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短歌4・逗子桜山

伸びた髪と焦げくさい風を指で梳くたびに散りゆくあの日の花火 


ここに傷、ここにも汚れが、と剥かれ小さくなってしまったキャベツ 


目覚めると最初に目が合う女の子 名前も知らぬ見慣れた誰か 


ひぐらしの声と溶け合う永遠を 突如断ち切り踏切は開く 


ぐちゃぐちゃにぬるくなったパフェの淵 垂れぬようにと拭い 溢れた

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