Pアイランド顛末記#70

★AM3

 コンピューターの画面が、まぶしい。午前3時。書棚のうえに、ふたつならんで座っているクマのぬいぐるみが口をひらいた。

黒クマ「あんた、ねむれないのかい?」
白クマ「ねむれないの?」
僕「まあね。」
黒クマ「だったら、おはなしを聞かせてやろう。」
白クマ「おはなし。おはなし。」
黒クマ「Pアイランドっていう、まぬけな島のはなしだ。」
白クマ「むかし、本当にあったおはなしよ。」
黒クマ「その島は東京湾の沖あいにあった。」
僕「そのはなしなら聞きたくない。もう知ってるよ。」
黒クマ「そりゃ、ざんねんだ。」
白クマ「ざんねん。」
黒クマ「おはなしを聞かないのなら、もう寝なさい。」
僕「君たちもね。」

-おわり-


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