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おじいちゃんがアイスを食べていい国に

フィンランドにわけあって、6月、7月と毎月ペースで10日間ずつ行ってました。幸福度No.1とか、サウナとか、サンタさんとか、いろんな代名詞がある国ですが、それもそれとしつつ、たくさんたくさん、フィンランドの人たちの生活っぷりとか、挙動とか、そこから透けてみえるものの考え方とかを、ずーっと考える数日間で。でも個人的に一番、ああここはいい国だなあと思ったのは、町中でアイスクリームを食べるおじいちゃんおばあちゃんの多さですね。日本人の僕からすると「多っ!」っていうような体感の数。

もともと一人当たりのアイスクリーム消費量は世界トップクラスなんだけど、それを支えるのが、どの世代のどんな人でもみんなで支えている感じ。こともなげに、日常の一部として、アイスを食べる彼ら。何でそこに自分が違和感を覚えるのだろうって、逆に自分の違和感の正体を考えたよね。

人とモノの関係性をレッテルで整理してとらえようとしすぎなのだろうというのがひとつ。「アイスを町中でぺろぺろするのは、大人のすることじゃない」という固定観念が暗黙裡に、あるんでしょうね。アイスだけじゃない。「〇〇は男性向け」「◇◇は子供のもの」「■■なんておじさんくさい」とかとか。そうやって整理すると、自分が何かものをチョイスするときに、”自分”を使わなくても、言い訳を外から持ってこれるからね。フィンランドの人は、そういう言い訳を外から持ってこなくても、「自分がしたいからする」っていう動機から、逃げてない気がしたんです。だから、レッテルで整理する必要がない。アイスを食べるのは、子供だからでも、子供っぽいからでもなく、「食べたいから」食べる。それでいいじゃん。

他者に対しても、自分自身に対しても、外側から行動の動機を持ってくる度合を、減らしていければ、もっと一人ひとりが生きたいように生きやすくなるんだと、彼らと同じ空気を吸って過ごしたのべ20日間で感じたこと。おじいちゃんがアイスを食べていい国に、なりたいですよね。

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