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17. コミュ障でも頑張れる気がしてくる3本

世の中にはびっくりするほどの「自称コミュ障」がいるなあと感じて、まあ自分もなんだかめんどくさい人がやたらと絡んでくるときに逃げの口実として使うことあるけど、結局人はコミュニケーションしないと生きていけない生物だからこそ、それが苦手だなあと感じることが結構、自分にとってダメージでかいんだろうなと思ったりする。かくいう自分も初対面と大人数がチョー苦手で、はじめてのコミュニティにいきなり立食パーティーで突入しちゃったときとかは、ひたすら電話がかかってきたふりをして会場から出るよね。うん。あ、結婚式の二次会とかもそうね。うん。

まあそんな自分でも結局なんだかんだ言ってこうやって社会人としてまあまあ生き残っていけるんだからなんとかなるんだと思うんだけど、今回はそんなコミュ障がコミュ障なりに社会との接続を成り立たせるうえで勇気が出る映画、3本選んでみます。

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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

2016年公開
監督:デヴィッド・イェーツ
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おっちょこちょいでコミュ障な魔法動物使いが、旅先のニューヨークで騒動を起こすお話。主人公にシンパシーを感じまくる。動物は、嘘つかないし素直で、人間なんかよりよっぽどわかりやすい。ニューヨークのなじめない感じとか、人は決して温かくはないよっていう描写と、慣れ親しんだ動物たちの対比がまた象徴的。自分も、自分がダメージを受けない以上は、あらゆる虫も爬虫類も基本素手でいけちゃうくらい生き物好きの田舎の出なので、共感マックスでありました。ハリポタシリーズと打って変わって大人なNYでシックな色合いと見せかけて、僕は主題は、主人公の少年性とそこに共鳴してくれる動物たちの無垢さに、ひんまがった大人の世界が、救われるかあるいは打ち負かしてしまうかのせめぎあい、そこな気がします。エディ・レッドメインは奇人の少年性を演じさせたら最強だと思います。この映画で考えるコミュ障の生きる道は「心通わせる存在が少しでもいいからいれば大丈夫」ってことかな。大勢とか、はじめましての人とまで、無理することなくて、時間かけてゆっくりわかってもらえればいいんじゃないかなと。もちろん自分が心を開いてないと相手も入ってこれないとは思うけど、その心の開き方って相手に対して直接開くってやり方じゃなくても、なにかどこかに隙and好きを見せるってことからやってみればいいと思いました。

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シザーハンズ

1990年公開
監督:ティム・バートン
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未完成で残された人造人間と、彼を受け入れた人間の家庭の娘との悲恋のお話。よくあるプロットではあるけど、ハサミ人間ってとこがキモやね。そのハサミによって一時は有名人になるものの、最後までその手で想いを寄せる人を抱けないという。なかなか悲しいお話。ただ彼は一応最後まで、そのコミュ障の元凶であるはさみの手を、社会とつなげるカタチで活かす方法を見つけて生きていけたのが救いかなあとは思います。この映画で考えるコミュ障の生きる道は「一芸を磨けば、周りから絡んできてくれる」ってことかな。コミュ障が生きていく王道パターンの話だと思うけど、なんかすげーことをひとつでもできれば、それによって、自分から周りに絡みにいかなくても周りが「すげー!」っていって寄ってきてくれてそこから一目おかれて、クラスの中にも居場所ができる、みたいなことってベタだけど大事だよなって思います。コミュ障って結構、友達少なかったり一人好きだったりで、すごい奥義をはぐくみやすかったりする。恥ずかしがらずにその奥義を見せていくってことが、勇気で出来さえすれば結構、ラクに活きられるんじゃないかなと思います。

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ファインディング・ドリー

2016年公開
監督 : アンドリュー・スタントン&アンガス・マクレーン
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健忘症のナンヨウハギが、かすかな記憶をたどって自分の両親と"Home"を探しにいく旅のお話。自分らしさを信じるには他人のチカラが必要ということ。劇中、いろいろな「欠点」を持ったキャラクターたちが出てきて、それがゆえに自信を失っていたり、他者とうまく関われなかったり。そんな中で、その「欠点」を認めて乗り越える応援をする存在が、本人の活躍を引き出して、それがその欠点を「個性」として自信につなげて、突き抜けていく。ダイバーシティのお話だなあと思った作品。周りの人の勇気と真心こそ試されるんだなあと思った次第。相変わらずピクサーはいちいち人間を問うてくる。映像は前作からさらにさらに進化して、水面とか、すごいなあと。この映画で考えるコミュ障の生きる道は「みんな何かしら”〇〇障”はあるから、コミュ障ばっかり気にするな」ってことかな。コミュ障ってことでいうとドリーは明るくて積極的に他者と関わるメンタリティの持ち主だから厳密には違うとはおもうんだけど、どっちにしてもまあ、人は多かれ少なかれ欠点というか、苦手というか、そういうことがあるじゃないと。だからこそ、そこは補い合いと認めあいと、案外、笑い合いが大事なのかなあと思うそんな物語だと思います。


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ひとつの真理として大事なのは、コミュ障でも愛されることはいくらでもできるしそういう人はいっぱいいるってこと。逆に多弁で他者と積極的に絡んでいける人でも嫌われている人はたくさんいる。だからなにも、人と関わることが苦手、っていうことを一口で言っても、世の中でいわれる、いわゆる”コミュ障”な人ばっかりが気にすることないというか、苦手意識があるからこそ変われたり、それをむしろ活かすことが出来ると思うんです。自分がコミュニケーション上手だと勘違いしているめんどくさい人のほうがよっぽど重症だと思うのでw なので、まずは、丁寧に、自分らしく、あんまり他人にどう思われるかを気にしすぎないで、少しの人と楽しく仲良くできていればいいんじゃないかなと思いますです。


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