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Yom Kippur(ヨム・キプル)、Diwali(光の祭り)とHalloween

今月、家族の学校はお休みが多い。
10月5日・24日、そして31日も。
私が暮らす街の学区は今年度から、民族・宗教にとって大切な祝日は
学校を休みにすることにしたからだ。
(去年までは、自分の民族・宗教にとって大切な日であれば公欠扱い。)

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まず10月5日は、Yom Kippur。
ユダヤ系にとって大切な祝日の一つだ。
ユダヤ暦に従うので、毎年日が変わる。
新年の日から10日間は「贖罪の10日間」と呼ばれ、
神に対して自分の行動を反省する期間となる。

Yom Kippurの前夜に食事をした後、丸1日食事・水分を断つ断食する。
そして、労働はもちろん、化粧・歯磨き・入浴などの日常行動も慎む。
普段の活動を一旦休止することで、心身を浄めることになるのだろう。

家族の友人で、敬虔なユダヤ信者がいる。
普段から、彼女はゆるやかに教義にそって、弁えた生活を送っている。
そして、このYom Kippurの前後は、特に「清らかに」生きているそうだ。
何度も彼女に会っているが、いつも清々しく、幸せな気持ちになる。
彼女の瞳はとても美しい。神と心身を一体にして生きているからだろう。

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断食で思い出した。
イスラム教徒も「ラマダン(斎戒)」をする。
時期はヒジュラ暦に従うので、毎年少しずつ違う日となる。
ラマダンの期間は、善行に励み、欲を慎み、静かに過ごす。
食に関しては、太陽が昇っている間は食事・水分補給ができない。
そのため、日の出前・日没に食事・水分補給を済ませることになる。
この生活を1か月も続けるのだから、心身研ぎ澄まされることだろう。

私の家族の友人にムスリム(イスラム教信者)が多い。
彼女たちがラマダンをする時、私の家族も水分補給は止めない、
朝食と夕食は家族と共に食べる時間にする、でも昼食は食べないという
緩い方法だが、断食をお供していることがある。
「あのね、すごく心が落ち着くんだよ。
 ~しなきゃ、~たりない、~したいという、焦りというか欲が
 出てこなくなるんだよね。
 でね、体にやさしいものしか食べたくならない。」

自分と向き合うには、とても良い期間となるのだろう。

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10月24日は、Diwali。
ヒンズー教の新年の祭りで、「光の祭り」とも呼ばれる。
地上に帰ってくる先祖の霊と、神を迎えるため、
家をライトアップする上、家中ににろうそくを灯し明るくする。
さらに、花や色香で装飾もする。
家族・親族で集まり、ごちそうを囲み、華やかに祝う。

まだクリスマスじゃないのに・・・?電飾をしているご近所のお宅は、
インド系だ。(外すのが面倒なので、新年くらいまでそのまま😆)
ちなみにパーティにお呼ばれすると、時間通りに行っても
人が集まっていないことが多い💦
食事は、スパイスたっぷりのインド料理に、砂糖たっぷりのお菓子。
「甘味」が全身に行き渡るこのお菓子「ミターイ」
インド飯の後は不思議なくらい、食べることができてしまう。

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そして、10月31日はHalloween。
近年、日本でもお祝いされているので、馴染みがあるかと思う。
私が知っている範囲だが、ヨーロッパなどでも親しまれている。

起源はともかく、子供達が仮装しておやつをもらいに行く楽しい1日だ。
地域にもよるが、概ねのルールがある。
夜18:00~20:00の間は、Trick or Treetingが楽しめる時間。
装飾がされていたり、玄関灯がついている家であれば、
見知らぬ人の家であっても、ドアベルを鳴らし、たずねることができる。
お菓子は市販の個別包装された物。
キャンディよりKitkatやReese's などのチョコ系が多いように思う。
(あげても、もらっても、何日もかけて楽しめるから)

おやつを貰いに行く年齢はよちよち歩き世代から18歳くらいまでだろうか。
以前、大きなお腹の妊婦さんが、
「女の子です。来年以降のハロウィーンにはコスチューム着て
 おやつを貰いに来るから、よろしく💕」というメッセージと
お腹に大きな矢印の付いたシャツを着て訪ねてくれたこともある。

ずうっと毎年お菓子を貰いにいく子供もいれば、
小学校高学年くらいで「お菓子を貰いに行くのはおちびさんのすること」とちょっと恥ずかしくなって、そのまま行かなくなる子供もいる。
それでも高校生になって、「この先、おやつ貰いに行けなくなるし」と
再度、Trick or Treetingに出かけだす子供もいる。

また、手作りのお菓子は用意しないし、貰わないとしている。
どのようなものが中に入っているかわからないからだ。
以前、同胞の友人がはりきって、手作りのハロウィーンお菓子をたくさん
用意して待っていたところ、どなたにもいただいてもらえなかった、
という寂しいエピソードがある。

市販のお菓子でも、開封された跡があれば、口にしたら危険だ。

私の街は住宅街なので、Trick or Treetingが楽しみやすい。
これはコミュニティのトラディションなのかもしれないが、
ハロウィーンの夜は家の前にFire Pit(焚火台)を置いて、
シニアやペットも仮装して、Trick or Treetersを出迎えてくれる家も多い。
そして、ちょっとした交流を互いに楽しむのだ。

低年齢の子供は、住宅が密集しているタウンハウス街に
親が連れていくことも多い。たくさん歩かなくて済むからだ。
また、ショッピングモールなどでも、Trick or Treetingが楽しめる。

私の家に、ハロウィーンの夜は約50人くらいTrick or Treetererが訪問する。
アメリカンサイズのファミリーパック3つ分以上は、お菓子を用意する。
Trick or Treetingした家族が持って帰って来るお菓子も、それくらいの量。
大判の枕カバー半分くらい(スーパーの袋一袋)がお菓子一杯になる感じ。

あげるお菓子が無くなってしまったら、玄関の灯りを消して”店じまい”。
貰って食べきれないお菓子は、受け付けてくれる歯医者さんに持っていくと受け取ってくれる。引き換えに歯ブラシをプレゼントしてもらえる。
(歯医者さんで集めたお菓子は、どこかへ寄付されるようだ)

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ひとところにいて、世界の色々な民族・宗教のお祝いを知ったり、
経験出来ることは幸せだ。
新年のお祝いなどは、日が違えどコンセプトが同じなのが興味深い。

みんな、幸せでありますように。

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