研修プログラムの設定で人材の確保も可能になると言う事で、この「2024年度学び直し補助金対応」のコンサルビジネスはかなり活性化しそうです。特に何もせず「ぶら下がり」を自覚する中高年にとっては厳しい制度になりそうです
浮世亭から
先日、人事関係者の集まりがあって、その中で印象的な話がありまして
その方は男性なのですが、会社も組織も女性の方が圧倒的に多い組織で初めて自分がマイノリティになる体験をしていると
そうすると男性同士で小さくまとまる事も多く「多様性って、こういう事ね」と納得されたそうです
あと多様性で期待されるのが「均一性による弊害の排除」って当たり前の話になりますが、これも「均一化した組織に異物を取り込むことで確かにパフォーマンスの向上は期待できる。ただこの結果に相関を観察することはできるが、因果関係を求めるのは明らかに間違いとの話
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?