前のお話　➡　キツネが鳴く夜　その２

キツネの鳴き声についてのウェブサイトはいくつもあって、
ナント！
「コンコンではない」と断言する意見が圧倒的に多い。
 
 
そこに掲載されたほとんどの動画は、
「〇〇キツネ村」とか、「△△キツネ牧場」
などで撮影されたものや
自宅で飼っているキツネなどの姿で、
猫っぽかったり犬の甘え声や悲鳴のようだったり
キツネには実に様々な鳴き声があって、
どうやら人間に飼われているキツネは、
コンコンと鳴かないらしい。
 
 
しかーし！

「コギツネコンコン」はウソじゃないのだ。
 
冬に我が家の周辺から聞こえる
野生のキツネが夜中に鳴く声は、
確かに「コンコン」または「ホンホン」と聞こえる。
 
シートン動物記には「ケーンケーン」と表現されているそうで、
私もそんな鳴き声を何度も聞いた。
それは「コーンコーン」とも聞こえる。
 
ほら！いろんな鳴き方。

　　⇩ 
https://www.youtube.com/watch?v=vtTR7D_VeAI
 
 
 
そうそう、すっかり忘れてた ‼
 
野生のキツネがコンコンと鳴くときは、
メスを呼ぶ声、なわばり宣言、危険通知などだと
どこかで聞いたことがある。
 
先日私が想像したような親を探し求めるコギツネとか、
仲間で戯れて走り回っているのではないみたい。
 
 
　疥癬病のキツネ・タヌキばかりだった頃
         (キツネの鳴く夜　その１参照）　
　以来しばらく聞かなかったけれど
 
　この頃 毎晩のようにあっちで「コンコンコン・・・コンコン」
　こっちで「コーンコーン」と鳴き交わす声。　

　　　　　　　　　　　　　　　　
　今夜もまた私が寝る頃になって始まった。

　　
　　近頃はキツネの餌になるような虫とか小動物が増えてるの？
 
 
　　あ？ そんなことないでしょ。
　　今年は梅雨時は寒くて夏は猛暑が続いて、
　　昆虫類の発生が随分少なかったよねえ・・・　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　だからエサ不足だと思うけど
 
　　また皮膚病の哀れなキツネを見かけるように
　　ならないといいけどねえ。
 
　　　・・・・・・
 
　　まだ幼さの抜けないような若いキツネが
　　恋の相手を求めて鳴き交わしてるのかあ
 
　　まだ若いから体毛がフサフサしてるのかな・・・
　　それとも栄養不足でヒョロヒョロ？
 
　　なんか　憐れというか いじらしいというか・・・　
 
　　恋が実っても子育てはきっと食糧不足で大変なんじゃない？

 　　きっと栄養失調になって皮膚病にかかっちゃうんだから
　　早く山に帰ればいいのに。
　　山のほうがもっとエサが有る・・・・でもないかな？
 
　　あ、ここ数年キツネ見てないから
　　若いキツネって山から降りてきたばかり？
　　てことは
　　里山にも昆虫や小動物少ないのかなあ・・・
　　あんなに豊かな自然環境に？

　　ああ、そういえば
 　　もう何年も行ってないから随分変わっちゃって
　　居心地悪くなったのかなあ・・・
 
などとあれこれ思い巡らし、
呼び交わす若いキツネの様子を想像しながら眠りに落ちた。

　　　　　　　お ・ し・ ま・い

 　あれ？なんか続きがありそうな気が・・・・・