ビラ配りの女性

下北沢にて。21時。駅に向かう、帰り道。

道には「焼肉屋さんオープンしましたぁ!」とチラシを配る30代くらいの女性。

手には白黒のチラシがいっぱい。

通りすがる人に受け取ってもらえなかったり、後ろから来る人にぶつかりそうになったりしながら、懸命にチラシを配っていた。

私は一度通り過ぎたが、引き返して「一枚もらっていいですか」と声をかけた。

「ありがとうございます。この通りをまっすぐ行ったところにオープンしたんです。待ってます」とその女性。

チラシを見る。
「お米に合う焼肉専門店」らしい。優しいフォント、デザイン。

その瞬間、不器用ながらもこの女性がこだわって作ったお店なんだろうなぁ 本当に好きでやってるんだろうなぁ きっと自分のお店をもつのは長年の夢で、それがやっと実現したんだろうなぁ と、その人のストーリーに妄想レベルで思いを馳せた。

「好き」で行動している人は美しい。

あの瞬間、あの人は輝いていたなと家に帰ったから思い返して胸が熱くなった。

そう思うと同時に、一生懸命な人の思いをスルーする人々を思い出してちょっと凹んだ。

最近、ひどく繊細なメンタルで、人の善意と悪意・無関心に敏感なのである。

みんな受け取ってあげてもいいやんけ。でもこれが現実。必要としない人に100%でぶつけても受け取ってはもらえない。だからこそ受け取ってくれる少しの人を大事にしていきたいということなんやな。

と、ちょっとだけ最後にマーケター目線。

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