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素敵なお姉さんになりたい


昔からの目標、それは「素敵なお姉さん」になること。

小さい頃、テレビドラマに出てくるヒロインを見て憧れた。
松嶋菜々子や深津絵里、竹内結子が演じるヒロインは
キラキラした都会で働きながら、仕事もプライベートも充実していて楽しそうで
私にはとても輝いているように思えたのだ。

田舎に住んでいた私は、そんな画面のなかのお姉さんに思いを馳せながら
「大人になったらこんな素敵なお姉さんになるんだ!」と思っていた。
特に憧れたのは、「やまとなでしこ」の桜子さん。
見た目が美しいのはもちろん、品があって言葉遣いが綺麗で
気遣いもでき、自分の芯をきちんと持っている人だった。
私も桜子さんみたいになりたい。
むしろ、大人になれば私もこんな風にブランドのお洋服を着て、
欧介さんのような素敵な男性と出会い、
一緒に表参道の道を歩いたりしているのだろうくらいに子供の頃は思っていた。

でも、気づくと東京に行くのは怖気づき
私は札幌という街で
あっという間に社会人として世の中に出ていた。
それでも、私の「素敵なお姉さん」への憧れは消えていなかった。
中学を卒業しても、高校を卒業しても、短大を卒業しても、
私の将来の目標は「素敵なお姉さん」だった。


ーそもそも、「素敵なお姉さん」とはなんなのかー
「素敵なお姉さん」と言えども、どんな人が素敵なお姉さんなのか
漠然としている目標を、高校生の頃によく考えたことがある。

その時に私の出した答えは”自立した女性”だった。
もちろん、いくつも要素があるうちの一つなのだが
精神的にも、経済的にも自立して
他人に頼らないで一人でも行きていける。
そんな女性になろうと目標を立てた。
高校を卒業するときに、担任の先生が
一人ひとりに卒業証書を手書きしてくれた。

私の卒業証書には
「お前なら、将来自立した女性になれると思うし
なって欲しいと思っている」
と書かれていた。
私は今でもその言葉を、お守りのように大事にしている。

あとは、桜子さんの話でも出ていたように、気配りができて
言葉遣いが綺麗で、芯をもった人。
心に余裕がある人。
そして、仕事もプライベートも充実させ人生を楽しむ。
それが私の思う素敵な女性だ。



今現在28歳。30代まであと少しのところまで来た。
20歳からOLを8年近く続けた。
やりたいことも、なりたい職業も特に無かったため
就活で内定がもらえたので入った会社だったが
今思うと、私にとってはOLが一番なりたかった職業なのかもしれない。
仕事を聞かれて、「OLです」と答えていた時も
なんだかオフィスレディがひとつのステータスのように感じていたのかもしれない。
OLを辞めた今、「OLです」と名乗れないことには寂しさを感じている。

OL時代を振り返ってみると、自分なりに仕事もプライベートも充実していた。
身の丈より少し背伸びをした経験も積極的にした気がする。
何事も経験だと思って、積極的にいろんなことをやってみた。
気遣いとは、気配りとは、と意識して、考え
本を読んで実践できるようになろうとした。


どこまでいっても、私が「素敵なお姉さん」になれたなと実感することはなく
一生目指し続けるものなんだろうけど、
今まで「あれも欲しい」「これも欲しい」と
貪欲に何もかもを欲しがる20代を過ごしてきたが
先日、今通っているスクールのトレーナーさんと話していて気付いたことがある。

それは「素敵なお姉さん」たちの共通点。

素敵なお姉さんは、

他人に影響を与えている

ということ。

「あんな風になりたい」「キラキラしていて憧れる」
そんなふうに思われるような影響を与えているのだ。
私も、欲しがってばかり、人から与えてもらってばかりのフェーズから
30代に向けてそろそろ抜け出さなければいけない。

人に良い影響を与えられる人になりたい。

自分が逆の立場だったら、どんな人に影響を受けるだろうか。
と考えながら今後は素敵なお姉さんへの道を歩んでいきたいと思う。

そうなれたら良いな、と今思うのは
21歳離れている小学生のいとこの女の子と、
去年の末に生まれた姪っ子が高校生くらいになったときに、
「将来あんな大人になりたい」と思ってもらえるような大人でいたいなと思う。

常に「素敵なお姉さんになりたい」という目標を忘れずに心の指針として
いつか、誰かの憧れになれるように。
素敵なお姉さんになれるその日まで…


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